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「このBNR34は特別すぎる・・・」チューナーが生涯を共にすると誓った美しき相棒

掲載 更新 104
「このBNR34は特別すぎる・・・」チューナーが生涯を共にすると誓った美しき相棒

ホワイトボディから製作された極上のストリートスペック

「速さではR35に勝てないし楽しさはZ34の方が上。それでもコイツは別格なんだ」

「輝きを増す初代ロードスターをイジる!」令和に相応しい人馬一体感を徹底追求

誤解を恐れずに言わせてもらうなら、このBNR34ほど美しく、明確な意志を持って開発されたチューンドは他に無いだろうと強く思う。

「いつまでも好きなクルマに乗り続けていたい…」。チューンド乗りの多くはそう考えていることだろう。我々にとってクルマは使い捨ての道具などではない、大切な相棒だからだ。チューナーとて、それは同じなのである。

「60歳になった自分が運転する姿を想像しながら作ったんだよ」。不変の相棒を眺めながら、小林さんが語り出す。

このBNR34が開発されたのは2006年のこと。ベースは程度の良い中古車…ではなく、何と新品のホワイトボディ(エンジンや内装等の架装がされていない状態のボディ)。通常は生産工場でしか拝めないであろうシロモノから、自分が理想とする究極のストリートBNR34を創出したのだ。

「パネル同士の継ぎ目は、一度スポットを外して特殊なパネルボンドで再接着した。フルスポット増しでも良いんだけど、フロアだといずれ錆が出てくるからさ。そしてドア周りを始めとする各開口部には、750発くらいのスポットを打ったかな」。

こうして強靭に生まれ変わったボディに搭載したパワーユニットも拘りが満載だ。

「腰下はGTブロックにHKSのステップゼロを組んだニッパチ仕様。ヘッドはフル加工して256度のハイカムを投入。Vカム化はしなかった。革新的なパーツなんだけど、RB26らしさが無くなる気がしてさ。タービンはGT-SSね。これで実測550ps。オレにとって馬力は重要じゃないんだ。それよりも、ラグのないハイレスポンスな特性の方が良い。もちろん、踏めば300キロ出ることは絶対だけどね」。

惚れ惚れするほど美しいエキゾーストは、MCRのクリムゾンファーストクラス(メイン80φ→テール115φ)。ノーマルから10.2kgの軽量化を果たしたフルチタンモデルである。

足回りは、徹底的に煮詰めあげたMCRファンクションB車高調(F12kg/mm R8kg/mm)を軸にセットアップ。各部に調整式アームを奢り、アライメント調整幅を拡大。LSD(Fニスモ1.5ウェイ R純正)を含めて、踏める足を作り上げている。

ホイールは19インチのRZ-DFで、タイヤにはネオバAD08(275/30-19)をセットする。ストッピングパワーの強化にも余念はなく、フロントにはエンドレスMONO6ブレーキキャリパーシステムを、リヤにはブレンボロータス4キャリパーキットを組んでいる。

話は内外装に言及する。「色はR35GT-Rコンセプトの深みのあるシルバーを再現したスペシャルね。エアロはゴッテゴテでチリが合わないとか嫌だからニスモ一択。内装はロブソンレザーでフル張り替えしてもらったよ。シックだけど大人のチューニングカーってノリでさ」。

なお、シンプル・イズ・ベストを貫く小林さんらしく、コクピットも大掛かりなカスタムなどは行っていない。シートはBRIDEのガイアス、ステアリングはMOMOのSPIDER、シフトノブはMCRオリジナルを奢る。コンビネーションメーターはニスモだ。

言葉が熱を帯びている。そもそも、小林さんがここまで第二世代に拘る理由は何なのだろうか。

「速さではR35に勝てないし、楽しさはZ34の方が上。でもね、やっぱり第二世代は別格。本当のクルマ好きが作った感じがするし、ボディサイズやエンジンパフォーマンス、スタビリティなどトータルバランスが抜群に良い。それでいながらチューニング適応度も異常なほど高い。こんな市販車、世界中を見渡しても無いでしょ。一生乗り続けるだろうね」。

第二世代を研究し尽くしてきたトップチューナー・小林真一の手によるその造作は、速さと美しさ、そして先進性を追い求めた先にある、理屈を超えた何かが確実に存在していた。その何かとは、紛れもなく「真のある愛情」だったのである。

PHOTO:小林克好

●取材協力:MCR 千葉県柏市大青田713-2 TEL:04-7199-2845

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