3月29日、2025年MotoGP第3戦アメリカズGP MotoGPクラスのスプリントがサーキット・オブ・ジ・アメリカズで行われ、ホンダHRCカストロールのルカ・マリーニは8位でフィニッシュし、ジョアン・ミルは転倒リタイアでレースを終えた。
大会初日と打って変わって、土曜日の走行はドライ路面でスタート。午前のフリー走行2回目で、ホンダワークスの2台はその好調ぶりがうかがえる走りを見せた。
小椋は9人抜きポイント獲得。M.マルケス勝利でドゥカティ上位独占/第3戦アメリカズGP スプリント
ミルは序盤から常に2番手付近に名前を連ね、残り4分の時点ではマリーニもそれに続く3番手につける。最終盤でほかのライダーたちもベストタイムを刻んできたが、ミルが2分02秒690のタイムで4番手、マリーニが2分02秒888で6番手と、予選に向けて上々の滑り出しとなった。
続く予選Q1にはマリーニが出走した。金曜日、結果にこそ現れなかったものの力強いペースを見せていたマリーニ。この予選Q1ではしっかりとそのポテンシャルを発揮し、トップタイムで通過を決めた。
チームメイトのミルは予選Q2から出走し、ピットインを挟んだ2度目のランで5番手につける。しかし最後のアタックでクラッシュしたことにより、2分02秒008というタイムを縮めることはできず、8番手で予選を終えた。マリーニは2分01秒737の記録でミルのひとつ前となる7番手を獲得。2台揃ってポイント獲得圏内からスプリントレースへ臨んだ。
この日一番の青空の下でスタートしたスプリント。ホンダ勢最上位からスタートしたマリーニは、最初のセクターで他のライダーと接触し後退してしまう。しかしその後はマーベリック・ビニャーレス(レッドブルKTMテック3)、ペドロ・アコスタ(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)と力強いバトルを展開し、8位でフィニッシュ。貴重な2ポイントを獲得した。
ミルはこのコース特有のスタートの混乱をうまく切り抜け、レース中盤には4位を争う集団に加わる。しかし5周目、予選でもクラッシュした15コーナーで転倒を喫し、惜しくもリタイアとなった。
明暗の分かれる結果となった2台だが、ライダーは口を揃えてマシンのポテンシャルの高さを語っている。スプリントの2倍のレースディスタンスとなる日曜日の決勝では、さらに多くの活躍の場面を見せてくれることを期待したい。
ルカ・マリーニ(予選:7番手、スプリント:8位)
「とても良い一日だった。特に今朝の予選では、本当に良いラップを刻むことができた。バイクの限界までプッシュすることができ、アルゼンチンでの経験から施した変更で本当に楽しくライディングすることができたし、また一歩前進したと思う。自分の思い通りにライディングできているし、コーナーの入り口で挽回することができ、それが中盤と出口で役立っている」
「今日のスプリントでの結果には満足しているが、マシンの振動があり、トップ5に近づくことができなかった。日曜日のロングレースではそれほど問題にはならないと思う。再び良いパフォーマンスを発揮して、もっと近づくことができると思うので、楽しみにしているよ」
「今週末だけでなく、このポイントに至るまでのみんなの努力に感謝したい。今後もこの方向で努力を続けていこうと思う」
ジョアン・ミル(予選:8番手、スプリント:リタイア)
「今日は本当に悔しい。クラッシュは僕のミスだった。レース中は前兆もなかったし、ペースも良く、自分たちのペースで走れていた。バイクのバランスは良く、楽しく走れている。もちろん良い面もあって、僕たちは速く、レースでは(フランセスコ・)バニャイアのラップタイムに匹敵していた」
「冬の間に大きな進歩を遂げたが、次のステップに進むにはさらにいくつかのことが必要だ。ここ数年とは違う状況で戦っているからね。僕たちはコーナー進入でタイムを稼げていて、この部分では良い位置にいる。明日のロングレースでは接戦に持ち込むことができるだろう」
[オートスポーツweb 2025年03月30日]
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