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ホンダの未来が見える?! シームレスライフクリエーターのホンダe発表

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ホンダの未来が見える?! シームレスライフクリエーターのホンダe発表

ホンダからピュアEVの「ホンダe」が発表された。2019年のフランクフルトモーターショーで欧州向けは発表され、市販も始まっているが、国内向けモデルが2020年8月27日に発表された。

ホンダeとは

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ヨーロッパの電動化は凄まじく進行しており、各社自動車における電動化が加速している状況だ。そのきっかけとなったのはCAFE(企業平均燃費)の発表であり、電動化せざるを得なくなっているわけだ。

ホンダeの開発も、そのCAFEがきっかけで開発が始まったという。ご存知のように欧州で走る小型車はおしゃれでセンス溢れるモデルが多い。そうした中、ホンダが作る電気自動車の位置付けをどうするか、ということから始まり、最終的には「2030年の未来を見据えた先進性を持って、街中で活きるEV」をつくることになった。それが「ホンダe」というわけだ。

だから、ヨーロッパの街中で目を引くセンス溢れるコンパクトEVであり、欧州から導入した理由も納得できる。また航続距離の設定も、ガソリン車の代替とは考えていないことを明確に伝えるモデルなのだ。

開発責任者によればホンダeは「街中ベスト」であり、郊外へはHEVや公共機関を使う、といった位置付けを明確にし、ホンダらしさを強調するために、クルマはさまざまなものにつながる、つまりIOTであったり、MaaSであったり、あるいは、クルマ自体がハブになったりする未来があり、シームレスライフを作るものという位置づけにしたのだ。

シームレスライフクリエーターのホンダeは、小さく作って、都市部で使いやすく、さまざまな未来の技術を詰め込んで磨きに磨きをかけて魅力あるクルマにしようというものだ。だから、ユーザーへのアピールとして、未来のホンダに対する期待を醸成するという狙いがあり、シームレスライフを、このクルマをきっかけにはじめよう、という提案型でもあるわけだ。

その背景を覗くと、ヨーロッパでの電気自動車への抵抗は低く、市民生活に溶け込んでいる状況だという。したがってホンダeは欧州では量販を目指しているという。一方、国内に目を向けると、電気自動車への抵抗はまだ残っている状況であり、ハイブリッド志向が強いと分析している。だから、量販よりも、未来を見せることのほうが大切だと言っている。したがって、初年度の販売目標も1000台にとどめているのだ。

航続距離の短さを取り上げることはナンセンスであり、造る側がそこを狙っていないクルマであり、電気自動車だからできる未来を見せるためのクルマであると。さらに日本国内ではガソリン車の代替思考が強く残っていることも、正しく製品評価することに繋がっていないというわけだ。

販売は2020年10月30日、グレードは「ホンダe」と「ホンダeアドバンス」の2グレードで欧州と同じ設定。価格はベースグレードのホンダeが451万円、アドバンスが495万円となっている。もちろん、国からの補助金があり、ベースモデルには23万6000円が、そしてアドバンスには16万8000円があり、プラスして各自治体からの補助金がある。

投入技術は4つのテーマ

ホンダeに投入した技術分野は、デザイン、ダイナミックパフォーマンス、HMI、そしてコネクテッドの4分野に大別している。

デザインは親しみやすさとモダンなデザインとし、シンプルでノイズのない「ツルピカ」デザインと呼んでいるそうだ。テクニックとしては特徴的なところを、特徴的に見せる。例えば充電用のチャージリッドは、わざと、目立つデザインにしているのだ。一目で可愛いと感じるヘッドライトデザインやフロントグリルの黒い部分には、機能部品を詰め込み場所を集約している。

ポップアップするドアハンドルも決して使い易くはないだろうが、ホンダeの世界観を出すためにあえて採用しているという。

インテリアではリビングのような世界観で、シートはソファをイメージし、シームレスにつながる世界を表現しているという。それはインパネに設置された水平基調のモニターもそのひとつで、これまでの常識ではインテリアには直線や平面を使うことはなかったが、リビングを意識すると使えることになるという。そして必要のない4つのダウンライトも搭載し、スイッチも天井ではなくピラーの根本に取り付け、リビングの電灯を灯すイメージを再現している。

ダイナミックパフォーマンス

当初の企画ではFFでスタートしたという。最小回転半径や短いオーバーハングなどFFでは理想像に届かず、最終的にはRR方式になった。4mを切るコンパクトサイズでホンダの軽自動車では最小回転半径は4.6m。そこをホンダeは4.3mの小回りが効くモデルに仕上げている。

またヨーロッパ中にある石畳の道路でも乗り心地が良くなるように4輪ストラットを採用し、低重心化している。

ドライブトレーンではアコードの駆動用モーターを採用しているという。315Nmという大トルクをこのコンパクトカーに搭載しているのだ。そしてスポーツモードも搭載し、加速力の違いを体感することができる。

そしてシングルペダルコントロールという新機能を搭載し、機能をOFFにするとAT車と似たような減速とクリープがある。機能をONにすると最大0.18Gの減速Gで減速し、完全停止まで可能になっている。これは、渋滞時や、雪道、ワインディングなどで有効なモードだ。またのんびりと走りたいとか、高速道路巡航、駐車場などでクリープを利用したい場合などはOFFにすると扱い易くなる。

駐車ではホンダパーキングパイロットを初採用している。駐車支援システムで、ブレーキ、アクセル、ハンドル操作をシステムが行うもので、白線のない駐車スペースでもソナーを使ってスペースを検知し、駐車することが可能ということだ。

充電に関してはWLTCモードで283kmとなっている。リージョナルな都市部での使い勝手を重視したモデルだから、十分な航続距離があると言える。また、急速充電では、充電警告灯が点灯してから30分の充電で200km以上の走行が可能になる。いざという場合に利用するわけだ。

■ヒューマンマシンインターフェイス
ホンダeの最大のトピックのひとつだろう、5つのモニターがインパネに設置されていることだ。ここではパソコンの壁紙のような機能もあり、自分の写真でも表示することができるので、好きにカスタマイズが可能だ。

そしてホンダパーソナルアシスタントを搭載し「OKホンダ」で起動する。もちろん対話型音声AIなので、検索結果などをナビと連動させることも可能。そしてホンダアプリセンターがあり、アプリもダウンロードできるが、現在は2つのアプリがあるという。

ひとつはビジュアルプレイリストで、お気に入りのCD等のジャケット写真を表示させることができるアプリ。もうひとつは水槽アプリで、モニターに魚の水槽が表示で、餌やりができる楽しいアプリだ。

こうしたモニターやAIも含めクルマが繋がっていくことで、いろんな体験が生まれるということをコンセプトにもしている。例えば30分の急速充電をしなければならない時、車内で映画を見ることができるなど、止まっている時の価値といったものも検討されているのがホンダeの特徴でもある。

もちろんスマホとの連動も可能だし、ドアの開錠もスマホでできるなど、利便性が高いアイディアも満載しているのだ。

こうしたクルマのIOT化によって、これまで単独で利用していたものや、できなかったこと、知らなかったことなど、さまざまな分野でホンダeがあることで、いろんな体験ができるようになってくるのだ。ホンダeは、見せたかった未来と街中ベストをコンセプトに国内デビューを果たした。さて、受け入れるわれわれは、凝り固まった固定概念の枠を超え、未来を見て楽しもうではないか。

文:Auto Prove Auto Prove 編集部
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みんなのコメント

1件
  • コンパクトカーがこぞってEV化すると
    その駆動レイアウトは自ずとRRに回帰する
    さらば等速ジョイント
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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