自動車の動力源は馬から蒸気、ガソリン・軽油と変わり、現在では電気に注目があつまっている。ガソリンエンジンはダイムラーが発明し世界に普及したが、ではディーゼルエンジンを発明したのは誰なのか。そして日本で初めて製造されたディーゼル搭載車は何だったのだろうか。
ディーゼルエンジンの誕生から乗用自動車への搭載まで
ディーゼルエンジンを発明したのはドイツの技術者であるルドルフ・ディーゼルだ。1892年に発明し、1893年2月に特許を取得した。圧縮着火機関に分類されるディーゼルエンジンの基本的な仕組みは、ピストン運動で空気を圧縮し軽油の発火点である250度まで温度を高めたタイミングで、軽油を液体のままシリンダー内に噴霧し自己着火させるというもの。
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着火後はガソリンエンジンと同様、爆発の力によりピストンを押し下げてクランクシャフトの回転運動に変換、クルマや船舶の駆動力とする。ディーゼルエンジンの機構的な要は、いまも昔も液体燃料の噴射装置だ。発明当初、液体軽油の高圧噴射に使用される空気圧縮機は大きなもので、とてもじゃないが自動車に搭載できるようなサイズではなかったという。
ディーゼル搭載の自動車が世界で初めて発表されたのは、それから約30年も経過した1924年のこと。ディーゼルエンジンの小型化に成功したドイツのベンツ社(現ダイムラー社)とMAN社がそれぞれフランクフルトモーターショーで披露したのだ。小型化のカギとなったのは無気噴射式ディーゼルの高回転化を実現する副燃焼室の採用で、ベンツ社は予燃焼室式、MAN社は過流室式を採用しバスやトラックに搭載された。
乗用車への世界初搭載は1933年にシトロエンが制作したロザリエ(Rosalie)だったが、当時のディーゼルエンジン規制のため発売に至らなかった。世界初市販となったディーゼル乗用車は1936年に発表されたメルセデス・ベンツ 260Dだ。中型車にあたる230(W21)をベースに、45hp/3200 rpmを発生する2.6L 直4ユニットを搭載したモデルで、燃費は約10.5km/Lとガソリンモデル(約7.7km/L)よりも優れていた。そのため、航続距離やコストを重視するタクシーとして多く採用されたという。
国産初のディーゼル搭載車が誕生したのは、1937年(昭和12年)のこと。陸軍向けに開発された九四式六輪自動貨車(甲)のガソリンエンジンを、池貝自動車製造の「4HSD10X型」ディーゼルエンジンに換装した九四式六輪自動貨車(乙)だ。4HSD10X型は水冷直列4気筒で、排気量は4.8Lにも及ぶ。最高出力は70HPというから当時としてはハイパワーだ。ただし常用できるエンジン回転数は1400~1800rpmと狭く、このゾーンを外れると出力低下、激しい揺れや振動、極端な黒煙ガスが発生したといわれている。
ディーゼルエンジンを搭載した国産乗用車の登場は、第二次世界大戦からの復興めまぐるしい1959(昭和34)年10月のこと。トヨタ クラウンの初代モデルである「トヨペット クラウン(CS20型)」であった。搭載されたのは1.5L 直列4気筒OHVのC型で、最高出力40ps/4000rpm、最大トルク8.5kgm/2400rpmを発生した。
このエンジン、当時のガソリンエンジンR型のエンジンブロックを利用して試験的に制作されたもので、エンジンブロックの剛性不足という大きな問題を抱えていた。ガソリン用エンジンブロックではディーゼルの爆発力に耐えきれず、最高出力を40psにデチューンしての市販となった。そのためか生産期間は1年半と短期に留まり、1961年3月にトヨペット クラウンのディーゼル車は販売を終了した。
トヨペット クラウンの次にディーゼルエンジンを搭載した国産乗用車は、1962年のいすゞ ベレルだった。2L直列4気筒で最高出力55psを発生したディーゼルエンジンは、トラックのエルフにも搭載されていたエンジンの改良版だというのはおもしろい。トラックメーカーだったいすゞが、乗用車市場へ参入を果たすきっかけとなったモデルだけに、同社らしい逸話である。いすゞはその後もベレットやフローリアンS−II、117クーペ、ジェミニ、アスカとディーゼル乗用車の展開を拡大していった。(文:猪俣義久)
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みんなのコメント
どこかの納屋にでも入ってないかな。