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トヨタ、WEC最終戦は予選を最重要視しミディアムタイヤでアタック。ハートレー「ポールの1ポイントが大切だった」

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トヨタ、WEC最終戦は予選を最重要視しミディアムタイヤでアタック。ハートレー「ポールの1ポイントが大切だった」

 FIA世界耐久選手権(WEC)最終戦バーレーン8時間レースの予選は、ポイントリーダーのトヨタ8号車がポールポジションを獲得した。アタックを担当したブレンドン・ハートレーは、僚友7号車とのタイトル争いを強く意識し、予選を重視した戦略・セットアップを使っていると明かした。

 8号車がポールポジションを獲得して1ポイントを積み増した結果、7号車とのポイント差は16点に広がった。この差は、たとえ7号車が今回優勝して38ポイントを獲得しても、8号車は3位(23点)までに入ればタイトルを獲得できる点差だ。

■WECバーレーン:トヨタ8号車のハートレー、ポールポジションでタイトル獲得に前進。僚友7号車続く

 一方でもし仮に7号車がポール、または他メーカーがポールポジションを獲得し、7号車が優勝した場合には、8号車が2位に入れなければ7号車がタイトルを獲得するという状況になっている。

「ガレージの両側でポールポジションが重視されたのは、そのポイントが非常に重要だったからだ」とハートレーは語った。

「どちらのクルーも(ポールポジションを)狙えるようにマシンをセットアップしてくれた。僕たちは、それをクリアできた」

「トヨタが1ポイントが重要だと認識してくれたのは素晴らしいね。だから僕たちは予選に全力で臨んだんだ」

 ハートレーが特に強調したのは、予選でトヨタの2台がミディアムタイヤを使ったことだ。このタイヤは予選では明らかに速いものの、他のチームは決勝レースを見据えてあまり使用しなかったようだ。

「予選で明らかに速いミディアムタイヤを履いたチームは、あまり多くないと思う」

 そうハートレーは説明する。

「それは、僕たちの方がポールポジションを欲しがっていたということを示している。チームもその点は明確だった」



 トヨタの予選重視戦略はタイヤ選択だけではなく、予選シミュレーションからも見て取れる。トヨタは通常取りFP3でシミュレーションを行なうのではなく、よりコンディションが予選に近い、FP2で行なっていたのだ。

 トヨタの2台はFP2で1セット余分にタイヤを使い、FP3では新品タイヤを使わなかったため、8番手と9番手に終わっている。

「それが、昨日(FP2で)僕たちがとても強く見えた理由であり、今朝(FP3)はあまり良くなかった理由なんだ」と、ハートレーは語った。

 こうしたアグレッシブな予選戦略によりフロントロウを独占したトヨタ勢だが、ハートレーはこの戦略が決勝に悪影響を及ぼす可能性があることを認めた。

 2台が予選で使ったミディアムタイヤは、決勝で各車に割り当てられるタイヤに含まれるからだ。8時間レースの今回は、予選と決勝で計26本のタイヤ使用が認められている。

 バーレーン・インターナショナル・サーキットの路面は攻撃性が高く、摩耗もしやすい。気温も30度前後と、タイヤには厳しいコンディションだ。それだけに、トヨタ以外のチームはレースに向けて、予選ではミディアムタイヤの投入を避けたのだ。

 ハートレーは、レースに向けてミディアムタイヤは”読めない要素”だと語った。

「戦略的には、予選をハードで走る方が安全だったかもしれない。というのも、ミディアムでダブルスティントができるかどうかはまだわからないからだ」

「大きな性能低下があるかどうかはわからないけど、ここではダブルスティントを走ったタイヤのデグラデーションが非常に大きいことはわかっている」

 一方でテクニカルディレクターのパスカル・バセロンは、ミディアムタイヤをレースで使わなければならないことについてはそれほど悲観的ではない。日没後に気温が下がるレース終盤での使用については、「あまり心配していない」という。

 バーレーン8時間レースは現地時間14時(日本時間20時)にスタート。17時過ぎに夕暮れを迎える。

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