現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > ピレリ、F1日本GPは”2ストップ戦略”と予想。手持ちタイヤ有利のマクラーレン勢にチャンス到来?

ここから本文です

ピレリ、F1日本GPは”2ストップ戦略”と予想。手持ちタイヤ有利のマクラーレン勢にチャンス到来?

掲載
ピレリ、F1日本GPは”2ストップ戦略”と予想。手持ちタイヤ有利のマクラーレン勢にチャンス到来?

 鈴鹿サーキットで開催されているF1日本GP。タイヤへの攻撃性が予想以上に高く、F1タイヤサプライヤーのピレリは、決勝で2ストップが主な戦略になると予想している。

 今年のF1日本GPは予選を終了し、結果としてレッドブルのマックス・フェルスタッペンがポールポジションを獲得。マクラーレンの2台がそれに続く形となった。

■角田裕毅が魅せた! 母国戦で堂々の9番手獲得。フェルスタッペン最速でフロントロウにはルーキーのピアストリ|F1日本GP

 9月24日(日)には、いよいよ全53周の決勝レースを迎える。ただドライバーからは、路面のグリップ力低下によってタイヤのデグラデーション(性能劣化)が激しく、複数回のピットストップを余儀なくされるかもしれないとの声が聞こえてくる。

 鈴鹿サーキットは元々タイヤに厳しいサーキットであり、ピレリもタイヤへかかる負荷を5段階中最大のレベル5としている。初日の段階でメルセデスのジョージ・ラッセルは3ストップになる可能性も示唆していたが、多くのチームが2ストップ戦略を取るとピレリでモータースポーツ部門を率いるマリオ・イゾラは考えている。

「決勝レースの展望を考えると、特に気温・路面温度が予選日と同じになるはずなので、2ストップが最も一般的な選択になることは明らかだ」とイゾラは言う。

「実際、3つのコンパウンドがそれぞれに異なる役割を果たす能力を示していることから、(各チームの)ストラテジストがどのようなコンパウンドの組み合わせを選ぶかは興味深い」

「おそらくハードタイヤが一番人気のコンパウンドになるだろう。8人のドライバーは供給された2セットをそのまま温存していて、残りの12名は新品を1セット残している」

「さらに、ソフトは明らかに熱ダレの兆候が最も顕著だが、スタートで順位を上げたいドライバーにとっては第1スティントで役立つだろうし、燃料搭載量の少ないレース終盤では、使い古したコンパウンドを使用し遅いドライバーとの性能差を利用することもできるだろう」

 イゾラが言うハードタイヤを2セット残しているドライバーは、ルイス・ハミルトンとラッセルのメルセデス勢、ランド・ノリスとオスカー・ピアストリのマクラーレン勢、エステバン・オコンとピエール・ガスリーのアルピーヌ勢、そしてアストンマーチンのフェルナンド・アロンソとハースのケビン・マグヌッセンだ。

 ピレリはソフトタイヤでスタートした後12~18周目まで粘り、残りの周回数をハードタイヤで2スティントに分けて走る戦略がベストだと考えている。

 仮にこの戦略が最適解だとすると、困ったのがポールシッターのフェルスタッペン。彼は新品ミディアムタイヤを3セット残している一方で、手持ちの新品ハードタイヤは1セットだ。一方で、予選2~3番手のマクラーレンは上記の通りハードタイヤを2セット温存しており、タイヤの消耗戦となれば、フェルスタッペンを打ち破る勝機が訪れるかもしれない。

 チーム代表のアンドレア・ステラは、決勝レースの戦略について次のように語っている。

「ハードは良いタイヤだと思うし、他のふたつ(のコンパウンド)はオーバーヒートしてしまうから、我々が2セットを残している状況にはハッピーだ」

「ハードタイヤでもオーバーヒートするが、ハードタイヤの方がラップタイムを稼げる。戦略的には面白い状況だ。決勝ではこれが有利に働くかどうか見てみよう」

 ただステラ代表はタイヤ戦略で優位に立ったことについては満足している一方で、レッドブルRB19が鈴鹿で持つアドバンテージの大きさを警戒。マクラーレンが勝利を争うためには、スタートでフェルスタッペンの前に立つことが必須だと彼は考えている。

「マックスを攻撃する唯一の方法は、戦術的なモノだ」とステラ代表は言う。

「1周目の終わりまでに何らかの理由で前に出ることができれば、彼の動きに対応するという意味で戦術的なモノになる」

「でも彼がトップに立ったなら、彼のペースはとても速いから、我々のレースにはならない。私としてはフェラーリやメルセデスとの戦いになるのは間違いないと思っている。それが我々としては普通の状況でのレースなのだ」

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

アストンマーティン・ヴァルキリーのデビュー戦とふたりのドライバーが決定。IMSAはデイトナを欠場へ
アストンマーティン・ヴァルキリーのデビュー戦とふたりのドライバーが決定。IMSAはデイトナを欠場へ
AUTOSPORT web
モリゾウがトヨタを激励。豊田スタジアム新コースでの“人力パワー”に観客から拍手/WRC写真日記
モリゾウがトヨタを激励。豊田スタジアム新コースでの“人力パワー”に観客から拍手/WRC写真日記
AUTOSPORT web
「エニカ(Anyca)」サービス終了…カーシェアはどこへ向かうのか?
「エニカ(Anyca)」サービス終了…カーシェアはどこへ向かうのか?
ベストカーWeb
オジエが豊田スタジアムステージの苦手意識を明かす「僕たちはいつも遅い」/ラリージャパン デイ1コメント
オジエが豊田スタジアムステージの苦手意識を明かす「僕たちはいつも遅い」/ラリージャパン デイ1コメント
AUTOSPORT web
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
ベストカーWeb
ラリージャパン2024が開幕。勝田貴元が新レイアウトのスタジアムステージで3番手発進/WRC日本
ラリージャパン2024が開幕。勝田貴元が新レイアウトのスタジアムステージで3番手発進/WRC日本
AUTOSPORT web
N-VANより安い200万円以下!? スズキ新型[エブリイ]は配達業を助ける!! 航続距離200kmのBEVに生まれ変わる
N-VANより安い200万円以下!? スズキ新型[エブリイ]は配達業を助ける!! 航続距離200kmのBEVに生まれ変わる
ベストカーWeb
実録・BYDの新型EV「シール」で1000キロ走破チャレンジ…RWDの走行距離はカタログ値の87.9%という好成績を達成しました!
実録・BYDの新型EV「シール」で1000キロ走破チャレンジ…RWDの走行距離はカタログ値の87.9%という好成績を達成しました!
Auto Messe Web
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
AUTOCAR JAPAN
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
AUTOSPORT web
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
乗りものニュース
スズキ、軽量アドベンチャー『Vストローム250SX』のカラーラインアップを変更。赤黄黒の3色展開に
スズキ、軽量アドベンチャー『Vストローム250SX』のカラーラインアップを変更。赤黄黒の3色展開に
AUTOSPORT web
元ハースのグロージャン、旧知の小松代表の仕事ぶりを支持「チームから最高の力を引き出した。誇りに思う」
元ハースのグロージャン、旧知の小松代表の仕事ぶりを支持「チームから最高の力を引き出した。誇りに思う」
AUTOSPORT web
本体35万円! ホンダの「“超”コンパクトスポーツカー」がスゴい! 全長3.4m×「600キロ切り」軽量ボディ! 画期的素材でめちゃ楽しそうな「現存1台」車とは
本体35万円! ホンダの「“超”コンパクトスポーツカー」がスゴい! 全長3.4m×「600キロ切り」軽量ボディ! 画期的素材でめちゃ楽しそうな「現存1台」車とは
くるまのニュース
リアウィンドウがない! ジャガー、新型EVの予告画像を初公開 12月2日正式発表予定
リアウィンドウがない! ジャガー、新型EVの予告画像を初公開 12月2日正式発表予定
AUTOCAR JAPAN
最近よく聞く「LFP」と「NMC」は全部同じ? EV用バッテリーの作り方、性能の違い
最近よく聞く「LFP」と「NMC」は全部同じ? EV用バッテリーの作り方、性能の違い
AUTOCAR JAPAN
アロンソのペナルティポイントはグリッド上で最多の8点。2025年序盤戦まで出場停止の回避が求められる
アロンソのペナルティポイントはグリッド上で最多の8点。2025年序盤戦まで出場停止の回避が求められる
AUTOSPORT web
「俺のオプカン~仙台場所~」初開催!「オープンカントリー」を愛する男性ユーザーが集まって工場見学…川畑真人選手のトークショーで大盛りあがり
「俺のオプカン~仙台場所~」初開催!「オープンカントリー」を愛する男性ユーザーが集まって工場見学…川畑真人選手のトークショーで大盛りあがり
Auto Messe Web

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村