■ACシュニッツァーが「4シリーズ」をパワーアップ!
BMW新型「4シリーズ」のプロトタイプ「コンセプト4シリーズ」のフォルムを2019年のフランクフルト・ショーで見た時から、そのクーペ・デザインの美しさには感動させられていた。
【画像】ローダウンで塊感アップのACシュニッツァー「4シリーズ」を見る(20枚)
誰が言い出したのかは知らないが、「メガ・キドニー」と呼ばれる巨大なキドニーグリルが採用されたことと、伝統のCピラーのベースに見られた「ホフマイスターキンク」が消滅したのには非常に驚かされたものだ。
しかし、新型4シリーズは前作よりも明らかに美しいプロポーションを備えており、そして何よりラグジュアリーでエレガントな雰囲気を醸し出している。
心配は、日本ではどうやってフロントのライセンスプレートを取り付けるのだろうといった疑問が、頭の中では浮かぶのみであった。
この4シリーズのチューニング(クーペ=G22、カブリオレ=G23)にいち早く着手したのは、BMWチューナーの最大手である、ACシュニッツァーだった。
毎年大きな販売量を誇る新車ディーラーを母体とするだけに、ベース車となるモデルの入庫も早く、新車のデビュー前にすでに、ある程度の情報は彼らには伝えられるという。
そのBMWとの友好的な関係をバックグラウンドに、ACシュニッツァーは続々とニューモデルを発表しているのだ。
まずは搭載されるパワーユニットの構成から紹介しよう。
ACシュニッツァーのパフォーマンスアップグレードには、最大5年間の保証と公認証明書が添えられる。これは自社のチューニングに対する絶対的な自信と、ユーザーに対しての安心感を公にするもので、実際それが販売面では大きなセールスポイントとなっている。
BMW 4シリーズのガソリン搭載モデルには現在、2リッター258ps直列4気筒ターボエンジンを搭載した「430i」(日本未導入)と、同様のエンジンで184ps仕様の「420i」、そして48Vハイブリッドシステムを採用する387ps直列6気筒ターボエンジン搭載の「M440i xDrive」がラインナップされている。
ACシュニッツァーでは最高出力を、430iで300ps、M440 xDriveで420psにまで高めることに成功した。ただし後者は実際のデリバリーまでには、まだ若干の時間が必要になるという。
■ローダウンで見た目もバッチリなACシュニッツァー
M440 xDriveの直列6気筒エンジンのサウンドは、ステンレススチール製のACシュニッツァーエグゾーストシステムによって、さらにその魅力が増している。
このエグゾーストの出口には、ツインのカーボンスポーツテールトリム、もしくは4本出しのスポーツテールトリム(クロームメッキ、もしくはブラック)が、左右各々ツインで組み合わされる。
ACシュニッツァーは、いわばサウンドの進化さえも具体的に視覚化してしまうチューナーなのだ。
独自のセッティングとなるスポーツサスペンションは、車高を15mmから25mmローダウンさせることが可能だ。
結果として得られる優れた俊敏性とスポーティさは、4シリーズのドライビングダイナミクスを、さらに魅力的なものにしてくれるだろう。ちなみに重心高は約10mm低下する。
ダウンフォースの改善、そしてオプティカルな印象をより魅力的なものにすることも、ACシュニッツァーには重要な仕事のひとつだ。
フロントスポイラーエレメント、フロントスプリッター、サイドスカート、リアルーフスポイラー、カーボンリアスポイラーなどがアーヘンを拠点とする同社からはリリースされ、より個性的で美しい4シリーズが、さらに大きなドライビングプレジャーを持ったファンの心は大きく刺激されることになるだろう。
ホイールは20インチと19インチを用意。すべてのホイールはオプションでグロスブラックに塗装することもできる。
このほかのアクセサリーも豊富だ。アルミニウム製のギアシフトパドルやペダル、フットレストなどの定番アイテムが4シリーズにも用意されている。
4シリーズは、カスタムやチューニングのベースモデルとして人気があるだけに、これからさらに、さまざまなチューニング・プログラムや、ドレスアップアイテムが、ACシュニッツァーから登場してくるのは間違いないだろう。
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