日本国内で5月29日に発売が開始されたメルセデス・ベンツの電動ブランド「EQ」の最上級SUVにあたるのが「EQS SUV」だ。日本導入直後のこのクルマにいち早く試乗した自動車評論家の西川淳氏に同車を語ってもらった。
急拡大しているEQのラインナップ
680馬力のファーストクラスEV。メルセデス・マイバッハが「EQS SUV」を発表
メルセデス・ベンツおよび同AMGのフル電動化への本気度は電気自動車「EQ」シリーズの充実ぶりをみれば明らかだ。すでにAからSクラス相当まで、内燃機関シリーズと同様の基本ラインナップ(一部を除いたセダンとSUV)が出揃っている。欧州ではすでに「EQV」や「EQT」も存在するし、電動Gクラス「EQG」の登場ももうすぐだ。
このままの勢いが続けばスポーツカー版(EQSL?)のデビューもそう遠くないだろう。日本でもEQシリーズをメインに扱うディーラーができるなど、BEV(バッテリー電気自動車)がより親しみやすい状況になりつつある。商品ラインナップと充電インフラの拡充がまさに同時並行的に起きているというわけだ。
そんななか、EQシリーズにおけるフラッグシップモデル、「EQS SUV」がついに日本上陸をはたした。メルセデスのEV専用プラットフォームであるEVA2をSUVとして初めて採用し、3列シート7人乗りとした。
日本仕様として「EQS450 4MATIC SUV」と「EQS580 4MATIC SUVスポーツ」というモーター性能スペック違いの2グレードを設定。実はさらに上級の「メルセデス・マイバッハEQS680SUV」も存在する。SUVがマイバッハブランドで初のBEVとなったことからも分かるように、今やSUVスタイルが事実上のフラッグシップモデルということになるだろう。
BEVならではのプロポーション
実物をみればそのビッグサイズぶりもさることながら、シルエット(長さ・幅・高さの比)が“ちょっと変わっている”ことに気づく。「Sクラス」と「EQSセダン」との見た目の違いもかなりのものだったが、「GLSクラス」と「EQS SUV」の差はそれ以上のように思える。
原因は「EQS SUV」の“低さ”だ。ホイールベースこそほとんど同じながら、全長は80mm短く、全幅は逆に80mm広い。そのうえ全高に至っては100mmも低い。「EQS SUV」の“ローボディさ”が見た目により強調されている、BEVのレイアウトレウアウト自由度を生かしたデザインというわけで、空力性能の向上と後述する室内空間の確保という大型SUVにおける重要課題に向き合った結果であろう。
エクステリアデザインのぬめっとしたシンプルさもまた異様に見える要因だ。異様という言葉は褒め言葉で、要するに新しい。スターパターンのフロントマスクこそもはや「EQシリーズ」として見慣れた感もあるデザインだが、その周りにはパネルの継ぎ目もほとんど見えず、フロントセクションはろくろを回して滑らかに仕上げたかのように一個の塊にさえみえる。そんな風体の巨大なSUV(しかも白い!)が間近に迫ってくるとなれば、思わずたじろいでしまって当然というものだろう。
見た目の印象通りというべきか。エアロダイナミクスは相当に優秀だ。もちろんそれは単にシルエットの問題ではなく、ディテールやアンダーボディまで多岐にわたるシミュレーションの成果である。例えばボディサイド下のランニングボード(標準装備)は見えない部分に工夫があり整流効果を高めているという。もっとも空力を狙いすぎたためなのかどうか、実用上のステップとしては幅がやや狭く使いづらい気がした。車体全体の空気抵抗係数(CD値)は0.26というから、大型SUVとしてはとても優れている。
メルセデス・ベンツ EQS450 4MATIC SUV 全長:5,135mm 全幅:2,035mm 全高:1,725mm ホイールベース:3,210mm 車両重量:2,900kg 前後重量配分:前1,400kg、後1,500kg 乗車定員:7名 交流電力量消費率:221Wh/km(WLTCモード) 一充電走行距離:593km(WLTCモード) 最高出力:265kW(360ps) 最大トルク:800Nm(81.6kgm) バッテリー総電力量:107.8kWh モーター数:前1基、後1基 トランスミッション:電動パワートレイン eATS 駆動方式:AWD フロントサスペンション:4リンク式 リアサスペンション:マルチリンク式 フロントブレーキ:ベンチレーテッドディスク リアブレーキ:ベンチレーテッドディスク タイヤサイズ:前後275/45R21 最小回転半径:5.1m 荷室容量:195~2,200L 車両本体価格:1,542万円
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