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ヒョンデ ドイツで開発した高性能スポーツEV「IONIQ 5 N」のワールドプレミア WRCからのフィードバックで誕生 vol.2

掲載 更新 31
ヒョンデ ドイツで開発した高性能スポーツEV「IONIQ 5 N」のワールドプレミア WRCからのフィードバックで誕生 vol.2

ヒョンデの高性能スポーツEV「IONIQ5 N」はサーキットだけに限らず公道での満足度も高いモデルだ。今回はより具体的に5Nの全貌を見てみよう。

【関連記事】IONIQ5 Nの基本情報はvol.1へ

ヒョンデ ドイツで開発した高性能スポーツEV「IONIQ 5 N」のワールドプレミア WRCからのフィードバックで誕生 vol.1

■ サーキット走行も考慮したシステム
サーキット走行を可能にするため、各種専用システムが新開発されている。まずインテリジェントなソフトウェア機能のNペダルは、EV特有のボディ重量に対応するソリューションとして開発され、ターンイン時の挙動とスロットル感度を瞬時に向上させるように設計されている。

Nペダルは、回生ブレーキシステムの技術を応用しつつ、エネルギー効率よりも、高速で爽快なコーナリングを優先するソフトウエアを採用しており、回生ブレーキによる減速力を利用することで、アグレッシブな荷重移動を生み出し、シャープなコーナー進入を実現するのだ。

そして、ドライビングの楽しさを強調するためNドリフト・オプティマイザーを装備する。これはリアルタイムの入力に対して複数の車両制御を瞬時にバランスさせ、ドリフトアングルの維持をサポートするシステムだ。また、トルクキックドリフト機能を搭載し、後輪駆動のICE車のクラッチキック動作をシミュレートすることで、より即座にドリフトを開始することが可能なのだ。これらはいずれも高度な電子制御システムにより実現している。

Nトルクディストリビューションは、フロントとリヤのトルク配分を11段階に調整できる完全可変式の4WDシステムで、リヤアクスルのe-LSD(電子制御リミテッド・スリップ・ディファレンシャル)は、コーナリング性能と制御を最適化している。またホイールセンサーの追加と、ダンパーサイズの拡大により、電子制御サスペンションも大幅に拡張されている。

駆動モーターの最高回転数は2万1000rpmで、短時間パワーアップする「Nブースト」作動時は478kW(650ps)を発揮。この高出力は、容量84kWhの新型バッテリーからより強力なパワーを引き出すために、2段式インバーターによって実現している。

サーキット走行専用機能として、Nブーストは10秒単位で加速力を最大化し、Nローンチコントロールは3段階のトラクション・レベルで最速のスタートを可能にしている。したがってプロのレーシングドライバーのように車両を発進させることができるのだ。

IONIQ 5 Nは競合他社と比較して、熱による出力劣化に対する高い耐性を備えている。それはバッテリー熱管理システムを強化し、冷却面積を拡大している。バッテリーとモーター用に独立して装備するラジエーターにより、サーキットでの激しい走行前や走行中の性能低下を防ぐ役割を果たしている。

■ ドライブ・モード
ドライバーは走行前、Nバッテリー・プリコンディショニングを利用し、短時間のフルパワー走行を可能にする「ドラッグ」モードと、より多くの周回を可能にする最低バッテリー温度を最適化する「トラック」モードのいずれかを選択することで、バッテリーセルを最も電力効率の高い温度に最適化することができるのだ。

Nレース機能は、ドライバーがエネルギーをより直接的に使用できるのだ。この機能は、可能な限り最速のタイムを出すためにリソースを最大化する。このようなセッティング変更は、通常は技術チームと設備が必要だが、IONIQ 5 Nは、ボタンを数回押すだけで簡単に設定変更を行なうことができるのだ。

ドライバーはNレースのスイッチで、「エンデュランス」と「スプリント」のどちらを優先するかを選択でき、「エンデュランス」では、サーキットでの航続距離を最大化。これはピークパワーを制限することで達成され、その結果、温度の上昇が遅くなる。一方、「スプリント」はパワーを優先し、短時間でフルエネルギーを引き出す。これにより、ドライバーはエネルギー戦略を正確に管理することができるのだ。

■ N回生ブレーキ・システム
ブレーキは、ヒョンデで最も強力なシステム「N-チューンド・ブレーキ」を装備。直径400mmのフロントディスクに4ピストンのモノブロックキャリパーと360mmのリヤディスクを装備。また回生ブレーキはメインのブレーキとして機能し、必要に応じて機械式ブレーキが追加介入されることで、サーキットでの耐久性を向上させることができる。

ニュルブルクリンク・サーキットでの過酷なブレーキに対する要求に対応するため、Nブレーキ回生のみで、最大0.6Gの減速力を実現し、ABS作動下でも最大0.2Gの減速力を維持する。

EVの車両重量に起因するブレーキ・フェードのリスクは、このNブレーキ回生の制動力を最大化することで抑えられ、その結果、機械式ブレーキにかかる負担を低減しているのだ。もちろん左足ブレーキを使用することも可能になっている。

■ エンジン車と同等のシフトフィーリングとサウンド
また日常で使用するスポーツモデルにふさわしい装備として、N e-シフトとN アクティブサウンド+が統合され、魅力的なシフトフィールとエモーショナルなドライビングを実現している。

N e-シフトは8速デュアル・クラッチ・トランスミッション(DCT)をシミュレートして擬似的なシフト感覚を生み出し、シフト間の揺れ感をも再現している。その結果、エンジン車に近いギヤチェンジの感覚が得られるのだ。

Nアクティブサウンド+は、近未来的なEVサウンドだけでなく、ガソリンエンジンのようなエンジン音と排気音を一体化させたサウンドを生み出し、N e-シフトと組み合わされて機能する。

10個のスピーカーシステム(内部8個、外部2個)を内蔵し、3つの異なるサウンドテーマを提供。「イグニッション」は2.0Lターボ・エンジンのサウンドをシミュレートし、「エボリューション」はより高回転サウンドを提供。そして「スーパーソニック」は、双発戦闘機からインスパイアされたサウンドで、コーナリング中に音量を変化させることができる。

このように擬似シフト感覚とサウンドにより、ガソリンエンジン車のフィーリングとサウンドを生み出すことで、ドライビング・プレジャーを増幅させ、従来のEV否定派をも熱狂させることができるようになっているのだ。

■ デザイン
IONIQ 5 Nのエクステリアは、コントラストを効かせたブラックのトリムパーツやウィング・タイプのリヤスポイラーなど、標準モデルに比べてスポーツ性を強調し、サーキット走行のポテンシャルを最大限に引き出すのだ。

この5Nモデルは、標準のIONIQ 5に比べ、全高が20mm低くなり、ワイドタイヤを装着するためにトレッド幅が50mm拡大、ディフューザーを装備することで全長も80mm長くなっている。

フロントには、エアカーテンとエアフラップを備えたメッシュのグリルとし、冷却効果を向上。バンパー下部にはリップスポイラーが配され、パフォーマンスへのこだわりを表現している。ブラックのフロントバンパーカバー下部のEV N専用「ルミナスオレンジ」は、サイドスカートにも続き、IONIQ 5Nがサーキットでも映えるようになっている。

タイヤは275/35R21サイズのピレリP-ZEROハイグリップタイヤを装着。21インチ鍛造アルミホイールと組み合わされている。

リヤは、N専用のウィングタイプのスポイラーとオレンジのアクセントを効かせたリヤディフューザーを装備し、最適な空力性能をサポートしている。

インテリアは、ステアリングホイール、シート、ドアスカッフパネル、メタルペダルなどにNブランドのデザインを採用しNファミリーであることを明確にしている。

新デザインのNステアリングホイールにはNのロゴを配し、その両脇にはドライバーの好みに合わせてドライブモードを設定するNボタンを配置。3時の位置に配置されたN ブーストボタンは、瞬時に直感的に操作でき、加速とドライビングの楽しさを最大限に引き出すのだ。

■ 主要諸元
・モーター出力 フロント:226ps リヤ:383ps 総合出力:609ps(ブースト時は650ps)
・バッテリー容量 84kWh ・充電 350kW対応 充電時間は10%~80%まで18分間
・ボディサイズ 全長4715mm、全幅1940mm、全高1585mm、ホイールベース3000mm
・タイヤ ピレリPゼロ 275/35R21
・動力性能 0-100km/h加速:3.4秒(ブースト時)最高速度:260km/h

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みんなのコメント

31件
  • ドイツで開発した
    ドイツで開発した
    ドイツで開発した
    これ笑うとこですかね
  • またゴリ押し記事か!

    燃える車は要らないよ!!
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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