二日目がスタート! 丸一日の走行にスバル360は耐えられるか?
昨日から始まったグレートレースは本日が二日目。初日は朝~昼までがグランドスタートで実際の走行は午後のみだったため、丸1日の本格的な走行は今日が初となる。当然、走行距離も時間も長くなり、クルマ、ドライバーへの負担も増大。昨夜、スーパーメカニック・喜多見さんの手によって修復されたスバル360の走りはいかに!?
【スバル360でアメリカ4000kmを激走】国沢光宏のグレートレース参戦記その1
スタート前、コマ図のチェックや時間計算を必死で行っていたのはコ・ドライバーを務めるエムリットフィルターの小島なつきさん。じつはコースが記されたコマ図はスタート時間の30分前に配布されるため、事前に走ることはできないし、またGoogleマップなどでチェックしている暇もなし。間違えやすいポイントや設定された時間などを事前にチェックし、本番に挑むしかないのだ。
ここでグレートレースのルールをご紹介。グレートレースはいくつかの競技区間(レグ)と移動区間(リエゾン)に分かれている。参加車両は、一定時間内にリエゾンを走行し、競技区間のスタートに向かう。競技区間は目標タイムが設定されており、その時間から早すぎても遅すぎてもペナルティの対象となるが、遅い場合は2分のペナルティが上限。速い場合は無限に……。また競技区間はスタートをチェックしている人はおらず、「何番目のクルマは○○時○○分にスタートする」と決められており、各車がそれに合わせて走らせる。ゴール地点を運営チームがチェックしており、ゴールの時間で競技区間タイムが決まる。そのため、スタートは自分たちで時間を判断して出て行く必要があるのだ。
ちなみに下の写真は1日目の国沢号のリザルト。エンジンの不調もあって各区間で遅れがあり、目標タイムとのズレ(スコア)は5分53秒08となっている。ちなみにトップチームのスコアは1秒63! リエゾンを含め、トータルで数百km走った結果のズレが、2秒以下なのである。トップグループへの道は、果てしなく遠い……。
さてマシンのほうはというと、国沢さんが「過去最高!」というくらいに絶好調!! リエゾンにはフリーウェイも含まれているが、最高で95km/hで走れたという。喜多見さんによる修復はもちろんのこと、25℃程度と昨日より10℃以上低い気温も関係しているのだろう。
コースは、初日のゴールとなったジョージア州ティフトンをスタートし、ランチが用意されているジョージア州ニューナンという街に到着するというのが前半ルート。国沢号はそれほど速くはリエゾンを移動できないため、どうしても休憩などを取っている時間がなくなってくる。そのため、8時半にスタートし、13時半にニューナンに着くまで約5時間乗りっぱなし!
さすがに疲れを隠せない国沢さんと小島さんだったが、そんな疲れを吹き飛ばしてくれたのが、ニューナンのみなさんの歓迎っぷり! スバル360についての質問だけではなく、国沢さんがサインや写真を求められるなど、まるでスター選手気分である。また古い街並みにクラシックカーが並ぶと、まるでタイムトリップしたかのような不思議な感覚が味わえ、疲れもちょっぴり吹き飛んだ……はず!?
エンジンが不調! キャブのオーバーホールを敢行する
手短にランチを済ませ、午後も快調にスタート……したはずだったが、好事魔多し。ランチの時間から、次の競技区間までに設定されている移動時間が短く、がんばって走ってもスバル360では間に合わず。結局スタート時間が遅くなってしまい、レグ4は+2分のペナルティになってしまった。
また最後のレグ5は、前走者が待機場所から4分ほど早く出て行ったのに気付かず、つられてスタートしてしまい、結果、規定より4分31秒も早くゴールに着いてしまったため、+4分31秒のペナルティに……。
しかも、エンジンが加速時に息つきを起こすようになり、1回は完全にエンジンが停止。なんとか再始動し、ゴールまでたどり着いたが、2日目もまた、リタイヤの不安に襲われることになった。昨晩、焼き付き掛けたエンジンのために添加剤を入れたのだが、その副作用でキャブレターに何かが詰まってしまったのではないか……とのこと。そこでキャブレターのオーバーホールが決定。
この原稿を書いている22時の時点で、まだ喜多見さんによる作業が続いている。毎日何かが起こるスバル360。明日こそ、最後まで全開で走らせることができるのだろうか!?
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