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フェラーリ 新型V8 GT「ポルトフィーノ」を発表

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フェラーリ 新型V8 GT「ポルトフィーノ」を発表

フェラーリは2017年8月23日、スポーツ性とエレガンス、そして快適な乗り心地の融合によって、このセグメントに新風を吹き込む新型V8 GT「ポルトフィーノ」を発表した。

車名となったポルトフィーノは、イタリアで最も美しいと言われる港のある街の名前。発表会に持ち込まれた車両のカラーリングも、その素晴らしい街に敬意を表してロッソ・ポルトフィーノと名付けられた。

V8、フロントエンジン、リトラクタブル・ハードトップというポルトフィーノの基本スペックからも分かるとおり、この新型フェラーリは「カリフォルニアT」の後継モデルとして開発されたものだ。スタイリングも、フロントマスクやリアエンドがよりワイド感を強調したものとされてはいるものの、基本的にはカリフォルニアTの流れを組む、流麗かつマッシブなプロポーションが特徴となっている。

ただポルトフィーノのエクステリアで注目したいのが、リトラクタブル・ハードトップを閉じた時のフォルム。この種のクーペコンバーチブルでは前例のないほど、ルーフ後半は傾斜の緩いなだらかなラインで後ろに伸ばされ、ツーボックス・ファストバック構成のスタイリングを作り出している。

またデザインチームは、最大限のエアロダイナミクス効率を引き出すために、開発段階からエアロダイナミクス部門と密接な協力を図り、車体の表面をデザインしたという。たとえばノーズの左右両端まで広がるラジエターグリルの他にも、新デザインのフルLEDヘッドライト・アッセンブリーの外側エッジには、エアインテークが配置されている。フロントのホイールアーチを経て側面に沿って気流を排出することで、ドラッグを軽減する仕組みとなっている。

ポルトフィーノの新しさは造形的な部分だけではない。ボディシェルの全コンポーネントは再設計されていて、カリフォルニアTより軽量化が進んでいるのと同時に、ねじれ剛性も強化されている。

搭載されるエンジンは、2016年と2017年のインターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤーにも選出されているV8ターボで、新コンポーネントの採用とエンジン制御ソフトウェアの見直しによって、California Tのパワーユニットよりも出力を40cv向上。フェラーリならではのV8エグーゾスト・サウンドもまた、 オープントップでの走行時に堪能できるよう、さらなるチューニングが施されている。

具体的には、新型ピストンとコンロッドの導入をはじめ、インテークシステムの設計の見直しを実施。エグゾーストシステム全体のジオメトリーも大幅に進歩を遂げている。とくに新設計の一体成型鋳造エグゾースト・ヘッダーは、ロスを低減し、フェラーリの特徴であるゼロ・ターボ・ラグの達成に大きく貢献するものとなっている。

こうした改良と、選択したギアによって伝達トルクを調整するバリアブル・ブースト・マネジメントとの組み合わせによって、ポルトフィーノは全ギアにおける加速性能でカリフォルニアTを上回り、しかも優れた燃費性能を実現することになった。

ビークルダイナミクス特性も完全に見直された。とりわけ注目したいのが、第3世代の電子リア・ディファレンシャル(E-Diff3)を初採用したことだ。これはF1-Tracとの組み合わせにより、メカニカルグリップだけではなく、限界域での車輌コントロールも改善させている。

またポルトフィーノはこのクラスのGTとしては初めてEPS(エレクトリック・パワー・ステアリング)を装備。このEPSとE-Diff3とを統合することで、高速走行時の安定性を犠牲にすることなくステアリングレシオを7%引下げ、ステアリング・レスポンスをさら に向上させた。

磁性流体(MR)ダンピングシステム(SCM-E)は、デュアルコイル・テクノロジーの採用によってロールを抑え、荒れた路面における衝撃吸収能力の向上に貢献している。その結果ポルトフィーノは、極上の乗り心地を備えていながら、よりダイナミックかつレスポンスに優れた車輌となった。

乗車快適性に重点を置いた新機能としては、10.2インチ・タッチスクリーン画面のインフォテインメントシステム、ルーフを開いた時も閉じた時でも快適性を向上させる新エアコン・システム、新型ステアリングホイールのほか、18 通りに調整可能な電動シートは、新デザイン・バックレストの採用によって、リア・パッセンジャーの足元のスペースを格段に拡げた。また、パッセンジャー・ディスプレーも装備している。

オープン・トップ・ドライビングの際に効果を発揮するウィンドディフレクターにも新しいデザインが導入され、キャビンに流入するエアフローを30%削減。風切り音を低減させている。

ポルトフィーノは9月のフランクフルト国際モーターショーでワールドデビューする予定だ。

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