2018年のWRC第8戦「ラリー・フィンランド」では既報のとおり、トヨタのワークスチーム、トヨタGAZOOレーシングWRTでヤリスWRCを駆るオット・タナクが第5戦のアルゼンチン以来となる今季2勝目を飾った。トヨタの豊田章男社長が見守る中、トヨタGAZOOレーシングWRTは2017年の大会に続いて”ホームイベント”2連覇を達成したが、この凱旋勝利は同チームにとって勝つべくして勝ち獲ったものだった。
トヨタGAZOOレーシングWRTはシーズン後半戦の緒戦となる同イベントに合わせて、ヤリスWRCの改良を実施。同チームでテクニカルディレクターを務めるトム・ファウラーによれば「ピークパワーよりもラリー競技で重要な低速トルクとレスポンスの改善に主眼を置いてTMGが開発を行った」という新型エンジンが投入されていた。
豊田章男社長、タナク勝利に喜び「日本の空にも旗をはためかせたい」
タナクはエストニア出身のドライバーながら、グラベルはもちろん、ターマックも攻略できるオールランダー。「トルクバンドが広がっているのでコントロールがしやすくなった」と語るように、今大会においても計23本のステージのうち、11本でSSベストタイムをマーク。この圧巻の走りについて、前出のファウラーも「エンジンストールする場面が見られたので熟成は必要だが、ジャンクションにおいて低速トルクの改善が見られた」と、ヤリスWRCに搭載された新型エンジンもこの抜群のパフォーマンスを支えた原動であったことを示唆した。
加えて3位で表彰台を獲得した地元ドライバーのヤリ-マティ・ラトバラも計3本のSSでベストタイムをマークしたほか、デイ4でコースアウトを喫しリタイアに終わったエサペッカ・ラッピも計3本のステージを制覇したことからも、ヤリスWRCのパフォーマンスの高さが伺えることだろう。
「ナローでツイスティなセクションが増えたとはいえ、フィンランドは高速ステージを中心としたラリー。新型エンジンの実力は、テクニカルなステージを中心とした低速ラリーではっきりするだろう」とタナクは語る。つまり第10戦のラリー・トルコや第11戦のラリーGBで新型エンジンを搭載したヤリスWRCの本領が発揮されることになるかもしれない。
「前半戦はアンラッキーな部分もあったけれど、まだマニュファクチャラーズ部門でタイトル獲得の可能性は十分に残されている。あくまでもタイトル獲得を目標に戦いたい」
チーム代表のトミ・マキネンもそう語っている。シーズン後半戦ではトヨタGAZOOレーシングWRTの動向に注目したい。
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