■3列シートでファミリーに人気! 北米で販売されるスバル「アセント」とは?
スバルは、海外専用車として「アセント」という大型SUVを販売しています。日本未導入のアセントとは、どのようなモデルなのでしょうか。
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アセントは3列シートを備えるSUVで、2017年11月におこなわれたロサンゼルスオートショーで世界初公開されたのち、2018年よりアメリカやカナダで販売されています。
ボディサイズは全長4998mm×全幅1930mm×1819mmと、トヨタの大型SUV「ランドクルーザー」と同等の堂々たるスタイル。スバル史上最大のSUVで、日本ではラージサイズに入りますが、アメリカではミドルサイズに分類されています。
アセントのデザインは、同車のミドルサイズSUV「フォレスター」と似ていますが、SUVらしいたくましさや躍動感が感じられるスタイルです。
内装は上質なデザインで、ファミリー層のニーズとして求められる、使いやすさや快適性を追求し、どの席においても気持ちよく過ごせる空間が広がっています。
シートの間隔などを配慮するとともに、リアドアの開度や開口エリアを大きく取り、乗降用ステップやグリップを設定。2列目・3列目の乗員が乗り降りしやすい工夫も施されました。
狭くなりがちな3列目シートですが、アセントの3列目は、シートリクライニング機構の採用に加え、タブレット端末や左右のカップホルダー、USB電源の確保、専用のエアコン吹き出し口など、乗るのが楽しくなるような快適な空間としています。
乗車人数は、2列目シートを2人掛けのキャプテンシートとした7人乗車と、2列シートが3人掛けのベンチシートとした8人乗車のふたつのタイプが用意されています。なお、2列目シートのキャプテンシートは、スバルとして初めて採用されました。
アセントの最新モデルには、後部座席のリマインダーシステムが装備されました。後席の子どもやペットを物理的に感知することはできませんが、リアドアが開閉されてから車両が30分以内に始動したときなどの条件を満たした場合に、警報やメーター内に警告メッセージなどでドライバーへ注意喚起します。
搭載されるエンジンは、新開発の2.4リッター4気筒水平対向直噴ターボエンジンで、小排気量ながら3.5リッターエンジンと同等のスムーズな加速性能を実現しています。トランスミッションは、リニアトロニックCVTです。
また、「スバルグローバルプラットフォーム」の採用によって車体剛性が向上したことが、スムーズで気持ちの良い走行性能に寄与。アクティブトルクベクタリングを採用し、優れた旋回性能と危険回避性能を実現しています。
駆動方式は、「シンメトリカルAWD」を採用し、雪道や泥道などの悪路から、濡れた道、高速道路といったさまざまな路面状況で安定感のある走りを可能にしました。
さらに、滑りやすい路面などにおいて、エンジン、トランスミッション、ブレーキなどを最適に統合制御して、悪路走破性を高める「X-MODE(エックスモード)」を採用。下り坂で低速を維持した走行を実現する「ヒルディセントコントロール制御」も設定し、ドライバーの安心感を高めます。
最低地上高は、SUVとして十分な220mmを確保。アプローチアングル、ディパーチャ―アングル、ランプブレークオーバーアングルなども最大限確保し、ゆとりあるロードクリアランスを実現しています。
加えて、スバル初となる最高5000ポンドのトーイング性能により、キャンピングカーやボートのけん引もでき、アクティブな使い方にも対応可能です。
安全装備は、運転支援システム「アイサイト」とアイサイトアシストモニターを全車に標準装備。車両後退時の衝突回避または衝突による被害軽減や、自車の後側方から接近する車両を検知、ステアリング連動ヘッドランプやハイビームアシストによる夜間運転時の安全性も向上しました。
また、コネクティッドシステムとして「スバルスターリンク」が搭載されています。
※ ※ ※
アメリカにおけるアセントの価格は、3万1995ドルから4万5045ドル、日本円で約348万円から490万円です(1ドル=108.78円/2020年4月7日現在)。
2019年の1年間でアセントは8万1958台が販売され、北米で販売されるスバル車では、「アウトバック」、「フォレスター」、「クロストレック(日本名:XV)」に次ぐ、4位の販売実績を誇ります。
日本国内におけるスバルは、2018年に販売終了した「エクシーガクロスオーバー7」を最後に、現在では3列シートを備えたモデルはラインナップされていません。
昨今ではミニバンの代わりとしての3列シートSUVの人気が高まっている傾向があり、マツダ「CX-8」は好調な販売を見せています。
アセントが国内で販売されれば需要がありそうですが、残念ながら現時点では日本に導入される予定はないといわれています。
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