東京オートサロン2024でWRX S4 STI Sport R EXをベースにした特別仕様車「WRX S4 STI Sport ♯」を発表したスバル。クルマ好きにとってはある種の紋所でもある“STI”、だったらWRXじゃなくても乗りたいクルマはたくさんあるよね?
文/FK、写真/スバル
速い! 安い! 中古でも満足度1000%!! スバルの「STIモデル」に刮目せよ!!
■FRピュアスポーツカーBRZ STI Sportの新車が300万円台であることに感謝せよ!
ダークメタリックの18インチアルミホイール、クリスタルブラック・シリカの電動格納式リモコンドアミラー、前後のSTIエンブレムが標準グレードのSとは異なるBRZ STI Sport
トヨタのGR86とともに2021年4月に発表された2代目BRZ。初代モデルから排気量を拡大するとともに徹底した吸排気性能の強化とフリクションの低減によってトルクを向上した2.4L水平対向4気筒DOHCエンジンを搭載。
さらに、初代モデルに対してフロント横曲げ剛性を約60%、ねじり剛性も約50%と向上したボディを採用するなど、エンジンの出力アップにともなう重量増抑制に加えて前後左右重量の適正化、低重心化を徹底して運動性能の向上が図られた。
その後、2023年9月にスバル初となるMT車向けの運転支援システムであるアイサイトを採用した一部改良が行われたが、その際に新グレードとしてSTI Sportを設定。
STIのチューニングによる専用サスペンションを装備したSTI Sportは、ステアリングの切り始めから内輪の横力を引き出すダンパーセッティングとすることで応答性の高いハンドリングを実現しながら快適な乗り心地と俊敏でスポーティな走りを両立。
また、そのパフォーマンスをいっそう高める装備として、ゴールドキャリパーのブレンボ製17インチフロント&リアベンチレーテッドディスクブレーキがメーカーオプションで設定された(現在は選択不可)。
エクステリアではドアミラーやルーフアンテナをブラック化し、ヘッドライト内エクステンションのBRZロゴカラーをチェリーレッド化。また、光輝感の高いダークメタリックの18インチアルミホイールを採用するなど、STI Sportならではの特別感もしっかりと演出されている。
インテリアもボルドー/ブラックで仕立てたウルトラスエードと本革のシートやダークキャストメタリック加飾パーツで大人の上質なスポーツカーたる質感を表現。
この内容で車両保体価格は6MTが376万2000円~、6ATが381万7000円~。今では希少な存在となったFRのピュアスポーツカーが新車でこの値段なら、むしろ安い買い物かもしれない。
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■価格に見合わない充実の装備でお買い得なフォレスター STI Sport
ブラック塗装加飾付のパーツを多用することでスポーティさを印象づけるフォレスター STI Sport
国内はもとより、米国においてはこれまで260万台以上が販売され、スバルの最量販SUVモデルの1台であるフォレスターは2023年11月に開催されたロサンゼルスオートショーにおいて新型が世界初公開され、2024年春以降に米国市場での導入が予定されている。
とはいえ、ここで紹介するのは2022年8月に追加設定が発表された現行フォレスターのSTI Sportグレード。
これまでにSTIコンプリートカーの開発やモータースポーツなどで培ってきた走りの技術をベースに日常のドライブ領域でドライバーとクルマの一体感を目指し開発されたSTI Sportは、高重心のSUVに合わせた専用チューニングを施すことでスポーツセダンのような操縦安定性と上質な乗り心地を両立。
それを実現しているのが足回りで、フロントには快適な乗り心地と俊敏でスポーティな走りを両立する日立Astemo製SFRDフロントダンパーを採用。
このフロントサスペンションの特性にあわせるべく、リアも専用チューニングを施して車体全体の最適なバランスを図るとともに、リアのスタビリティも高められている。
もちろん、内外装もノーマルとは異なるスペシャル感を演出。エクステリアは艶のあるブラックパーツをあしらうことで上質感と大人のスポーティさを、インテリアもエクステリアと同様にブラックパーツを採用することで引き締まった大人のスポーティテイストを表現。ボルドー&ブラックの専用ナッパレザーシートも快適かつ上質な空間を作り出している。
車両本体価格は最廉価グレード“Touring”との価格差が約70万円、上位グレード“Sport”との価格差が約30万円の374万円。STIを名乗りながら驚くほどのハイプライス設定ではないことも魅力といえるだろう。
■中古車を見つけたら“超めっけもん!”のエクシーガ 2.0GT tuned by STI
2008年に登場した7人乗りのスバルエクシーガ。ベースとなったのは4代目レガシィツーリングワゴンだった
2007年の東京モーターショーで参考出品されたコンセプトモデルをもとに、“7シーター パノラマ ツーリング”をキーワードに開発されたエクシーガ。2008年6月の発売から1カ月後の受注台数は月販目標の2300台を大きく上回る4657台を記録し、好調なスタートを切った。
購入層は30代を中心としたファミリー層が多かった一方、ターボ搭載車の構成比率も意外なほど高く、スバル車の走りに対する期待の大きさを示す結果となった。
そんな結果を受けて……というわけではないだろうが、2009年11月に限定300台で登場したのが2.0GT tuned by STIだ。
2.0GTグレードをベースに“乗る人すべてが楽しめる走りの7シーター”を目指すべく、シャシーやボディを中心にSTI独自のカスタマイズを施した1台として登場した2.0GT tuned by STI。
STIが提案する“強靭でしなやかな走り”を踏襲し、7シーターならではの“乗る人すべてが気持ちいい、味わえるハンドリング”を実現。その一例が専用サスペンションやフレキシブルタワーバー、フレキシブルロワアームバーの採用だ。
シャシーとボディのトータルチューニングを行って路面追従性を高め、しなやかな乗り心地としっかり感のある乗り味を両立するとともに高速道路やワインディングロードでも意のままにコントロールできる操縦安定性を実現。
内外装も専用装備で上質なスポーティ感を演出し、STIを名乗るにふさわしい1台に仕上げられていた。
当時の車両本体価格はSTI仕様としては比較的リーズナブルな359万1000円。限定300台ということもあって、現在の中古車市場ではほとんどお目にかかれない超希少なモデルとなっている。
■R2 Custom typeSは人とは違う個性派のアナタにピッタリな軽自動車
WRブルーマイカのボディからが目を惹くR2 Custom typeSは標準グレードとは異なるCustom専用のフロントバンパー&グリルや専用色を用いたアルミホイールが外観上の特徴となる
個性的で美しいデザインと合理的なパッケージ、優れた燃費性能と衝突安全性能、使いやすくてキビキビとした走りを特徴とした軽自動車のR2が発売されたのは2003年12月。
滑らかなラインと優れた衝突安全性能をあわせもつワンモーションフォルムを採用したエクステリアが印象的な1台だったが、そんなR2にもスバルらしいスポーティなモデルが存在した。
それが、2005年6月に登場した特別仕様車“Custom type S”である。
最高出力54ps&最大トルク6.4kgmを発生するDOHC16バルブAVCSエンジンを搭載したRグレードと最高出力64PS&最大トルク10.5kgmを誇ったDOHC16バルブスーパーチャージャー付きエンジンを搭載したSグレードがベースとなっているCustom type S。
専用のフロントバンパーや専用色を用いたアルミホイールを装備するとともに、エレクトロルミネセントメーター、本革巻ステアリング、本革巻シフトノブ、アルミパッド付きスポーツペダル、専用シート表皮などが採用されたが、なかでもノーマルモデルとの違いを印象づけたのはグリルとボディカラーだった。
もともとR2には航空機をモチーフにしたスバルのルーツと技術力を表現したスプレッドウィングスグリルが採用されていたが、Custom type Sではよりカスタム色を強めたグリルを採用。
ボディカラーもノーマル車両はパステル調を中心とした11色が設定されていたが、Custom type SではWRブルーマイカやチタニウムグレーメタリックを設定し、よりスポーティなイメージを演出したのだ。
ちなみに、現在の中古車市場ではタマ数こそ少ないものの100万円以下で流通。割高感がないのはマニアにとってはうれしいかも!?
■今なお高値安定を続けるサンバートラック&サンバーバン WR BLUE LIMITED
1999年に登場した6代目サンバー。スバル開発のサンバーとしては最終モデルに当たる
1960年の第7回東京自動車ショーでデビューし、翌1961年に発売され、現在もスバルのカーラインナップに名を連ねるサンバートラック&サンバーバン。
しかし、2012年4月に登場した7代目からはダイハツからOEM供給を受ける形態となったことから、“スバルオリジナル”という点では6代目が実質的な最終モデルとなる。
そんな6代目がデビューしたのは1999年2月。乗用車感覚の快適な運転姿勢、自然なペダル類のレイアウト、スムーズな乗降性、機能的で使いやすいインテリアなどで実質的な使い勝手を向上しつつ、走りを支える高度なアクティブセーフティと新安全基準に適合したパッシブセーフティを実現。
全域で出力性能が向上したエンジン、新設計の4輪独立サスペンション、操作性が高いコラムシフト式電子制御3速ATの採用など、各種機構を刷新して走行性能も大きな向上が図られた。
2011年7月にサンバーシリーズ発売50周年を記念して発売された限定1000台の特別仕様車“WR BLUE LIMITED”
そんな6代目の登場から12年後の2011年7月にサンバーシリーズ発売50周年を記念して発売されたのが、限定1000台の特別仕様車“WR BLUE LIMITED”だ。
トラック、バンをベースにボディカラーに、専用色のWRブルーマイカやイエローステッチを施した専用ブラックシートなどの特別装備を施したWR BLUE LIMITED。
他にもトラックにはクロームメッキのホイールナット・クリアタイプのターンレンズ・マフラーカッターを、バンには専用ドアトリム、2トーンフロントカラードバンパー、ハイマウントストップランプ付きルーフスポイラーを装備するなどスペシャル感が演出されていた。
当時の車両本体価格はトラックが89万9000~111万8450円、バンが117万9000~140万8950円だったが、現在の中古車市場では100万円台の平均価格で推移しており高値安定が続いている。
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というコメントを記者さんが期待しているだろうな、と思ったから書いてみた。