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ロータス、近い将来のモータースポーツ活動本格再開を発表も「F1に参戦することはないだろう」

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ロータス、近い将来のモータースポーツ活動本格再開を発表も「F1に参戦することはないだろう」

 ロータスが近い将来、モータースポーツ活動を本格的に再開することを発表した。しかし、その舞台はサーキットレースの最高峰であるF1ではない。

 ロータスといえば、モータースポーツファンのみならず、一般のクルマ好きにも名の知られているブランドだ。かつてはF1でもその名を冠したチームが活躍していたが、2015年の終わりにロータスF1チームがルノーに再買収されて以来、スーパーGT GT300クラス以外のメジャーなモータースポーツからは姿を消している。数年前にル・マンやF1でロータスブランドの復活を試みたが、ブランドイメージを損なうという大きな代償をともなう大失敗に終わっていた。

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 ロータスは現在、ボルボをも傘下に収める中国のメーカー吉利汽車(ジーリー)に買収され、新たなCEOフィル・ポパムの指揮のもと、大々的にブランドの復活を目指している。興味深いのは、従来のやり方とは異なり、ロータスが将来のプランを発表する手段として、ブリティッシュ・エアウェイの機内誌を選んだことだ。これはより幅広くアピールしたいというブランドの姿勢の表れに他ならない。

「現在の販売数は年間2000台以下だが、我々はロータスをもっと発展させなければならない」と、ポパムは訴える。「より多くの人々に受け入れられる幅広いレンジを展開するつもりだ。ただし、我々にとって核となるのは、スポーツカーであることに変わりはない」。

 ロータスはこれまでレーシングカーと市販のスポーツカーだけを製造してきた。しかし今後は、小型の電気自動車や──多くのロータスファンを困惑させるかもしれないが──SUVに取り組む計画もあると言われている。それでも、このブランドが手掛けるとなれば、それは他のメーカーとは一線を画すものになるだろう。

「他のメーカー同様、我々も電化に注目している。とはいえ、どのような製品を作ろうと、我々はブランドのDNAに忠実であり続けることを大切にしたい。それはパフォーマンスであり、乗り心地であり、ドライビングエクスペリエンスや、ライトウエイトカーといった要素だ。重いハイブリッドパワーの車はロータスらしくないが、SUV、あるいはスポーツサルーン、GTカーなどにも可能性を感じている」

 これらのニューモデルをプロモーションし、販売するために、ロータスは再びレース活動を行なうことにしたのだ。ただし、どこで、どのレースにエントリーするつもりなのか、詳細は明らかにしていない。

 シャシーメーカーとして名高いロータスがフォーミュラEに参戦するというのは考えにくい。このシリーズではシャシーそのものの独自開発が許されていないため、メーカーとしてアピールする場にならないからだ。また、費用がかかりすぎるという理由から、F1も除外されている。

「我々はモータースポーツの世界に復帰しなければならないが、近い将来ロータスがふたたびF1に参戦することはないだろう。資金を投じる手段は他にもたくさんある。たとえば、カスタマーがレースで使えるようなスポーツカーを製造し、彼らのレース活動をサポートするというやり方だ」

「我々が最後に新型モデルを発表してから9年になるし、F1で優勝したのは1987年にまでさかのぼる。そこでいろいろな意味で、再出発を図りたいと思っている。70歳で新規事業を立ちあげるような気持ちだ。我々は活動的かつクリエイティブなメーカーだが、大勢のファンと偉大なブランドに支えられている」

 ポパムは特定のシリーズ名こそ挙げなかったものの、ロータスにとってレースといえば、スポーツカーの類であることは明らかだ。WEC世界耐久選手権のハイパーカーやLM GTE、IMSAのプロトタイプカテゴリーを検討対象としていることだろう。また、GT300クラスで活躍しているエヴォーラMCを改良し、新たなモデルにする可能性も否定できない。

 ニューモデルと新たなレーシングプロジェクトは、2020年春に行なわれるジュネーブモーターショーで発表されることになりそうだ。


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