【MotoGP】アマゾンに『MotoGP Unlimited』の日本配信求める声高まる。署名活動がスタート

　アマゾンプライムビデオは3月14日から、ロードレース世界選手権（MotoGP）の2021年シーズンを追ったドキュメンタリー番組である『MotoGP Unlimited』のシーズン1配信を開始した。しかし日本国内では同作品が配信されないこととなり、大きな反響を呼んだ。これについて、アマゾンに対して再考を求める署名活動がインターネット上で開始された。

　MotoGP Unlimited（1話50分・全8エピソード）は2021年半ばに製作が発表された新ドキュメンタリー。この年限りで引退したレジェンドライダーのバレンティーノ・ロッシをはじめ、マルク・マルケス（レプソル・ホンダ）や2021年に新王者となったファビオ・クアルタラロ（ヤマハ）、2020年王者のジョアン・ミル（スズキ）などの歴代チャンピオンから、MotoGPパドックの主要人物まで、様々な人物が出演しているシリーズの舞台裏を届けることを目指して製作されたMotoGP肝入の作品だ。

　2019年から配信中のF1のドキュメンタリー番組「Formula1：Drive to Survive（栄光のグランプリ）」（Netflix）の大きな成功を受け、MotoGPもファン層の拡大などに向け、同様のドキュメンタリー番組製作へと舵を切った。

　この番組は今年2月にプレミア試写会が行なわれ、3月14日から世界170を超える国と地域で配信が開始されると明かされていた。しかしmotorsport.comの取材に対し、アマゾンジャパンは日本国内での同番組の配信予定は無いと解答。配信を待ち望んでいたファンからは大きな落胆の声が聞かれた。

　この状況に対し、オンライン署名サイトの「Change.Org」で日本国内におけるMotoGP Unlimitedの配信再考を求める署名活動が開始された。発起人はジャーナリストの西村章氏だ。

【署名サイト】Amazon Prime番組"MotoGP™ Unlimited"を日本でも配信してください！（https://www.change.org/p/amazon-prime-video-%E6%97%A5%E6%9C%AC%E6%B3%95%E4%BA%BA%E5%BE%A1%E6%8B%85%E5%BD%93%E8%80%85%E6%A7%98-amazon-prime%E7%95%AA%E7%B5%84-motogptm-unlimited-%E3%81%AE%E6%97%A5%E6%9C%AC%E9%85%8D%E4%BF%A1%E3%82%92%E6%B1%82%E3%82%81%E3%81%BE%E3%81%99?recruiter=1065204076&recruited_by_id=175fbd60-a334-11ec-a293-c3f985850a77&utm_source=share_petition&utm_campaign=share_petition&utm_term=share_petition&utm_medium=copylink&utm_content=cl_sharecopy_32672259_ja-JP%3A6）

　Change.Orgの概要ではホンダやヤマハ、スズキといった日本企業が重要な役割を果たしているMotoGPのドキュメンタリーシリーズを日本国内で視聴できない現状が、”文化資本の大いなる損失”だとしており、アマゾンジャパンに対し配信を再考するよう求めている。

　なおChange.Orgにおける活動によって集まった署名に法的な拘束力は存在しないが、これまでに数多くの活動が行なわれており、意見表明の場として広く受け入れられている。

　西村氏は今後署名活動の進展に伴い、アマゾンジャパンに対し番組の配信に関する再考を申し入れるとしている。

　多くの日本メーカーが長年にわたって参戦し、世界的な実績を挙げてきた歴史を持つMotoGP。日本でもそのドキュメンタリー番組が見られる日が来ることを願うばかりだ。