世界トップレベルの耐久レース復帰車両
ポルシェは、2023年のル・マン24時間レースで使用する車両を初めて公開した。同社は、世界トップレベルの耐久レースであるル・マン24時間に2023年から復帰し、LMDh規定で作られたニューマシンを投入する。
<span>【画像】ポルシェのル・マン参戦マシンとは?【試作車を市販モデルと写真で比較】 全119枚</span>
来年からこのマシンで大規模なテストプログラムを開始する予定で、開発作業のリーダーとして経験豊富なレーサーのデーン・キャメロンとフェリペ・ナスルを起用した。
公開された画像は、カモフラージュが施された車両の一部を拡大したもので、主にリアエンドと大型リアウイングの形状を見ることができる。また、低い位置に配されたブレーキライトも写っている。ポルシェが最も自由にスタイリングできるフロント部分は公開されていない。
トヨタやプジョーのLMH規定とは異なり、LMDh規定ではシャシーを4社(ダラーラ、オレカ、リジェ、マルチマチック)の中から1社を選んで調達しなければならない。ポルシェは、2023年に同じくLMDhクラスに参入するアウディと共同でプロジェクトを進めており、両車ともマルチマチック社製のシャシーを使用する。
空力スペックは決まっているが、ポルシェは市販車とリンクさせるために特注のボディワークを装着し、また独自のパワートレイン要素を追加することも可能だ。最高出力は680psに制限されている。
米IMSAにも参戦 ドライバーは経験豊富なベテラン
LMDh規定のマシンは、ル・マンを含む世界耐久選手権と米国IMSA選手権の両方に参加することができる。ポルシェは、米国の有力チームであるチーム・ペンスキーのワークスプログラムとして、両方に参戦する予定だ。
ドライバーに起用された米国人のキャメロン(33歳)は、IMSAでのレース経験が豊富で、2016年と2019年の2回、プロトタイプのタイトルを獲得している。また、ペンスキーが運営するワークス・アキュラでは3シーズンを過ごした。
ブラジル人のナスル(29歳)も、2018年と今シーズン、アクション・エクスプレス・レーシングのドライバーとしてIMSAのタイトルを2度獲得している。2015年と2016年には、ザウバーからF1に参戦した。
ペンスキー・ポルシェ・モータースポーツは、1月から新型LMDhマシンの「大規模」なテストプログラムを開始する予定だ。
ポルシェは2023年に耐久レースに復帰する際、厳しい競争に直面することになる。LMHクラスのトヨタとプジョーのほか、アウディ、アキュラ、BMW、フェラーリなどのメーカーが2023年以降のLMDhに参戦することになっているのだ。
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