現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > フェルスタッペンがノリスの追撃寄せ付けず今季17勝目。角田裕毅はレースペースが良かっただけに9位は悔しい結果?|F1サンパウロGP決勝

ここから本文です

フェルスタッペンがノリスの追撃寄せ付けず今季17勝目。角田裕毅はレースペースが良かっただけに9位は悔しい結果?|F1サンパウロGP決勝

掲載
フェルスタッペンがノリスの追撃寄せ付けず今季17勝目。角田裕毅はレースペースが良かっただけに9位は悔しい結果?|F1サンパウロGP決勝

 インテルラゴス・サーキットを舞台にF1サンパウロGPの決勝レースが行なわれ、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが優勝した。アルファタウリの角田裕毅は9位だった。

 決勝レース時スタート時の気温は21度、路面温度は47度というコンディション。上空には青空が広がった。

【ランキング】角田裕毅は14番手に浮上:F1ドライバーズランキング(サンパウロGP終了時点)

 スタート前からレースは波乱の展開となった。2番グリッドからスタートする予定だったフェラーリのシャルル・ルクレールは、フォーメーションラップのターン7でクラッシュ。スタートを迎えられぬまま、サンパウロGPを終えることになった。なお彼は後の取材に対し、エンジントラブルがクラッシュのきっかけになったと答えている。

 19台がグリッドに並び、一斉にスタート。ほとんどのマシンがソフトタイヤを履く中、ウイリアムズのローガン・サージェントだけがミディアムタイヤを選んだ。

 ただスタート直後にクラッシュが発生。ハースのニコ・ヒュルケンベルグと接触し、バランスを崩したウイリアムズのアレクサンダー・アルボンが、もう1台のハースであるケビン・マグヌッセンと激しくクラッシュ。アルボンとマグヌッセンのマシンは大破し、ターン1にマシンを止めた。

 またクラッシュしたマグヌッセンは、マクラーレンのオスカー・ピアストリに追突。ピアストリのマシンも大きなダメージを負った。またアルファタウリのダニエル・リカルドは、クラッシュしたマシンから外れたタイヤが当たり、リヤウイングを破損した。

 このクラッシュによりレースは赤旗中断。各車はピットレーンに戻り、再開の時を待った。

 中断時の順位は、ポールポジションスタートのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が首位をキープ。2番手には6番グリッドから素晴らしいスタートを決めていたランド・ノリス(マクラーレン)、3番手にはメルセデスのルイス・ハミルトンが続いていた。

 また角田裕毅は16番グリッドからのスタートだったものの、混乱に乗じて10番手までポジションを上げることができた。

 なお赤旗中断中にピアストリとリカルドのマシンの修復が完了。レース再開の隊列に並ぶことができた。

 20分以上の長い中断を経て、現地時間14時21分にレース再開。複数のマシンがこの間にタイヤを交換した。

 レース再開はスタンディングスタート。15台が一斉にスタートを切った。ハミルトンはノリスに並びかけたが、ノリスが2番手をキープ。ハミルトンは逆に一瞬の隙を突かれてアストンマーチンのフェルナンド・アロンソに先行を許してしまった。

 角田裕毅はアルピーヌ勢と激しいバトルを展開。再スタート直後にはピエール・ガスリーとサイド・バイ・サイドとなったが、最終セクターで一瞬タイヤをダートに落とした隙に、エステバン・オコンに先行され11番手に落ちてしまった。

 先頭を行くフェルスタッペンと2番手ノリスは異次元のペース。3番手アロンソ以下を引き離していく。ノリスはフェルスタッペンに並びかけるが、そう簡単には抜かせないとペースアップ。8周目の1コーナーでは0.1秒まで接近したものの、その周を終えた段階で一気に1.5秒差まで開いた。

 13周目、角田はメインストレートでオコンをオーバーテイク。10番手入賞圏内に入った。続く14周目にはセルジオ・ペレス(レッドブル)がジョージ・ラッセル(メルセデス)を抜き、5番手に上がった。角田に抜かれたオコンは、14周目を終えた時点で早々にピットイン。ミディアムタイヤに履き替えた。

 17周目、角田がターン10で左側のタイヤをコース外に落としてしまうミス。アルファロメオのバルテリ・ボッタスに先行を許してしまい、11番手に落ちてしまった。

 ラッセルを抜いた後、ペレスは前を行くハミルトンを攻めた。そして18周目にこれを攻略。4番手に浮上した。ペレスに抜かれた直後、ハミルトンがピットイン。その1周後にはラッセルもピットに入った。このメルセデスの動きに反応する形で、ペレスもピットイン。結局ペレスは、ピットストップのタイミングの差により、ハミルトンに再び前に出られてしまった。ペレスはメルセデスのピットストップに反応したことに、無線で不満を訴えたが、23周目にハミルトンを難なく攻略することができた。

 タイヤを交換したメルセデス勢のペースはまったく上がらない。まだタイヤを変えていない角田と同等のペースだっただけでなく、アストンマーチンのランス・ストロールに立て続けにオーバーテイクを許してしまうことになった。

 26周を終えた段階で、3番手を走っていたカルロス・サインツJr.(フェラーリ)がピットイン。このタイミングでガスリーと角田もピットに入った。その1周後には先頭のフェルスタッペンとノリスもピットインした。

 サインツJr.はコース復帰後すぐにメルセデスのランデブーに追いつき、35周目にラッセルをオーバーテイク。37周目にはハミルトンも仕留めた。メルセデスの厳しい状況はさらに続き、今度はガスリーのプレッシャーにさらされてしまう。そして43周目のターン1で、ガスリーがラッセルをオーバーテイク。さらに角田に迫られたところで、ラッセルはたまらずピットストップし、ソフトタイヤに履き替えた。

 47周目を終えた段階で、ペレス、ハミルトン、ガスリーが実質的に2回目のピットストップを行なう。角田はこれに反応せず、周回を続けた。3番手を走っていたアロンソもペレスの1周後にピットへ入り、ペレスの前でコースに復帰した。

 2回目のタイヤ交換を終えたガスリーのペースは素晴らしく、同じタイミングでピットインしたハミルトンをオーバーテイクし、8番手に上がった。52周を終えた段階でサインツJr.がピットへ。ガスリーの2秒前でコースに復帰した。その前を行っていたストロールもサインツJr.の動きに反応し、53周を終えてピットに戻った。

 角田は55周を走り終えた段階でピットへ。ソフトタイヤに履き替え、メルセデス勢の後方10番手でコースに復帰した。ただピットストップを遅らせたことで、メルセデス勢との間には大きな差ができていた。首位フェルスタッペンは、56周を走り終えた段階でピットへ。ノリスはピットストップを遅らせる戦略に出た。

 57周目にラッセルがスローダウン。ピットに戻り、リタイアすることになった。これで角田は労せず9番手に上がった。

 ノリスは59周目に最後のピットストップを消化することになった。2番手でのコース復帰とはなったが、先頭のフェルスタッペンとの差は13秒以上まで広がってしまうことになった。

 コースに復帰したノリスはフェルスタッペンを全力で追った。しかし最終的には届かず、フェルスタッペンが優勝。1シーズンの最多勝記録を更新する、今季17勝目を挙げた。ノリスは2位だった。

 3位に入ったのはアロンソだった。アロンソはペレスに厳しいプレッシャーをかけられ続けていた。そして全71周レースの70周目に、ペレスがオーバーテイクに成功し、勝負は決したかと思われた。しかしアロンソは諦めず、最終ラップにペレスを抜き返し、そのままチェッカーまで逃げ切ってみせた。最終的なふたりの差は0.053秒だった。

 5位にはもう1台のアストンマーチンであるストロール。最近は苦しいレースが続いていたアストンマーチンが、ここに来てダブル入賞を果たした。

 6位サインツJr.は、レース終盤にシフトの不具合を訴えるシーンもあったが、なんとかチェッカーまで走り切った。

 7位ガスリーを挟んで、8位ハミルトン。メルセデス勢は今回まったくペースがなく、アルピーヌ勢にも太刀打ちできなかった。

 角田は最終的には9位だった。おそらくチームは、ガスリーやハミルトンのペースが終盤大きく落ち込むと踏んで、最後のピットストップを遅らせたのだろう。しかしガスリーとハミルトンのペースは思ったほど落ちず……角田も懸命に前を追ったが、結果的にハミルトンに7秒届かなかった。最後のピットストップ前にはガスリーを追う展開だっただけに、ピットストップを遅らせたことでアンダーカットを許し、それを取り戻すことができなかった、悔やまれる結果と言えよう。

 それでも9位に入り、2ポイントを加算。スプリントでの3ポイントと合わせ、角田は今回のグランプリで5ポイントを稼いだ。

 10位にはオコンが入り、アルピーヌもダブル入賞を果たした。

こんな記事も読まれています

[サウンドユニット・選択のキモ]メインユニット編…交換する意義を考える!
[サウンドユニット・選択のキモ]メインユニット編…交換する意義を考える!
レスポンス
【F1分析】速いチームがコロコロ変わる。実に難解だったラスベガスGP。鍵はもちろん”タイヤの使い方”だけど……
【F1分析】速いチームがコロコロ変わる。実に難解だったラスベガスGP。鍵はもちろん”タイヤの使い方”だけど……
motorsport.com 日本版
フェルスタッペンが4年連続F1チャンピオンに輝く。メルセデスがワンツー飾る【第22戦決勝レポート】
フェルスタッペンが4年連続F1チャンピオンに輝く。メルセデスがワンツー飾る【第22戦決勝レポート】
AUTOSPORT web
“3、4番手”のマシンでもタイトル獲得。フェルスタッペンの底知れぬ才能にマルコ博士も絶賛「彼の実力だけで勝ったレースが4つほどあった」
“3、4番手”のマシンでもタイトル獲得。フェルスタッペンの底知れぬ才能にマルコ博士も絶賛「彼の実力だけで勝ったレースが4つほどあった」
motorsport.com 日本版
日産「“タフ顔”SUV」がスゴイ! 唯一無二の「ターボエンジン」×センターマフラーが超カッコイイ! めちゃゴツゴツ仕様の「“最新版”エクストレイル」米国カスタムモデルとは
日産「“タフ顔”SUV」がスゴイ! 唯一無二の「ターボエンジン」×センターマフラーが超カッコイイ! めちゃゴツゴツ仕様の「“最新版”エクストレイル」米国カスタムモデルとは
くるまのニュース
ランドローバーから美しいセドナレッドをボディカラーに採用した限定モデル「ディフェンダー110 セドナエディション」が登場
ランドローバーから美しいセドナレッドをボディカラーに採用した限定モデル「ディフェンダー110 セドナエディション」が登場
@DIME
ラリージャパンで完走できなければ、2025年WRC参戦はなかった……勝田貴元が明かす厳命「来年は”勝ちに行っていい”と言われるように」
ラリージャパンで完走できなければ、2025年WRC参戦はなかった……勝田貴元が明かす厳命「来年は”勝ちに行っていい”と言われるように」
motorsport.com 日本版
ブリッツ、『GRヤリス』専用キャンバー調整機能付きフロントピロアッパーマウント発売
ブリッツ、『GRヤリス』専用キャンバー調整機能付きフロントピロアッパーマウント発売
レスポンス
トヨタ、最終日に大逆転で4連覇。ヌービルは悲願の初戴冠【ラリージャパン 最終日レポート】
トヨタ、最終日に大逆転で4連覇。ヌービルは悲願の初戴冠【ラリージャパン 最終日レポート】
AUTOSPORT web
『頭文字D』カラーで日本の峠最速に。グリアジンがWRC2完勝「しげの先生にありがとうと伝えたい」
『頭文字D』カラーで日本の峠最速に。グリアジンがWRC2完勝「しげの先生にありがとうと伝えたい」
AUTOSPORT web
マツダ「RX-8」じゃない斬新「ロータリースポーツカー」がスゴイ! リトラ風“奇抜ヘッドライト”&ガバっと開く“画期的ドア”採用! 謎の「エボルブ」とは?
マツダ「RX-8」じゃない斬新「ロータリースポーツカー」がスゴイ! リトラ風“奇抜ヘッドライト”&ガバっと開く“画期的ドア”採用! 謎の「エボルブ」とは?
くるまのニュース
高性能な「ディフェンダーOCTA」初の一般公開! 盛況のランドローバー公式イベントに“秘密兵器”あり!! 大都市の真ん中で「悪路走行」を満喫
高性能な「ディフェンダーOCTA」初の一般公開! 盛況のランドローバー公式イベントに“秘密兵器”あり!! 大都市の真ん中で「悪路走行」を満喫
VAGUE
【最終結果】2024年WRC第13戦ラリー・ジャパン パワーステージ後
【最終結果】2024年WRC第13戦ラリー・ジャパン パワーステージ後
AUTOSPORT web
トヨタ『ランドクルーザー』リコール…ドライブシャフト不良、走行不可能になる恐れ
トヨタ『ランドクルーザー』リコール…ドライブシャフト不良、走行不可能になる恐れ
レスポンス
スバルブルーのスポーティ&正統派コスチューム! SUPER GTで「SUBARU BRZ R&D SPORT」をサポートする「BREEZE」のメンバーをご紹介
スバルブルーのスポーティ&正統派コスチューム! SUPER GTで「SUBARU BRZ R&D SPORT」をサポートする「BREEZE」のメンバーをご紹介
Auto Messe Web
F1第22戦、ラッセルが今季2勝目、フェルスタペンは5位入賞で4年連続チャンピオンを確定【ラスベガスGP 決勝】
F1第22戦、ラッセルが今季2勝目、フェルスタペンは5位入賞で4年連続チャンピオンを確定【ラスベガスGP 決勝】
Webモーターマガジン
“プロフェッサー”プロストに肩を並べたフェルスタッペン。偉大なる「4度のF1チャンピオン」は史上6人目
“プロフェッサー”プロストに肩を並べたフェルスタッペン。偉大なる「4度のF1チャンピオン」は史上6人目
motorsport.com 日本版
アウディだけどポルシェが作ったRS2! 名車誕生のワケは「財政難のポルシェを救うため」の仕事だった
アウディだけどポルシェが作ったRS2! 名車誕生のワケは「財政難のポルシェを救うため」の仕事だった
WEB CARTOP

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村