現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 幅広い車種に対応するミシュランの最新タイヤ「パワー6」 進化したオンロードスポーツタイヤの実力を検証

ここから本文です

幅広い車種に対応するミシュランの最新タイヤ「パワー6」 進化したオンロードスポーツタイヤの実力を検証

掲載
幅広い車種に対応するミシュランの最新タイヤ「パワー6」 進化したオンロードスポーツタイヤの実力を検証

幅広い車種に適合するスポーツタイヤ

 ミシュランの新製品「POWER6(パワー6)」と「POWER GP2(パワーGP2)」が発表されました。先頃、その試乗会が栃木県内のテストコース「GKNドライブラインジャパン・プルービンググラウンド」で開催されたため、実際に乗ってきた模様をお届けします。

【画像】ミシュランの最新タイヤ「パワー6」を画像で見る(14枚)

 今回は、「パワー6」のインプレッションからです。このタイヤは、「パワー5」の後継モデルとして開発されたオンロード用ラジアルタイヤです。一般公道での使用を前提にしたツーリングタイヤ「ロード6」と、サーキット走行も踏まえたスポーツタイヤ「パワーGP2」の中間に位置するタイヤで、主にワインディングをスポーティに走りたいライダーを想定。

 サイズのラインナップは広く、下は250cc用から、上はドゥカティ・ディアベル用の240/45ZR17(リアタイヤ)も用意するなど、あらゆるカテゴリーをカバーするオールラウンドな製品になっています。

 実際、テストコースには、ホンダ「CB250R」などの軽量モデルからカワサキ「Z900RS」、ホンダ「ホーク11」といった大排気量モデルまで持ち込まれ、同じ条件で従来製品(パワー5)と比較できる環境が整えられて準備万端。その中からヤマハ「MT-07」を選択し、コーナーが連続するハンドリング路、オーバル状の高速周回路、グリップを低下させた散水路を走行して進化の度合いを体感してきました。

従来モデル「パワー5」からの進化

 まずは、パワー5で走り出します。フロント軽やか、リアしっかりがおおまかな印象で、これはミシュランの多くの製品に共通するもの。コーナーの進入ではスッと舵角がついて車体が旋回し始め、出口が見えてきたなら、トラクションとそれに伴うグリップ力を信じてスロットルを大きく開けて立ち上がっていく、というメリハリの効いたライディングを楽しめます。

 では、パワー6はどうなのか。基本的なキャラクターはパワー5と同様ながら、ドライ路面では、ハンドリングの軽快感とバンク角が深まっていく際のスムーズさがバランス。寝かし始めのレスポンスはいいのに動きがシャープ過ぎず、路面からの手応えや接地感をきちんと伝えてくれる。そんなイメージです。

 ワインディングを想定し、浅いバンク角で走らせた時は、車体の鼻先が曲がりたい方向へスッと向き、もしもコーナーの曲率が大きくなれば起こし、小さくなればさらに倒せる自由度を発揮。これまで走ったことのない、初見の道を走る際でも緊張感を強いられない特性と言えるでしょう。

最新技術のラバー構造「2CT+」を採用

 パワー5からパワー6へ改良されるにあたり、大きく手を加えられた部分があります。それがフロントタイヤのラバー構造で、これまではセンター部分にハードラバー、両サイド部分にソフトラバーを配した「2CT」構造でした。今回は、その進化版である「2CT+」構造を採用。明確に3分割されていた2CTに対し、2CT+は、ハードラバーをソフトラバーの下地に回り込ませるように敷くことによって、剛性が高められているのです。

 この効果は、ハンドリング路でフルバンクまで追い込んだ時や、高速周回路でトップスピードまで車速を伸ばした時のスタビリティに還元され、よりハードな走りもカバー。重量のあるモデルや、高い運動性が求められるスーパースポーツとの相性もよさそうです。

ウェット路面での高い安心感

 そしてもうひとつ。明らかに向上し、多くのユーザーにとってメリットとなるのが、ウェット路面での安心感でしょう。ボイドレシオ(トレッド面全体に対する溝の割合)は、11%と決して高い部類ではありませんが、デザインの最適化とサイド部分に設けられたディンプル状の凹凸が高い接地感に寄与。水の抵抗を感じるほどの散水量の中、フルブレーキやスラロームを難なく繰り返すことができました。

 同一条件で直接比較すれば、ロード6の排水性に分があるのでしょうが、スポーツ方向に振ったパワー6でもウェットグリップは充分な及第点に到達。天候が変わりやすい山間を走るような場面でも、頼りになるはずです。

 また、サイドウォールにはチェッカーフラッグを模したデザインを施され、ベルベットを思わせる深みのある陰影によって質感を確保。足元を引き締める、プレミアムな見た目にも配慮されています。

 パワー6の発売は、2024年1月25日から開始。サイズはフロント2種、リア8種の展開で、オープン価格となっています。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

ブルーインパルスがラリージャパン2024開幕を祝う航空ショー。6機が豊田スタジアム上空で華麗なスモーク
ブルーインパルスがラリージャパン2024開幕を祝う航空ショー。6機が豊田スタジアム上空で華麗なスモーク
AUTOSPORT web
[15秒でニュース]首都高速八重洲線通行止め…10カ年計画の新環状線プロジェクト
[15秒でニュース]首都高速八重洲線通行止め…10カ年計画の新環状線プロジェクト
レスポンス
GMのF1計画に新たな動き。アンドレッティの設備引き継ぎ、2026年からキャデラックブランドで参戦か?
GMのF1計画に新たな動き。アンドレッティの設備引き継ぎ、2026年からキャデラックブランドで参戦か?
motorsport.com 日本版
約148万円! スバル新型「軽ワゴン」発表! “水平対向”じゃないエンジン&スライドドア搭載! ”大開口“実現の「シフォン」が販売店でも話題に
約148万円! スバル新型「軽ワゴン」発表! “水平対向”じゃないエンジン&スライドドア搭載! ”大開口“実現の「シフォン」が販売店でも話題に
くるまのニュース
アウディ Q6 e-tronの中国専用「ロング版」はただ長いだけじゃない…広州モーターショー2024
アウディ Q6 e-tronの中国専用「ロング版」はただ長いだけじゃない…広州モーターショー2024
レスポンス
タナク総合首位。勝田貴元はステージ優勝2回で総合3番手まで0.1秒差|WRCラリージャパンDAY2午後
タナク総合首位。勝田貴元はステージ優勝2回で総合3番手まで0.1秒差|WRCラリージャパンDAY2午後
motorsport.com 日本版
<新連載>[失敗しない初めてのスピーカー交換]ツイーターだけを“追加 or 交換”するのは、アリ!?
<新連載>[失敗しない初めてのスピーカー交換]ツイーターだけを“追加 or 交換”するのは、アリ!?
レスポンス
レッドブル、リヤウイングのスペック選定でミス?「空気抵抗が大きすぎる上に、この1スペックしかない」
レッドブル、リヤウイングのスペック選定でミス?「空気抵抗が大きすぎる上に、この1スペックしかない」
motorsport.com 日本版
約270万円! ホンダ新型「“4.8m級”セダン」登場に反響多数! 斬新「光るボンネット」採用の「“迫力”顔マシン」に「近未来的」の声! 天井はほぼガラスな“超開放感”内装もスゴイ「L」中国で発売し話題に
約270万円! ホンダ新型「“4.8m級”セダン」登場に反響多数! 斬新「光るボンネット」採用の「“迫力”顔マシン」に「近未来的」の声! 天井はほぼガラスな“超開放感”内装もスゴイ「L」中国で発売し話題に
くるまのニュース
ドーナツターン追加や坂の角度が緩やかに。ラリージャパン2024豊田スタジアム特設コースの変更点をチェック
ドーナツターン追加や坂の角度が緩やかに。ラリージャパン2024豊田スタジアム特設コースの変更点をチェック
AUTOSPORT web
全長5m超えのレクサス高級「“3列シート”SUV」に反響多数! 堂々「カクカク」デザインに「憧れる」「カッコイイ」と熱視線集まる! 広々内装も魅力的な新型「TX」に「日本でも欲しい」の声も
全長5m超えのレクサス高級「“3列シート”SUV」に反響多数! 堂々「カクカク」デザインに「憧れる」「カッコイイ」と熱視線集まる! 広々内装も魅力的な新型「TX」に「日本でも欲しい」の声も
くるまのニュース
ポップで個性的なモンスター達が作り出す世界観! SHOEIが「Z-8」にNEWグラフィック「YAGYO」を追加
ポップで個性的なモンスター達が作り出す世界観! SHOEIが「Z-8」にNEWグラフィック「YAGYO」を追加
バイクのニュース
レクサスのレザーもリサイクルでグッズに、リョーサンがトヨタと共同開発
レクサスのレザーもリサイクルでグッズに、リョーサンがトヨタと共同開発
レスポンス
グリーンがアクセントの爽やかコスが素敵! SUPER GTのGreen Braveは2人の「埼玉GreenBraveサポーターズ」が応援します
グリーンがアクセントの爽やかコスが素敵! SUPER GTのGreen Braveは2人の「埼玉GreenBraveサポーターズ」が応援します
Auto Messe Web
【試乗】新型CR-Vの日本導入は水素燃料電池車のみ! 特殊なクルマかと思ったら実用性十分の「買いやすい」モデルだった
【試乗】新型CR-Vの日本導入は水素燃料電池車のみ! 特殊なクルマかと思ったら実用性十分の「買いやすい」モデルだった
WEB CARTOP
ベントレー マリナーの技が冴える「エクスプレッション オブ テクスチャー」。感性を刺激する「コンチネンタルGTスピード コンバーチブル」ベースの特注モデル
ベントレー マリナーの技が冴える「エクスプレッション オブ テクスチャー」。感性を刺激する「コンチネンタルGTスピード コンバーチブル」ベースの特注モデル
Webモーターマガジン
角田裕毅、F1ラスベガスGP初日は10番手「FP1は苦労したけど、改善できました。ポジティブな兆候です!」
角田裕毅、F1ラスベガスGP初日は10番手「FP1は苦労したけど、改善できました。ポジティブな兆候です!」
motorsport.com 日本版
日高前副会長の後任に、ヤマハ渡部克明会長兼社長が就任【日本自動車工業会】
日高前副会長の後任に、ヤマハ渡部克明会長兼社長が就任【日本自動車工業会】
バイクのニュース

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村