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【シティ シルビア チェイサー RX-7…】 もう一度乗りたい!!! レストアしてほしい往年の名車たち 9選

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【シティ シルビア チェイサー RX-7…】 もう一度乗りたい!!!  レストアしてほしい往年の名車たち 9選

 最近、静かにではあるが確実にその裾野を広げつつあるレストアサービス。

 かつての愛車をもう一度新車状態で乗りたい…というのはもちろん、あの時手が届かなかったあの名車たちに触れられるチャンスが! と聞けば、往年のクルマ好きたちが黙っちゃいまい(実際黙ってられなかった編集部内の人間たちが続々とネタを投下する事態に)。

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 そこで、本企画では「レストアしてほしいクルマ」にクローズアップ。5名の自動車評論家、そしてなぜか4名もの編集部員に思いの丈を語ってもらった。

●【画像ギャラリー】レストア渇望…!!! 往年の名車たちをギャラリーでチェック!!!

※本稿は2020年2月のものです
文・写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2020年3月26日号

■メーカーが取り組むレストアサービス

 まずは、すでに実施されているレストアメニューやパーツの再供給についてご紹介しよう。

●NA型初代ユーノスロードスターレストアプロジェクト……2017年12月に発表された初代ロードスターのレストアサービス。その第5号車の納車式の模様と工房の様子についてはすでにベストカーでもお伝えしたとおり。54人の申し込みがあったが、基準を通過できたのはその半分だった。基本メニューは250万円で、さまざまな追加メニューを入れると総額500万円オーバーに。また、レストアとは別に初代ロードスターの部品の再生産も2018年から開始された。

●ビートの補修部品再生産……2018年6月から販売開始となり、シートベルト、ヒーターブロアモーター、ライセンスライト用レンズなどが販売。

●NISMOヘリテージ・パーツ・プログラム……2017年4月に発表された「ニスモ・カーズ事業部」の新設に伴い、その第1弾としてR32スカイラインGT-Rの部品再供給が同年秋からスタートした。

●ファクトリーライン……R32~34型スカイラインGT-Rを対象としたリフレッシュメニューでNISMO大森ファクトリーで展開。

マツダのレストアサービスのホームページ

■ホンダ 初代シティカブリオレ(小沢コージ)

 断然、1980年代のイケててトガってたホンダ車。CR-Xとかワンダーシビックとかそれこそシティカブリオレとかレストアしてほしい。

 あの頃のホンダは、今アラ50世代で響く人がある程度確実にいる。ってか個人的にハコスカとかケンメリは演歌調入ってるのでさほどほしくなくて、山下達郎風味のオシャレホンダのほうがぜんぜんほしい。

 ってか実は自分自身数年前シティカブリオレに乗ってたが、一瞬にして20年前が蘇った。なにが面白いって、欠点だらけなこと。

初代シティ登場から3年後の1984年、オープン仕様のカブリオレが登場。ホンダではS800以来となるオープンで、幌の設計はピニンファリーナが担当していた

 ボディ剛性はヘナヘナだし、ホンダマティックも滑り感バリバリ。でも、ステアリングの効きが妙によかったり、路面の轍に取られまくりだったり、幌を上げると風をガンガンに巻き込んだり、エンジンの吹けだけは意外によかったりして超面白い。

 今のエンジンみたいに軽く回らないんだけど、1度勢いついたら止まらないというか。

 とはいえレストア遡上に上がらない理由もわかる。シティ・カブリオレ、今探したらネットで89万円。俺が乗ってた頃より70万円くらい上がっているけど、これだとレストアしてもさほど元は取れない。

 このあたり、平気で1000万円はつくハコスカGT-Rの敵じゃないです。幌とかパーツもぜんぜんないし、もっと価値が上がらないとなぁ。ってかもっとアラ50世代がお金持って競い合えばいいのか? って不況の今じゃ難しいよそれも。


■日産 5代目‌S13型シルビア(片岡英明)

 操って愉しいのは後輪駆動のFRスポーツだ。そのなかでも、ある程度の台数が残っているクルマでないとレストアしてもらうのは難しい。

 真っ先に思いつくのは1988年5月に登場した5代目のS13型シルビアだ。スタイリッシュなデザインだからデートカーとしても人気が高く、女性やオジさんたちも注目していた。

おしゃれなFRクーペとして一世を風靡

 パワーユニットは前期型と後期型で異なり、後期型に積まれたのは高性能な2L直列4気筒DOHCエンジンだ。

 インタークーラー付きターボがSR20DET型、NAエンジンはSR20DE型を搭載する。どうせなら高性能エンジンを積む後期モデルをレストアできるようにしてもらいたい。今は改造申請も簡単だからエンジンをSR20系に載せ替えるという手もありだ。

 Sパッケージには量産車としては世界初の4灯式プロジェクターヘッドライトをオプション設定し、デジタルを加えたハイブリッドメーターやフロントウィンドウディスプレイも選ぶことができた。

 また、4輪操舵となるHICAS-IIもオプション設定していた。

 が、ボディパーツだけでなく機能部品もないから、ユーザーは困っていた。レストアできれば、喜ぶ人は多いだろう。FRスポーツが不毛の時代の今、この名車をレストアする価値はあると思う。

■スバル スバル360(国沢 光宏)

 こらもうテリー伊藤さんも買ったし、私だって持っているスバル360においてほかにないでしょう! 生産中止から50年経っているけれど、生き残っている台数多い。驚くべきことなのだけれど、いまだに部品も見つかる。

 ただ最近欠品パーツ出てきた。加えて未使用部品あっても、品質に問題あったり、経年変化していたりと厳しくなりつつあります。“末端流通価格”だって上がってくるし。

2017年の夏、米国を横断するグレートレースに自身のスバル360でチャレンジした国沢氏

 このあたりでスバルがレストア&スープラのごとく部品の再生産を始めてほしいと強く願う。今の技術と素材で部品作りをすれば、当時の品質よりよくなることは間違いない。

 特にサスペンションや駆動系パーツ、ミッション、エンジン関連部品についちゃ現在の末端流通価格より安価で高品質になると思う。外板や外装部品なんか東南アジアに依頼したらよい。

 また、分離給油システムも50cc原付スクーターだって壊れることなどない。けれどスバル360の分離給油システムって、壊れることを前提にしなければならい。

 結果、安全率を考えた混合ガソリン作らねばならず、大量の排気煙を出してしまう。スバル360は素晴らしい「使える文明遺産」である。61年前にこんなクルマを作った先達は凄いと思う。


■ホンダ 初代シビックタイプR(渡辺陽一郎)

 レストアをビジネスとして成立させるには3つの条件がある。

 まずコストを費やしてもレストアを施したくなる人気車であること。レストア後には、中古車市場において高値で流通できることも必要だ。なおかつ相応の台数が保有されていることも条件になる。

 そうなると年式は1980年以降だ。それ以前の車種は、腐食などに対する耐久性も低く、保有台数も減少する。

 人気が高いのはスポーツモデルで、1車種を挙げるなら、1997年に発売されたEK9型初代シビックタイプRだろう。

ホンダのタイプRとしては初代NSX、3代目インテグラに続いて第3弾がこのシビックタイプRだった

 最高出力185psを8200回転で発生させた1.6LのVTECエンジンは高額なコストを費やしても蘇らせる価値がある。

 また、発売から20年以上を経過すると、細かな消耗品や内外装のパーツが入手困難になる。

 知り合いのレストアショップのオーナーは「本田宗一郎さんがご存命だった頃は、古いパーツでも手に入ったのに、亡くなられてからは供給体制が一気に悪化した」と言っていた。

 パーツの復刻も、正式なレストアサービスを開始すれば可能になるはず。初代シビックタイプRの価格は199万8000円だったから、レストアしても極端な高価格車にはならない。

 ユーザーと、レストアサービスを行う双方にとって、最良の車種になるだろう。


■トヨタ 6代目チェイサーツアラーV(永田恵一)

 私は実は隠れドリ車好きで、トヨタのJZ系直6ターボエンジン搭載のドリ車を見ると走り去るまで見届けるほどの大ファンで、なかでもチェイサー最後のモデル、100系ツアラーV(後期型ならマークIIも可)だ。

先代90系のツインターボからシングル化された1JZ-GTE搭載。280ps/38.5kgmはR33GT-Rを凌ぐ

 理由は内外装が私のツボにドンピシャだから、に尽きる。ベースは後期型の純正MT。さすがに最終型でも約20年前のクルマだけに相当の整備やリフレッシュは必要になるだろう。

 そのついでにカラカラいうクラッチと機械式LSD、タービン、マフラー、エアロの3つは入れて、40代になった私が乗っても似合うエレガントなドリ車に仕上げたい。でも小心者の私はドリフトしないだろうなあ(笑)。


■マツダ FC3S型サバンナ RX-7カブリオレ(編集部 イイボシ)

 かつての愛車だったFC3SサバンナRX-7、それもカブリオレでお願いします!

 速い、小さい、軽い、気持ちいい、そして格好いいと何拍子も揃ったスポーツカー。私が乗っていたのは2シーターの限定車「アンフィニ」だったが(←自慢)、今乗るならカブリオレがいい。

FC3S型サバンナRX-7カブリオレはロータリー生誕20周年を記念し、1987年8月に登場した

 若い頃のように「スキあらば全開!」という走り方ではなく、オープンにして爽快かつ小気味よく走りたい!

 今、あんなクルマが新車で出てきたら、話題になるのはもちろん、本当にほしがる人も多いと思う。5速MTを駆使して街中を走るだけでもクルマの愉しさを満喫できるはず。


■トヨタ 2代目コロナマークII GL(編集部 ウメキ)

 初代セリカやコスモスポーツ、はたまたハコスカGT-Rみたいなクルマはさ、現存率が高いうえに“好きモノ”がしっかりと維持保存しているし、パーツもあってノウハウも豊富だから、ま、ほっといても大丈夫なのよ。

 んで、個人的にレストアして欲しいのは、梅木家に2台目にやってきた1973年式マークII。X10系といわれる2代目モデル。しかもハードトップの18R-G積んだGSSみたいなのではなく、ウチにあったセダンのGL。

2代目コロナマークIIは1972年に登場。1.8LのGLセダンは1974年に追加されたグレードだった

 こんなフツーのクルマって、現存率はかぎりなくゼロ。小学生時代の家族旅行を思い出すあのクルマってヤツですよ。


■日産 180SX(編集部 イイジマ)

 私がレストアプランを作ってほしいのは180SXですね。正直、古今すべての日産車のなかで、最もカッコいいのではないかと思ってますよ!

 レストアで新車同様に甦るっていうなら、思わず今から中古を探す人もいるんじゃないですかね?

S13型シルビアのハッチバックモデルとして1989年に登場した180SX。こちらはNAの設定はなく、ターボのみ

 でもS13シルビア系はシャシーがそんなに強くないようなので、オプションメニューで「シャシー剛性モリモリコース」を作るといいかと思います。

 おそらく100万円単位で出費が加算されるでしょうが、ふたりくらいは喜んで払う人がいるでしょう。パワーアップはそれから考えるってことで、ね。


■日産 R32スカイライン GTS-tタイプM(編集部 ワタナベ)

 自分史上、国産車歴代最もカッコいいクルマといえばR32スカイラインGTS-tタイプM。もちろんクーペね。

 AE92の次に手に入れたクルマがこれで、フロントエアロバンパー、サイドスカート、リアアンダースカートの純正フルエアロをつけたタマを中古で3年落ちで手に入れたっけ。ボディカラーは黒。

これが純正フルエアロ仕様のR32スカイラインGTS-tタイプM。これが1995年当時の中古市場では高騰していて、中古なのに総額で260万円ほどした記憶がある

 R32といえば4WDのGT-Rばかりがもてはやされるけど、販売台数からいったらスマートな5ナンバーサイズのFRスポーツだったGTS-tタイプMをリフレッシュして販売してほしいと願う元ユーザーは根強いはず。

 出たら私、絶対買いますぜ!

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