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【ヒョンデ製BEVバスが屋久島へ進出】 左側通行仕様へ車体構造を再構築したヒョンデの本気度

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【ヒョンデ製BEVバスが屋久島へ進出】 左側通行仕様へ車体構造を再構築したヒョンデの本気度

屋久島にヒョンデのBEVバス導入

ヒョンデのBEVバスが、脱炭素社会に最も近い島である屋久島の路線バスに投入されることが決定した。ヒョンデ・モビリティ・ジャパンと鹿児島県内にバス路線を展開する岩崎産業による、基本合意書締結式が都内のホテルで行われた。

【画像】都内のホテルで行われた基本合意書締結式の様子とヒョンデ車をみる 全112枚

締結式にはヒョンデ・モビリティ・ジャパン株式会社の趙源祥代表取締役社長と、岩崎産業からは岩崎芳太郎代表取締役社長が参加した。

屋久島はほぼすべての電力が、発電時にCO2を発生しない水力発電で賄われ、カーボン・ニュートラルに最も近い島とされている。鹿児島県は2050年までにカーボン・ニュートラルの実現を目指しており、このような背景から先進的な脱炭素地域として屋久島が選ばれ「CO2フリーの島づくり」推進してきた。

現在島内では岩崎産業傘下の種子島・屋久島交通株式会社が、乗り合いと貸切バスを運行しているが、ディーゼル・エンジンを積むバスが使用されている。

岩崎産業は「屋久島のゼロエミッション」化に尽力したいという強い想いから、ヒョンデ製BEVバス「エレク・シティ・タウン」の導入を決断したのである。

導入されるヒョンデ・エレク・シティ・タウンとは

ヒョンデ社製バスの日本上陸は今回が初めてではなく、2009年からディーゼル・エンジンを積む大型観光バスの「ユニバース」を販売しており、既に約900台が各地で活躍している。

今回屋久島に導入されるのは、ヒョンデ社にとって日本初導入となるBEVバスとなる。ヒョンデ社はすでに各タイプ累積で6000台ものBEVバスを韓国市場に送り出している実績を有する。

その幅広いバリエーションの中から、今回導入されるのは全長9mの中型路線型BEVバスで、「エレク・シティ・タウン」の愛称名が付けられている。

全長9mの中型路線用バスは、地方のローカル路線はもとより都市部の狭隘路線でも活躍する扱い易いサイズといえる。日本のメーカーに中型路線用のBEVバスは存在せず、ディーゼル・エンジンを搭載するモデルのみが販売されている。

日本で数多くのBEVバスを販売する中国のBYDだが、全長9mの中型路線用バスのJ7は現時点で予告段階にあり、2025年秋に納車を開始する予定とアナウンスされている。

ヒョンデ・エレク・シティ・タウンは、日本のバスに見られない斬新なスタイリングが特徴だ。ヒョンデは本国で様々なタイプのエンジン車とBEVバスを製造しているが、日本に初めて投入するのは全長9mの中型でノンステップ前中扉仕様の路線型が選ばれた。

左側通行の日本には韓国の右側通行仕様のバスをそのまま持ち込めない。バスの場合は乗用車のようにステアリング位置を変えるだけで済まず、乗降口が進行左側になるように車体構造を再構築する必要がある。そのため新たに日本仕様を製作したことからも、ヒョンデ社の意気込みが分かろう。

BEVとしてのパフォーマンスは、160kwを発揮するZF製セントラルモーターを採用し、145kWhmの容量を持つリチウムイオン・バッテリーを備え、最高速度80km/h、航続距離はヒョンデ社の測定基準で233-330kmと発表されている。充電方式はCHAdeMOを採用し、90kWh×2の入力に対応し、短時間での充電を実現している。

日本では2025年からの販売を予定しており、価格はバスの世界では事業者の要望により装備品が異なり変動するが、4700~5000万円程度を検討していると発表された。

岩崎産業とは

岩崎産業株式会社を中核とするいわさきグループは、鹿児島を拠点に約30社のグループ会社で構成され、鹿児島交通や垂水フェリーなどの南九州最大級の公共交通ネットワークを擁する。

同社は鹿児島県内のバス路線の約75%を占める「乗合バス」をはじめ、「空港リムジンバス」/「スクールバス」/「コミュニティーバス」など、地域の暮らしに欠かせない重要な役割を担う。

このほか指宿/種子島/屋久島でのホテルズ事業や、レストラン/ゴルフ場/エネルギーなど幅広い事業を展開する。

一方で2009年にヒョンデ社が日本でバスの販売を始めるに際して「ヒョンデ・ユニバースいわさき」を設立し、鹿児島と福岡、東京でヒョンデ・モビリティ・ジャパンの商用車正規ディーラーとしても活動している。

岩崎芳太郎社長からは、「屋久島へはBEVバスを投入するほか、島内で展開するレンタカー事業でもBEVを暫時導入してゼロエミッション化を進めたい」と述べた。

「またホテル事業では霧島で地熱発電を検討し、自社で使うエネルギーは再生可能エネルギーに変えてゆき、エネルギーの自立を目指しています。そのような観点から屋久島のゼロエミッション化を地道に進めてゆきたい。最終的には島内すべてのバスをBEVに置き換えたいと考えています」と抱負を語った。

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みんなのコメント

1件
  • にゃぁー
    自社で販売する車両を自社系列バス会社で使用して屋久島のネームバリューに乗っかって宣伝したいだけでは?
    鹿児島市内で運行すれば良いのでは?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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