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’20 KTM 390アドベンチャー試乗インプレ【400cc以下でのベストチョイス】

掲載 更新 5
’20 KTM 390アドベンチャー試乗インプレ【400cc以下でのベストチョイス】

スモールボディにタフな機能を満載

KTMから普通二輪免許で乗れるアドベンチャーモデル「390アドベンチャー」が登場した。見た目はコンパクトながら充実の機能を装備。日本の道路環境にピッタリな1台だ。

Early ’20 KTMのニューモデル×3車種【注目は普通二輪・公道向け単気筒390アドベンチャー】

●まとめ:伊丹考裕 ●写真:KTM JAPAN

[○]オンもオフもこなし、日常も旅もカバー

250ccクラスのオフロードバイクでは快適性に不満があり、だからと言って400ccクラスのアドベンチャーバイクでは走破性に期待できない。普通二輪免許で乗れるバイクを並べて、オンロードもオフロードも、街中もロングツーリングもこなせる1台を選ぼうとすると、そういう問題に突き当たるに違いない。

ところが、それをやすやすと解決してくれるバイクが上陸する。KTMの「390アドベンチャー」がそれだ。車名や車体パーツから見て取れる通り、同社のスポーツネイキッド・390デュークをベースに持つオールラウンダーである。ただし、フロントホイールを19インチに換装し、サスペンションのストロークを伸ばしただけのお手軽仕様だと思ったなら大きな誤解だ。

―― 【’20 KTM 390 ADVENTURE】■シート高855mm ■乾燥重量158kg ■水冷4ストローク単気筒DOHC4バルブ 373.3cc 43.5ps[32kW]/9000rpm 3.7kg-m[37Nm] 変速機6段リターン 燃料タンク容量14.5L ■ブレーキF/R=ディスク ■タイヤF=100/90R19 R=130/80R17 ●色:橙 白 ●価格:75万9000円

―― 【ジャストサイズの万能アドベンチャー】’97年に登場した620アドベンチャーを皮切りに、KTMはこのカテゴリーのラインナップを拡大。そこに加わった最新にして最小のモデルがコレだ。日本でも持て余さない、手の内に収められるボディサイズが魅力。

ウェブサイトでは岩山を駆け下り、ダートを激しくスライドしながら突き進むPVが公開されているが、あの映像に誇張はない。今回、その試乗会がダート天国とも言えるスペイン領テネリフェ島で開催され、そのポテンシャルを実感。ゴツゴツとした火山岩が続く林道も、サラサラの砂で覆われた海岸沿いも難なくクリアする、抜群の突破力を見せてくれたのである。

まずなにより手頃な車体サイズがいい。シート高は低くないものの、軽量ゆえ持て余すような場面はなく、ギャップで大きく揺すられたとしても足や腕力で容易にリカバーすることが可能だからだ。また、キャストホイールとそこに組み合わせられるコンチネンタルのブロックタイヤTKC70は高い衝撃吸収性と十分なグリップ力を発揮。オフロードに不慣れな身でもすぐにスロットルを開けていくことができた。

それをサポートしてくれるのが、スイッチひとつでONとOFFを切り換えられるトラクションコントロールと、リヤのみ介入をカットできるオフロードABSだ。これによって車体をよりダイレクトにコントロールすることが可能になり、高い一体感が得られたのである。

反対にオンロードではコーナリングABSが機能し、高いスタビリティを確保。充実のスペックと装備を持つ、クラス最良のアドベンチャーモデルとしてヒットしそうだ。

―― 筆者は173cm、62kg。シート高は855mm。座面の幅もあるため、足つき性はツマ先がギリギリ接地。乗車姿勢自体は安楽で、取り回しも軽い。

―― 373ccの水冷4ストローク単気筒エンジンを搭載。最高出力は44hpをマークする一方、430kmの航続距離を実現(燃料タンク容量は14.5L)。高速巡行も快適にこなす。

―― 【シンプルかつ機能的なフレーム構成】スチールパイプを組み合わせた堅牢なトレリスフレームが特徴。KTMのラリーマシンや大排気量アドベンチャーと共通の設計思想を持ち、158kgの軽量車体に貢献している。

―― 【充実の機能が与えられたABS】前後のサスペンションはKTM定番のWP製。ブレーキはオフロードABS(リヤのみABSをカットできる)とコーナリングABSを備え、より自由度の高いライディングが可能だ。

―― フロントフォークはWPのAPEX。左に圧側、右に伸び側の減衰力機構が設けられ、指で簡単にセッティングできる。

―― (上)トラクションコントロール(ON/OFF)やABS(ROAD/OFFROAD)の状態は5インチのTFTディスプレイ内で確認することができる。(下)【フルカラーディスプレイを装備】メーター下部にはアクセサリー用の電源ソケットを装備。ワイドハンドルのおかげで上体の姿勢は安楽だ。

―― LEDヘッドライトは1290スーパーアドベンチャーや790アドベンチャーと共通のものを採用。高い視認性と被視認性を持つ。

【ベースになったのは390デューク】390アドベンチャーの車体とエンジンは、基本的に390デュークと共通だ。そこに大径ホイールとロングストロークのサスペンションを組み合わせ、高い走破性を与えている。 ●価格:64万1000円



[△]ギヤレシオがちょっと惜しい

1速と2速のギヤが少し離れ気味。どちらを使うか迷う場面で回転数の変動が大きくなるため、ここがクロスしていればベターだ。

[こんな人におすすめ]400cc以下ですべてをこなすなら、コレ一択!?

車体の扱いやすさ、エンジンのパワフルさ、オンもオフも兼ねる足まわり、豊富なオプションがもたらす積載性や快適性。それらが極めて高いレベルでバランスしているため、1台であらゆる用途に使いたいライダーにとって満足度は高いはず。

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みんなのコメント

5件
  • 乾燥で158kgの車体をオフロードで軽量だから持て余す事がないって、ある程度の技量はいりますよね?w
    こんな記事を鵜呑みにして買ったは良いが結局は乗りこなせないで手放すんだよね大抵の人はw
  • どんなバイクでもジャンプは出来る。問題は着地。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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