現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > 開幕までに知識を増やそう。カーナンバーとチーム名の由来を知る:Panther arto Team Thailand

ここから本文です

開幕までに知識を増やそう。カーナンバーとチーム名の由来を知る:Panther arto Team Thailand

掲載 更新
開幕までに知識を増やそう。カーナンバーとチーム名の由来を知る:Panther arto Team Thailand

 新型コロナウイルスの感染拡大に揺れる国内モータースポーツ界。2020年はGT500クラスへのクラス1車両の導入、年間2戦の海外開催、熾烈さを増すGT300クラスなど数多くのトピックスがあったスーパーGTも、開幕から5戦が延期となってしまった。ただ7月の開幕を前に、ちょっぴり知識をつけておけば、来たる開幕がより楽しく迎えられるはずだ。そこで、不定期連載となるがスーパーGT参戦チームのチーム名とカーナンバーの由来をお届けしよう。第36回目は、GT300クラスに参戦するPanther arto Team Thailandだ。

■Panther arto Team Thailand
マシン:arto RC F GT3
ドライバー:ショーン・ウォーキンショー/ナタポン・ホートンカム
カーナンバー:35
監督:ステポン・サミタシャ
タイヤ:ヨコハマ

開幕までに知識を増やそう。カーナンバーとチーム名の由来を知る:TEAM IMPUL

 スーパーGTには、参戦するクラスや前年のランキングによってさまざまなシード分けがあるが、海外からの積極的な参戦を促すため、『インターナショナルチーム』という枠が2チーム分設けられている。この枠をスーパーGTで初めて使いシリーズを戦っているのがPanther arto Team Thailandだ。

 その名のとおりタイのチームだが、代表も務めるステポン・サミタシャ監督は『アトさん』のニックネームをもつ人物。1980年代から日本に留学し、15年ほど過ごしているため日本語も堪能。実は日本で暮らしモータースポーツを始めた頃、坂東正明GTアソシエイション会長とも交流があった。この頃についたニックネームが『アト(アットと発音することも)』で、『arto』と表記する。

 サミタシャ監督は、タイでモータースポーツ活動を展開しており、トヨタ・チーム・タイランドを率いる。2016年には創立30周年を迎えているので、1986年がチーム創設年となる。サミタシャ監督はチームを展開する一方で、自らドライバーとしても戦っており、タイのトップカテゴリーであるタイランド・スーパーシリーズにも参戦。トヨタ・チーム・タイランドはタイのトップチームとしてシリーズの主役とも言える存在となっていた。

 そんなトヨタ・チーム・タイランドは、2014年のタイ戦に土屋武士/ナタウッド・ジャルーンスルカワッタナのコンビで初めてスーパーGTにワイルドカード参戦を果たした。このとき使われたマシンは、GT300マザーシャシーの初めて製造された1台。土屋はこのときエンジニアも務めており、マシンのもつポテンシャルをつかみ、翌年マザーシャシーを導入することになる。

 さらにチームは、2016年にナタウッド・ジャルーンスルカワッタナ/ピッティ・ビロムパクディのドライブでふたたびタイ戦にスポット参戦すると、2017年にはPANTHER TEAM THAILANDとしてシリーズ参戦を果たした。ドライバーはトヨタ・チーム・タイランド時代からエースとして活躍してきたジャルーンスルカワッタナと、ナタポン・ホートンカムのふたりだ。この年からチーム名としてついた『PANTHER』は、タイの大手通信企業であるトゥルー・グループのエンターテインメント企業の『パンサー・エンターテインメント』の名でもある。

 ちなみにチームのマシンカラーリングを見ると、タイ最大の複合企業であるCPグループ(日本でも食品を購入可能)や中国の大手金融グループである中国平安などなど、アジアの超大企業がスポンサードしているのが分かる。チーム名からも分かるが、タイの大きな期待も背負っているレーシングチームなのだ。チャン・インターナショナル・サーキットでのレースでは、まさに注目の的と言える。

 こうしてフル参戦を果たしたチームは、2017年こそフォーミュラに乗り慣れたドライバーでも苦戦するマザーシャシーに悩むことになるが、2018年からはレクサスRC F GT3を投入。高い安定感を披露しはじめた。また2019年には、ショーン・ウォーキンショーが加入し、さらにポテンシャルを上げている。2020年は岡山公式テストで第3ドライバーとして、WECでLMP1経験ももつマティアス・ベッシェも起用。楽しみな存在となっている。

 そんなPanther arto Team Thailandのカーナンバーは、2016年のスポット参戦時から『35』を使っている。これはフル参戦初年度のドライバーだったジャルーンスルカワッタナとホートンカムが、タイランド・スーパーシリーズで使用していたのが『38』、『39』だったが、当然スーパーGTではすでに使用済み。そこでトヨタ系チームということもあり、空いている中で選ばれたのが同じく30番台の35という数字だ。ちなみにサミタシャ監督は、タイでレースを戦うときにはカーナンバー『19』を使う。バンドウとのゆかりの深さがうかがえるだろう。

 Panther arto Team ThailandはスーパーGTでの活動に加え、タイランド・スーパーシリーズやニュルブルクリンク24時間への挑戦など、さまざまな活動を行っている。タイを代表するチームのスーパーGTへの挑戦はまだまだ続く。

こんな記事も読まれています

中国自動車業界における歴史的一歩! テインサスペンションの純正採用が実現
中国自動車業界における歴史的一歩! テインサスペンションの純正採用が実現
レスポンス
マツダ、電動セダン『EZ-6』世界初公開、24年発売へ SUVコンセプトも…北京モーターショー2024
マツダ、電動セダン『EZ-6』世界初公開、24年発売へ SUVコンセプトも…北京モーターショー2024
レスポンス
過酷すぎる走行テストを経て「ディフェンダー・オクタ」7月3日発表へ!プレビューイベントも開催予定
過酷すぎる走行テストを経て「ディフェンダー・オクタ」7月3日発表へ!プレビューイベントも開催予定
LE VOLANT CARSMEET WEB
新型「ミニ・エースマン」世界初公開! 第3の“新世代ミニ”は 全長4.1mの電動5ドア・クロスオーバーで登場
新型「ミニ・エースマン」世界初公開! 第3の“新世代ミニ”は 全長4.1mの電動5ドア・クロスオーバーで登場
VAGUE
マツダが新型“最上級セダン”「EZ-6」世界初公開! 光るグリル&半円4連テール&超豪華内装がカッコイイ! 斬新すぎる「マツダ6後継機!?」中国に誕生
マツダが新型“最上級セダン”「EZ-6」世界初公開! 光るグリル&半円4連テール&超豪華内装がカッコイイ! 斬新すぎる「マツダ6後継機!?」中国に誕生
くるまのニュース
そろそろTシャツの季節! ホンダファンにはたまらん歴代シビックのイラストTシャツはいかが?
そろそろTシャツの季節! ホンダファンにはたまらん歴代シビックのイラストTシャツはいかが?
ベストカーWeb
ガソリン代が高いからって寒いのをガマンしても得なし! クルマのエアコン「暖房オフ」は燃費にほぼ効果がなかった
ガソリン代が高いからって寒いのをガマンしても得なし! クルマのエアコン「暖房オフ」は燃費にほぼ効果がなかった
WEB CARTOP
使い勝手の良さを兼ね備えたアーバンSUV! ホンダ「ヴェゼル」がマイナーチェンジ
使い勝手の良さを兼ね備えたアーバンSUV! ホンダ「ヴェゼル」がマイナーチェンジ
LE VOLANT CARSMEET WEB
国産車初の電動メタルトップは駄作? なんで窓枠が残るのよ! 世にも不思議な[ソアラエアロキャビン]は今が底値!
国産車初の電動メタルトップは駄作? なんで窓枠が残るのよ! 世にも不思議な[ソアラエアロキャビン]は今が底値!
ベストカーWeb
ヒョンデの高性能EV『アイオニック5N』が日本上陸! 特別仕様車の予約開始
ヒョンデの高性能EV『アイオニック5N』が日本上陸! 特別仕様車の予約開始
レスポンス
「えっ?」メルセデス・ベンツの最新「Gクラス」は4モーターで“戦車みたいな旋回”を実現!? 実車との初対面で実感!「G580EQ」はすべてが驚異的
「えっ?」メルセデス・ベンツの最新「Gクラス」は4モーターで“戦車みたいな旋回”を実現!? 実車との初対面で実感!「G580EQ」はすべてが驚異的
VAGUE
ホンダが「新型SUV」正式発売! “SUV×セダン”融合させたデザイン採用!? ヴェゼルと違う「e:N」、中国に
ホンダが「新型SUV」正式発売! “SUV×セダン”融合させたデザイン採用!? ヴェゼルと違う「e:N」、中国に
くるまのニュース
三菱 ASX 改良新型…デザイン刷新&機能強化
三菱 ASX 改良新型…デザイン刷新&機能強化
レスポンス
ジャガー・ランドローバーは使用済みバッテリの二次利用システムBESSを開発し、循環型エネルギーシステムとして設置
ジャガー・ランドローバーは使用済みバッテリの二次利用システムBESSを開発し、循環型エネルギーシステムとして設置
Auto Prove
パナソニックHD、オートモーティブシステムズ譲渡で600億円の損失
パナソニックHD、オートモーティブシステムズ譲渡で600億円の損失
日刊自動車新聞
アルファロメオ、ジュリア/ステルヴィオの限定車 「Veloce Superiore」を発売開始
アルファロメオ、ジュリア/ステルヴィオの限定車 「Veloce Superiore」を発売開始
月刊自家用車WEB
日産が「新型セダン」を世界初公開! 2台の「ゴツSUV」も登場! 26年度までに投入の「新型モデル」4台を北京ショーで披露
日産が「新型セダン」を世界初公開! 2台の「ゴツSUV」も登場! 26年度までに投入の「新型モデル」4台を北京ショーで披露
くるまのニュース
メルセデスF1の作戦は“ガンガン行こうぜ”! マシンバランス改善する新パーツ開発中。次戦マイアミGPでもアップデート投入へ
メルセデスF1の作戦は“ガンガン行こうぜ”! マシンバランス改善する新パーツ開発中。次戦マイアミGPでもアップデート投入へ
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村