この記事をまとめると
■三菱がベトナムモーターショー開催に先駆けてコンセプトカーを発表
三菱はこんな凄いクルマをなぜ日本に導入しない? 「エクスパンダー」という「バカ売れ確実」な右ハンドル車とは
■発表した場所がベトナムであることを考えると市販の可能性も大いにあり得るモデルだ
■サイズ感やスペックから考えると日本でも競争力のあるモデルに仕上がる可能性がある
コンセプトカーだが市販の可能性も大いにあり!?
グローバルの富裕層に大人気の伊ランボルギーニ「ウルス」を引き合いに出すのは、やや大げさかもしれないが、日本のユーザーも素直にカッコいいと思えるようなコンパクトSUVが披露された。
それが三菱自動車工業(以下、三菱)の「XFCコンセプト」だ。公開されたのは、東南アジアのベトナムである。恒例のベトナムモーターショー開催に先駆けてのワールドプレミアである。
資料画像を見ると、フロントマスクは三菱デザインの真骨頂であるダイナミックシールドが次世代感覚に進化。リヤビューでは、大胆なT字型テールランプが、どこか懐かしさを感じさせるような雰囲気を醸し出している。
インテリアに目を移すと、ダッシュボードは低めで前方と斜め側方に対する見切りがかなり良さそうだ。ダッシュボードには最新のUI(ユーザー・インターフェイス)を感じさせる横長で大きめの表示パネルを備えている。センターコンソールの位置はやや高く、コンパクトSUVらしくドライバーの囲われ感を演出しているのがわかる。
パワートレインについては未公開だったが、四駆として走行モードがノーマル・ウエット・グラベル・マッドの4つに切り換えられるなど、四駆の三菱としてコンパクトSUVでも最新技術を投入する意気込みを見せた。
さて、「XFCコンセプト」の量産化についてだが、登場した場所がベトナムであることからも、その可能性は高いとみるべきだろう。
ベトナムに限らず、三菱ブランドは東南アジアでは上級車の代名詞として多くの人に認識されている。
東南アジアでの三菱ラインアップを振り返ってみると、「パジェロスポーツ」は、東南アジア諸国では庶民の憧れのクルマの1台でもある。同じプラットフォームを使う、ピックアップトラックの「トライトン」も実用性だけではなく、上級志向の普段使いのクルマとしても好評だ。
さらに、日本と同じ設定の「アウトランダー」と「アウトランダーPHEV」は、次世代の三菱を象徴するクルマとして、東南アジアでも着実に浸透してきているところだ。
また、インドネシアなどで人気の高いMPVの分野では、「エクスパンダー」と「エクスパンダークロス」を投入済みだ。そして、エントリーモデルとしては「ミラージュ」や同セダンの「アトラージュ」が庶民の足として広く使われている。
そうしたなかで登場した、「XFCコンセプト」だが現行モデルラインアップにおける後継車ではなく、三菱としては新しい分野への挑戦だと受け止められる。商品性の全体を見る限り、「XFCコンセプト」をベースとする量産モデルは、日本でも十分に競争力があるのではないだろうか。
今後の三菱の動きに注目したい。
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