現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > アストンマーティン、2025年WECハイパーカー参戦を確認。2台のヴァルキリーAMR-LMHが登場へ

ここから本文です

アストンマーティン、2025年WECハイパーカー参戦を確認。2台のヴァルキリーAMR-LMHが登場へ

掲載 3
アストンマーティン、2025年WECハイパーカー参戦を確認。2台のヴァルキリーAMR-LMHが登場へ

 アストンマーティンと、同社とパートナーシップを結ぶハート・オブ・レーシングチームは、来季2025年のWEC世界耐久選手権に計2台の『アストンマーティン・ヴァルキリーAMR-LMH』を投入することを確認した。この動きはFIA国際自動車連盟とACOフランス西部自動車クラブが新たに批准した、トップカテゴリーの最低ワークスエントリー台数を1社2台とする新しいレギュレーションに沿ったものだ。

 WECでのファクトリー・エントリーはWEC選考委員会の承認が必要となる。このプログラムは、同チームが行うIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のシングルカー・プログラムと並行して行われる見通しだ。

富士6時間レースは9月に開催。WEC、ル・マンで全8戦の2025年レースカレンダーを発表

 アストンマーティンとハート・オブ・レーシングは以前、来年のWECで『Valkyrie(ヴァルキリー)』を「少なくとも1台」走らせることを約束していたが、新ルールの導入により、初年度から2台体制での参戦を余儀なくされた。

 イギリスのマニュファクチャラーからの声明には、次のように書かれている。「アストンマーティンとそのワークスパートナーであるハート・オブ・レーシングは、すべての人の利益のためにスポーツ環境を改善するために協力していくため、このレギュレーション変更をサポートできることを嬉しく思っている」

「アストンマーティンは今後も、ヴァルキリーAMR-LMHプログラムの期間中、両組織と緊密に協力していく」

 ハイブリッドレスのV型12気筒エンジンを搭載するル・マン・ハイパーカー(LMH)規定車のドライバーは、現在までアナウンスされていない。

 ハート・オブ・レーシングのチーム代表兼ドライバーであるイアン・ジェームズは、「WECルールの新しい方向性により、世界選手権のハイパーカークラスで複数のマシンを走らせる計画を前倒ししなければならなくなった」と述べた。

「これによって我々の車両組み立てプロセスは明らかに凝縮された。しかし2台のマシンを走らせることができることに、非常に興奮している」

「ここ数年で急成長を遂げ、素晴らしいレースとファンとの交流を提供しているこのクラスの一員であることを誇りに思うよ」

「これからの挑戦は計り知れないものがあり、私たちはその道のりを楽しみにしている」

 レース用に最適化されたカーボンファイバー・シャシーのヴァルキリーAMR-LMHは、もともとヴァルキリーのロードカー用に生産されたコスワース製の6.5リットル自然吸気V12エンジンの改良型を採用する。ロードカーに搭載されているエンジンは標準的な形式で、最高回転数は1万1000rpm。最高出力は1000hp(約1014PS)以上を誇る。

 このパワーユニットは、ハイパーカー・クラスのバランス・オブ・パフォーマンス(BoP=性能調整)要件を取り入れるためにさらに強化される一方、大幅なパワーダウンを受けることになる。また、トラックカーのヴァルキリーAMRプロと同様に、公道仕様のヴァルキリーに搭載されるバッテリー・エレクトリック・ハイブリッド・システムは、レースカーには搭載されない。

 ヴァルキリーAMR-LMHの開発はすでにかなり進んでおり、最近ではポルティマオと、シルバーストンにあるアストンマーティンのテスト施設で評価テストが行われた。

 プログラムを運営するハート・オブ・レーシングは最近、WECプログラムのためにイギリスに活動拠点を設立した。一方、このアメリカン・チームのウェザーテック選手権プログラムは、フェニックスのショップで運営されることになる。

「2025年には、我々のワークスチームであるハート・オブ・レーシングとともに、2台のアストンマーティン・ヴァルキリーAMR-LMHをグリッドに並べ、世界最高のスポーツカー・メーカーと競い合うつもりだ」と語るのは、アストンマーティンの耐久モータースポーツ部門の責任者を務めているアダム・カーター。

「ヴァルキリーAMR-LMHプログラムは予定どおりに進んでおり、今夏後半のサーキットデビューに向けて、水面下でかなりの量の開発が行われている」

「その後、私たちは秋に予定されているホモロゲーションに向けて集中的なテスト期間を設け、マシンの走行距離を増やし、できる限りのことを学びたいと考えている」

こんな記事も読まれています

アジアン・ル・マン・シリーズにハイパーカークラス導入か。ACOの考えと各メーカーの反応
アジアン・ル・マン・シリーズにハイパーカークラス導入か。ACOの考えと各メーカーの反応
AUTOSPORT web
ホモロゲーション延長でマクラーレンに「余裕」。LMDhプログラムは2027年参戦開始を目指す?
ホモロゲーション延長でマクラーレンに「余裕」。LMDhプログラムは2027年参戦開始を目指す?
AUTOSPORT web
マクラーレン、LMDhマシンでのル・マン参戦計画が現実的に。規則延長で“余裕”生まれる「あとはタイミング次第」
マクラーレン、LMDhマシンでのル・マン参戦計画が現実的に。規則延長で“余裕”生まれる「あとはタイミング次第」
motorsport.com 日本版
ル・マンで代役務めたホークスワース、「レクサスを勉強中」のアコーディスASPの将来を楽観視
ル・マンで代役務めたホークスワース、「レクサスを勉強中」のアコーディスASPの将来を楽観視
AUTOSPORT web
WorldRX“6冠”の絶対王者が電動での王座防衛を捨て、持続可能燃料採用の“内燃機関”モデルに回帰
WorldRX“6冠”の絶対王者が電動での王座防衛を捨て、持続可能燃料採用の“内燃機関”モデルに回帰
AUTOSPORT web
「間違いなくポジティブ」ル・マンで完走を果たしたランボルギーニ、WEC後半戦はペース改善が目標
「間違いなくポジティブ」ル・マンで完走を果たしたランボルギーニ、WEC後半戦はペース改善が目標
AUTOSPORT web
プルシェールがシート喪失。アロウ・マクラーレンがノーラン・シーゲルと複数年契約/インディカー
プルシェールがシート喪失。アロウ・マクラーレンがノーラン・シーゲルと複数年契約/インディカー
AUTOSPORT web
アロンソの個人的な依頼がきっかけで誕生? アストンマーティン、38台限定生産の『ヴァリアント』発表
アロンソの個人的な依頼がきっかけで誕生? アストンマーティン、38台限定生産の『ヴァリアント』発表
motorsport.com 日本版
レクサス新型スーパーカー 600馬力の「LFA」後継、開発進行中か V8プロトタイプも確認
レクサス新型スーパーカー 600馬力の「LFA」後継、開発進行中か V8プロトタイプも確認
AUTOCAR JAPAN
ルノーF1が2026年PUプロジェクト中止を検討との噂。アルピーヌが他社製PU搭載という不合理なシナリオは起こり得るのか
ルノーF1が2026年PUプロジェクト中止を検討との噂。アルピーヌが他社製PU搭載という不合理なシナリオは起こり得るのか
AUTOSPORT web
今季NEXTevo導入の『FC2』を公開「パワーで曲げられる飛躍的進化」シリーズプロモ動画も/ナイトロクロス
今季NEXTevo導入の『FC2』を公開「パワーで曲げられる飛躍的進化」シリーズプロモ動画も/ナイトロクロス
AUTOSPORT web
2026年PU開発が不調といわれるルノー&アルピーヌに不穏な動き。F1プロジェクトに関する見直しを検討か
2026年PU開発が不調といわれるルノー&アルピーヌに不穏な動き。F1プロジェクトに関する見直しを検討か
AUTOSPORT web
なんとフォード「シエラRS500コスワース」が約3780万円で落札! 高額の理由はノンレストア、低走行、温度管理されたガレージ保管だったから
なんとフォード「シエラRS500コスワース」が約3780万円で落札! 高額の理由はノンレストア、低走行、温度管理されたガレージ保管だったから
Auto Messe Web
ル・マン決勝前日に完成。シャシー交換で蘇ったJOTAポルシェが8位入賞「完走できると思ってなかった」
ル・マン決勝前日に完成。シャシー交換で蘇ったJOTAポルシェが8位入賞「完走できると思ってなかった」
AUTOSPORT web
エイドリアン・ニューウェイがアストンマーティンのファクトリーを訪問。フェラーリ陣営に交渉のプレッシャーか
エイドリアン・ニューウェイがアストンマーティンのファクトリーを訪問。フェラーリ陣営に交渉のプレッシャーか
AUTOSPORT web
V8ツインターボで800馬力、エアロも盛り盛り 公道走れる? フォード・マスタングGTD、欧州発売へ
V8ツインターボで800馬力、エアロも盛り盛り 公道走れる? フォード・マスタングGTD、欧州発売へ
AUTOCAR JAPAN
10年ぶりの勝利を目指すチームWRT、スパ24時間で使用するBMWのマシンカラーリングを公開
10年ぶりの勝利を目指すチームWRT、スパ24時間で使用するBMWのマシンカラーリングを公開
AUTOSPORT web
新開発のスリックタイヤとともに必勝体制で臨んだ TOYO TIRESニュル24時間耐久レース、5年目の戦い
新開発のスリックタイヤとともに必勝体制で臨んだ TOYO TIRESニュル24時間耐久レース、5年目の戦い
AUTOSPORT web

みんなのコメント

3件
  • pha********
    あのセクシーなフロアの造形が来年からWECで見られると思うと本当にワクワクする

    過去に断念したプロジェクトが再び立ち上がって実戦投入されるの、男子が好きなアレが詰まってて身震いするよね〜
  • ごとね
    お☆
    やっと真打ち登場か?

    市販版の存在するマシン」には=夢がありますね
    (ホモロゲカーは☆あるべきだ
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村