ブガッティヴェイロンのことで質問です。 ヴェイロンのエンジンはW型16気筒だと聞いたのですがいまいち形が想像できません。 V8が2つ左右にある？

Answer 1

説明がえらく難しいのですが、Ｗ型というよりは
ピストン側
＼×／
クランクシャフト側
のような形です。
Ｗ型エンジンでググってみましたが、構造を説明できるような画像には行き着けませんでした。。。
ちなみに私がこの構造を知ったのはオートメカニック誌のメカニズム超図解という臨時増刊号でした。

Answer 2

下記URLをご覧ください。このホームページの上から１／３くらいのところにエンジンの部分透視図が載っています。

http://www.exoticcarspot.com/6.html

●構造
・V8エンジンを２個組み合わせた構造
・V8エンジンは狭角15°タイプ … VW=AUDIで使っているW8、W12気筒タイプとベースは同じ
・V8エンジンを２個組み合わせる角度は90° … W12では72°をつかっていたが、W16は90°

●どうしてバンク角を90°にしたか
・W12までは、バンク間に吸気ユニットのみ
・W16では、バンク間にターボチャージャーを出た高温空気を冷却するためのチャージエアクーラ（日本ではインタークーラと呼ぶことが多い）があるため
・W12までは、FF（前部エンジン、前輪駆動）のため、エンジン幅寸法が制限される
・Bugatti Veyron 16.4 では、ミッドシップのため、エンジン幅寸法の拡大が許容される

●吸気空気流れ
・エンジンサイド下部に左右2個ずつ合計4個のターボチャージャーが配置
・ターボで圧縮された空気は、エンジン上部に配送され、水冷チャージエアクーラにて冷却
・水冷チャージエアクーラは、専用小型ラジエータで冷却された冷却水（LLC）にて冷却

●どうしてチャージエアクーラ（インタークーラ）を使うか
・吸入空気の充填効率をアップし、出力向上 （もし低圧ターボなら、燃費向上にもなるが）
・燃焼温度低下による、耐ノッキング性能向上 … 燃焼温度を低下させると、ノッキングしにくくなり、圧縮比を向上でき、出力と効率（燃費）を向上できる
・NOx（窒素酸化物）低減 … 燃焼温度が800℃を超えると、発生量が急増。これを回避するため、通常、熱容量の大きい排ガス（EGR）を還流させる。燃焼温度を低減できれば、EGR量を低減でき、出力向上

簡単ですが、ご参考になれば幸いです。

Answer 3

バンク角がえらく侠角（確か１５度）のＶ８エンジンを、やっぱり角度をつけて２個並べて（ここの角度は、確か７２度）、１本のクランクで回しています。Ｗ型というより、エンジンを正面から見ると、右、右中、左中、左と、バンクが４系統あり、１バンクにつき４シリンダーあるから、１６気筒になるというわけです（Ｗという形だと、Ｖが２個並んでいるようですが、実際は、Ｖの根っこの部分を重ねて、７２度の角度で並べた形です。ですから、エンジンブロックの中で、シリンダーがクロスしているところはありません）。バンク角が侠角なので、右の２バンクと、左の２バンクは、１つずつのシリンダーヘッドでふたをされているので、エンジン自体は、ちょっと大きなＶ型エンジンに見えますね。Ｖエンジンをひとつのシリンダーヘッドでカバーするので、ピストンは、トップが斜めにカットされている特殊な構造になっています。

もともと、ワーゲンのＷ型１２気筒が最初だったかな……ま、エンジン自体を短く、コンパクトにできるので、Ｗ型が採用されたのですが、その構造の複雑さはすごいことすごいこと……（苦笑）。そんな複雑なエンジンに、ターボを４個乗っけて、ＡＷＤの駆動方式で、２トンもある車を４００キロオーバーまで持っていくのが、ヴェイロンです。

余談ですが、ブガッティは、フォルクスワーゲン資本のブランドです。で、なんでＷ型と呼ばれるかといのは、構造的にＷに近いからという理由が定説なんですが、Ｖ型をＷ型に進化させた、つまり、ＶがＷ、ＶＷ、フォルクスワーゲンという説もあります。そのワーゲンは、今ポルシェの子会社ですから、となると、そのうちカレラＧＴにＷ型が搭載されるかもしれませんね……（笑）。