迷車と言うと聞こえは悪いが、実はコレって立派な褒め言葉! 普通すぎて記憶に残らないモデルライフが長いクルマよりも、たとえひっそり生産終了していても後世に爪痕を残した短命のクルマのほうがみんな好きでしょ? ということで、ここでは個性派5台を厳選して紹介。迷車とは、つまるところ“名車”なのだ。
文/FK、写真/トヨタ自動車、本田技研工業、マツダ、FavCars.com
日本車トップ3独占! ヤリスは? フィットは?? コンパクトカーワールドランキング
【画像ギャラリー】惜しまれつつ!? 生産終了したあの迷(名)車たちの秘蔵写真はこちらで!
ダイハツ・YRV(販売期間:2000年8月~2005年9月)
最小回転半径4.3mと、軽自動車並の小回り性を発揮した、使い勝手の良いコンパクトRVだった。1300ccモデルは、クラス唯一のターボエンジン搭載車として話題を呼んだ
走りに重点を置いた『速さのカイカン』をコンセプトのひとつとして登場したYRV。最高出力140psのK3-VET型1300ccエンジンを搭載したターボ(AT&FF)は910kgという軽さを武器に、スポーツカー顔負けの加速性能も発揮した。
また、ステアリングスポークに装備する+/-のボタンを押せば、MT感覚で操作できるステアシフトも装備。他にも徹底した解析に基づいたサウンド空間を提供する“パノラマサウンドシステム”、衝突安全ボディ“TAF”や乗員にやさしい安全インテリア“SOFI”を採用した先進の安全性など、ダイハツの最先端技術を余すことなく投入。
リサイクル可能な熱可塑性樹脂を多くの部品に使って『新型車の鉛使用量を2005年までに1/3(1996年比)に低減する』という当時の業界目標をいち早く達成し、環境への配慮も抜かりがなかった。走りは軽快でターボならではのドッカンパワーが味わえるうえに、エンジンを無駄に回さなければ燃費は良好。しかも、居住性や利便性も高かっただけに「SUVが重宝される今の時代なら売れるかも」というのは褒めすぎ?
トヨタ・アルテッツァ(販売期間:1998年10月~2005年7月)
FRスポーツセダンファンの期待を一身に受けてデビュー。1998-1999日本カー・オブ・ザ・イヤー も受賞したものの、2005年には生産終了と、短命に終わった
当時の日本でしばらく途絶えていたFRスポーツセダンとして登場。ヤマハと共同開発した直列4気筒DOHC16バルブの3S-GE型と、直列6気筒24バルブの1G-FE型の2種類の2000cc自然吸気エンジンは今なお銘機として語り継がれている。
トランスミッションも3S-GE型を搭載するRS200は6速MTのほか、ステアリング上のスイッチでマニュアル変速できるステアマチック付5速ATを設定。1G-FE型を搭載するAS200も発売当初は4速ATのみだったが、後にRS200と同じ6速MTを追加。フロントミドシップレイアウトの採用に加え、バッテリーや燃料タンクなどの重量物を車両の中心に寄せた最適な重量配分も小気味良いハンドリングをもたらした。
欧米ではレクサスIS300の名前で販売されていたアルテッツァだったが、2005年8月、日本でのレクサス開業に合わせるかのように販売が終了。今となっては希少なコンパクトFRスポーツセダンは第19回1998-1999日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞するほど評価が高かっただけに、迷車と呼ぶには惜しすぎる名車だった。
ホンダ・CR-Xデルソル(販売期間:1992年2月~1998年12月)
軽快な走りはCR-X譲り。スペイン語で太陽を意味するデルソルというネーミングも話題となった
軽快な走りとスポーティなウェッジシェイプで人気を集めたCR-Xが、1992年2月にユニークな2シータースポーツにフルモデルチェンジを行い、CR-Xデルソルとしてデビュー。電動オープンルーフを装備した上位グレードのSiRには170psの最高出力を発生する1600ccのB16A型VTECエンジンを搭載。
スポーティな味付けがなされた新世代の4輪ダブルウィッシュボーンサスペンションや、徹底したコンピュータ解析で軽量・高剛性を確保したモノコック製オープンボディとの組み合わせによって、爽快感のあるしっかりとした走り味を実現。そんな素性の良さも魅力だったCR-Xデルソルではあったが、バブル崩壊とともにスポーツカー人気が薄れつつあった当時の日本ではブレイクを果たせなかった。
当時、トランストップは衝撃だった! カタログで謳われていた、クーペ&オープンで楽しめる「2ウェイパラダイス」の名の通り、遊び心満点のクルマだった
トヨタ・iQ(販売期間:2008年11月~2016年4月)
全長が軽自動車より40cm以上短い、2985mmのマイクロクーペの登場は大きな話題に。2008-2009日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞と、正真正銘の名車といえる個性的な一台だった
マイクロプレミアムカーとしてデビューしたiQは全長2985×全幅1680×全高1500mmの超コンパクトサイズながら、4人乗車を可能にした超高効率パッケージに当時の1000ccモデル中トップレベルの10・15モード走行燃費23.0km/Lを実現した直列3気筒DOHC12バルブエンジンを搭載。Super CVT-iとの組み合わせにより、ホットな走りを楽しむこともできた。
また、SRSリアウィンドウカーテンシールドエアバッグを含む9個のエアバッグ、衝突安全ボディGOA、ステアリング協調車両安定性制御システムを標準装備するなど高い安全性能も兼備。しかし、税金や維持費の面で有利な軽自動車の牙城を崩すことはできず……。新しい価値観とライフスタイルを提案した革新的な1台は2016年4月に販売終了を迎えた。
マツダ・ベリーサ(販売期間:2004年6月~2016年3月)
車両本体価格が4WDでも160万4500円というリーズナブルさも魅力のマツダの自信作だったが……
上質なデザインと丹念な造り込みによる高い質感を特長とするコンパクトカーとして登場したベリーサ。ベース車両は2代目デミオだが、それとは明らかに一線を画すシックで上質な個性を追求した内外装デザインによって、従来のコンパクトカーの概念を打ち破る高級路線を色濃く打ち出した意欲作でもあった。
特に、ディテールの造り込みにはこだわりを感じさせる部分が多く、質感の高いブラックメタリック調のインストルパネル、室内の間接照明に採用したブルーLEDによる夜間空間の雰囲気づくり、乗降時の足元を照らすドアミラー内蔵グラウンドイルミネーションランプ、メーカーオプションに設定されたレザーパッケージなどの贅沢装備は高級コンパクトカーを謳うベリーサの魅力でもあった。
ベリーサ(VERISA)とは「真の充足」という意味。その名の通り、内装の高級感が抜群だった。丁寧に造り込まれた感のある一台
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みんなのコメント
勝手にマスコミがFRスポーツセダンとして期待値上げておいて出てきたら文句言いまくり。
当時前モデルのCR-Xに乗っていたがデルソルはCR-Xじゃないと思ったもん