デミオ・デザインの核心はどこにある?
掲載 更新 carview! 文:すぎもと たかよし/写真:マツダ株式会社、中野 英幸
掲載 更新 carview! 文:すぎもと たかよし/写真:マツダ株式会社、中野 英幸
―まず、開発全体の流れからお聞きします。デザインのスタートはどのように始まったのでしょう
「横浜スタジオでの先行スケッチからです。当初はキャビンを大きくとったものや、先代のようなワンモーションフォルムの提案などが提示されました。この時点ではまだ統一テーマはなく、それぞれのデザイナーが自分の想い描くデミオ像を表現したものですね」
―仮に空間を狙わないとしても様々な方向性があると思いますが、どれも先代を感じる提案になっているのはなぜでしょう
「デザインテイストとして先代に近づけるという発想はありませんでしたが、パッケージを含めた基本のあり方は先代がマツダの目指す方向だろうと。ただ、先代は比較的ピラーを寝かせたワンモーションフォルムでしたが、そこは違う。よりフロントの伸びやかさを出し、キャビンを後ろに移して荷重をリアにかけるという考え方です」
―その横浜の先行スケッチから1枚が選ばれたのですか
「はい。やはりキャビンがタイトな提案で、魂動デザインに通じていると。いまにして思えばかなり最終モデルに近い提案です。これを広島に送り、そこで再度いくつかのスケッチを展開しています」
―横浜の採用案に限らず、さらに様々な提案を模索したわけですね
「そうです。その結果としてフルサイズのモデルを2案作り、さらにそこから1/4モデル2案に進んで検討しました。ひとつは前後のオーバーハングが非常に短く、どちらかといえば上下の動きを表現したもの。サイズ感としてはサブBクラス的ですね。もうひとつは当初の横浜案を引き継いだ、より前進感のあるものです。このうち前者を役員の承認モデルとしてまとめました」
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