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【2019年 オークション総括】いま注目したい、狙い目の5台

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【2019年 オークション総括】いま注目したい、狙い目の5台

ランボルギーニ・エスパーダ

text:Kazuhide Ueno(上野和秀)

【画像】2019年のオークション総括 いま注目したい、狙い目の5台【写真集】 全15枚

photo:BONHAMS、RM Sotheby’s

ミウラが主力モデルだった1967年にランボルギーニから送り出された2+2 GTがエスパーダだった。

ありきたりの2+2モデルではなく、シューティング・ブレークともいえる先進的なデザインは、当時ベルトーネに在席していた鬼才マルチェロ・ガンディーニの手によるもの。独創的なスタイリングやディテールは今見ても魅力的だ。

ノーズにはミウラと同じ12気筒ユニットが搭載され、豪奢なインテリアと相まって本当のGTの世界を楽しめる。

姉妹車のミウラは今や「億車」になってしまった。エスパーダはというと、クルマ好きの間で評価はされるのだが、本命にはならず買うまでに至らない存在として現在に至る。

そのため実勢価格は低くオークションでも1000万円をちょっと超えた額で、ミウラの10分の1といえる相場で取引されている。

ここで注意したいのはランボの12気筒モデルであることだ。エンジンの整備はミウラと変わらぬ費用が掛かるので、所有するには覚悟を。

ポルシェ912

ご存知ポルシェ911のディフュージョン版として送り出された912。

911のボディ・シャシーに356用を発展させた4気筒エンジンを積み、356の価格帯を引き継ぐモデルとして送り出された。

しかし趣味のクルマだけにハイパワーのトップグレードとなる911 Sが人気を集め、ローパワーで存在感の薄い912は本命になれなかった悲運のモデルといえる。しかし、軽量な4気筒ユニットのおかげで重量バランスが良く、ハンドリングは優れていた。

近年のフェラーリに端を発するコレクターズカー・バブル前は300~500万円で買えたが、ピークの頃は1000万円を超えるところまで上昇してしまった。

これは本当の評価ではない事からバブルが弾けるとみるみる下がり、2019年の結果を見ると500万円~1000万円という相場で落札されている。

落札額に幅があるが、これは最初期型が評価されていること、誕生から50年以上経過しているためにコンディションによって変わってくることによる。致し方ないところだ。

最近は356が高値で落ち着いてしまい、Bのクーペでも1000万円をちょっと切る額だけに、356の味わいを残す912で遊ぶのが賢明だ。

マセラティ・インディ

バブルの真っ最中に高い評価を得たマセラティのロードカーは、3500GTスパイダーとギブリ・スパイダーだけ。他のモデルはちょっと上がるだけに留まった。

バブルが終息するとミストラルとギブリは評価されているが、その他のモデルとなると今ひとつの落札額が続いている。その中で注目したい狙い目の存在が70年代らしさを満載したインディだ。

ギブリの4シーター・モデルとして1969年に発表されたもので、来る70年代のトレンドといえるリトラクタブル・ヘッドランプと直線基調のウェッジのスタイリングが特徴。

ひと昔前は700~800万円で取引され、バブルのピーク時でもちょっと上がる程度だった。4シーター・スーパースポーツの常で、インディも不人気モデルと評される1台である。

2019年の結果を見ると内容以下といえる550~800万円で落札され、すっかり前の値段に戻ってきた。往年のゴージャスなグランドツアラーを手にしたい方には、手間はかかるが選択肢の1つとなろう。

フェラーリ456 GT

コレクターズ・オークションで無敵の存在といえるフェラーリだが、1つだけ例外がある。

それは2+2モデルの評価の低さで、60年代のモデルで比較すると2シーターに較べ10分の1の額で手にすることができる。近代のモデルも同様で、どれも苦戦を続けている。

そんなフェラーリの2+2モデルの中で、最もスタイリッシュなのが456 GTだ。デイトナの再来と評されたスタイルは2+2モデルとは思えぬ端正なもので、今も色香は衰えない。

しかしマーケットではミドシップのベルリネッタに人気が集中してしまう。そのため、456 GTの評価は低いのが現実だ。

しかし視点を変えれば豪華な12気筒GTがリーズナブルに手に入るのだ。2019年のリザルトを見直すと600万円~1000万円で落札されており、ちょっと頑張れば手が届くところにある。

ただし、タイベルを始めとする消耗部品の賞味期限が短いのと、重いため足まわりの劣化が早いので維持費がそれなりに掛る点をお忘れなく。

ローバー・ミニ

あまりにもポピュラーなモデルであるミニは、いままでコレクターズ・オークションに姿を見せるのはBMC時代のマークIからマークIIIまでのクラシック・モデルだけだった。

ここにきて新たな動きが出てきた。それは末期のローバー・ミニがコレクターズ・アイテムとして注目され始めたことだ。

あらためて見直せば偉大なるヒストリーを持つことに加え、最終生産から20年が経ったベーシックカー故にコンディションの良い個体は着実に数を減らしつつあることも、再評価される1つの要因といえるだろう。

ミニに関してはバブルと無縁の存在で推移し、ちょっと前であれば100万円もだせば上物が手にできた。それが、2019年に入ってから極上車は上昇傾向にある。

RMサザビースのエッセンでは走行1360kmのミニクーパーSが190万円、10月のロンドンオークションではスポーツパックを備えステージ1までアップグレードされたミニクーパーが290万円で落札されるに至った。

日本でも程度の良いミニは値上がり傾向にあるだけに、狙っている方は決断をお早めに。

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みんなのコメント

1件
  • フェラーリ456 GTって何故手を出さないか知らないのですね。
    お粗末な記事書いて、給料貰える貴方が羨ましい限りです。
    知りもしないで煽り記事書くのやめた方がいいですよ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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