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ニューモデル 2018.11.12

新型BMW Z4 初試乗 ソフトトップ採用 ドライビングの質、大幅に向上

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もくじ

どんなクルマ?
ー 3代目となったオープン2シーター
ー トヨタと共用のプラットフォーム
どんな感じ?
ー ソフトトップの魅力
ー 直接聞こえる直6のノイズ
ー 718ボクスターを超えてはいない
「買い」か?
ー あくまでもラグジュアリーなロードスター
スペック
ー BMW Z4 M40iのスペック

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どんなクルマ?

3代目となったオープン2シーター

BMWは、Z4にのスポーツカーとしてのキャラクターを強めたい様子。

Z4が初めて登場したのは10年以上前だが、当時はツーシーターの爽快なオープンカーを、バリエーションのひとつとして試しているように思えた。 そもそも、Z1や Z3、Z8などのオープンモデルは、目新しさという点で価値はあったものの、モデルチェンジを果たせるほど、市場での成功を収められたわけではない。1代限りということもあってか、Z8の中古車価格は20万ポンド(2960万円)に迫る勢いなのは、少し行き過ぎに思えてしまう。

その一方で、Z4はモデルチェンジを2回も行えるほどの、充分な成功を収めている。3代目となる今回のモデルでは、2代目で採用されていたメタル・ハードトップが落ち、全長はやや長く、全幅も広がっており、車重も増えている。

一回り大きくなってはいるものの、先代モデルでは叶えられなかった理想的なドライビング・フィールを獲得し、訴求力を高めようと努めている。フロントエンジン・リアドライブのロードスターとして、BMWの連綿と受け継がれているスポーツカーとしてのDNAを、最良の形で具現化させたクルマなのだろう。加えて、4気筒になってしまったポルシェ718ボクスターに流れてしまう顧客を、シルキーな6気筒で振り向かせるという役目も担う。

トヨタと共用のプラットフォーム

ご存知のように、ミュンヘンの企業は2013年から日本の自動車業界の巨人、トヨタと共同開発を行っており、間もなく登場するスープラとプラットフォームを共有している。クルマのサイズをスープラと大きく差別化しなかった理由として、同じプラットフォームを利用するという都合上、技術的に困難だったことが大きいと思われる。

それでもBMWはサスペンションの構造を改めて設計して、フロントはストラット構造を見直し、リアにはZ4としては初めて、5リンク式のシステムを採用している。アルミニウム製の部品を多用することで重量増を抑えながら、新しいサブフレーム・マウント技術を前後に導入。トレッドも見直され、フロント側では98mmも広げられている。

英国では、当初は同じ2.0ℓガソリンエンジンから196psの最高出力を発生させる20iと、258psの30iの2種類が選択できる予定。また、トップグレードとして精彩を放つ、3.0ℓの直列6気筒エンジンを搭載したMパフォーマンス仕様のM40iも加わる。最高出力は339ps、最大トルクは50.9kg-mに達する。先代モデルのZ4 sDrive35iSが放っていた、低い唸り声ともおさらばだ。

トップグレードには軽量な18インチ・アルミホイールが標準装備され、8速ATと、車高がやや低くなるアダプティブ・ダンパーを採用したスポーツサスペンションも備わる。ブレーキも強化され、トルクベクタリング機能を持つ電子制御ディファレンシャルギアも搭載される。

早速、屋根を開けて清々しいポルトガルの道を楽しもうじゃないか。

どんな感じ?

ソフトトップの魅力

電動メタル・ハードトップという複雑な技術は、昨今の自動車業界では絶滅しかけている。そもそもソフトトップの方が軽量でシンプル、クルマへの搭載もしやすい。スポーツカーにとっては、条件的にもはるかに有利だった。しかも現代の技術なら、ハードトップと遜色のない気密性や居住性を実現させることも可能になっている。コンバーチブルとしてアピアランスの魅力も、改めて気付かさせてくれることとなった。

スポーツカーにとってソフトトップとは、アメリカの映画俳優、ジーン・ケリーの中折れ帽や傘のようなもの。笑顔をくれるアイテムだと思う。例えがいささか古いけれど。トップを閉じている間は、少し我慢の時間。日差しが戻ってトップを開けば、ほかでは味わえない素晴らしい時間がやってくる。

そして今回のZ4のソフトトップはこれまでになく美しい。BMWは標準ではブラックを設定しているが、今回のテスト車両に組み合わされていたのは、暗めの灰色、アンスラサイト・グレーにシルバーのフレークが散りばめられたもので、デザイナー・デニムのような雰囲気がある。

そんなソフトトップを開くと、以前のZ4ほど、シートポジションが後ろ寄りではないことに気づく。以前はリアタイヤの直前に座り、長大なボンネットが視界に広がっていた印象があったが、3代目では大分雰囲気が変わった。ドライバーはちょうどホイールベースの中心付近に座る形になり、着座位置も低く、巻き込む風の面でも有利。脚まわりや肩まわりの空間も広くなっている。

直接聞こえる直6のノイズ

Z4には新世代となったBMWのデジタル・インスツルメント「ライブコクピット・プロフェッショナル」が採用され、インフォテインメントシステムはBMWの「オペレーティング・システム7.0」へと新しくなっている。またZ4としては初めて、ヘッドアップ・ディスプレイもオプションで装備することが可能になった。

正直、新しいデジタル・インスツルメントは可読性で良いとはいえないから、ヘッドアップ・ディスプレイは選んでおいても損はないと思う。しかもZ4は気持ち良いドライビングを味わわせてくれるから、スピードは常に見える位置に表示されていた方が良いだろう。

ターボ過給される直列6気筒エンジンは、低回転域からパワフルなだけでなくスロットルレスポンスにも優れ、全回転域に渡って回転上昇も滑らか。ドライブモードによって不自然なエンジンノイズを人工的に鳴らすシステムは、最近のBMWでは悩みの種だが、ソフトトップを下ろせば、クーペやサルーンよりも聞こえにくくなる。本物の排気音と吸気音が、フレッシュな外気と一緒にドライバーを包んでくれる。

ドライビングの印象は、718ボクスターのオーナーが乗り換えを考えるほどのものかどうか。恐らく中にはいるかも知れないが、わたしの印象としては、急いでディーラーへ行く必要はないと思う。

718ボクスターを超えてはいない

新しいZ4は、乗り心地もハンドリングも、先代モデルから大幅に向上している。優れたシャシー性能とボディコントロール性を備えており、充分な横方向のグリップ力とトラクションとが相まって、BMWのトレードマークといえる痛快な後輪駆動のハンドリングを獲得している。クルマの反応も正確で落ち着きがあり、高速域でも不足のないスタビリティを得ているから、ファン・トゥ・ドライブの面でも満足感は高いはず。

しかし、大柄なボディサイズは意識せずにはいられない。夢中にさせてくれるスポーツカーが備えている、俊敏性や適度な緊張感といったものは、残念ながらZ4からは感じられないことも事実ではある。

BMWのほかのモデルと同様に、ドライブモードをインディビジュアルにすれば、パワートレインやサスペンション、ステアリングフィールのセッテイングを好みに応じて設定し、組み合わせられる。しかし、ベストの設定を見つけるには、それなりの知識と時間が必要。しかも、もしそれを見つけたとしても、5万ポンド(740万円)に迫る価格のドライバーズカーとして、ベストの仕上がりを味わえるわけではない。

Z4のステアリングフィールは正確性に優れているが、手に伝わってくる感覚の面では不足気味。タイトなコーナーへ侵入する際も、中心付近の感触が曖昧なところがあり、若干不安に感じるかもしれない。また、シャシーの傾向として、横方向のグリップの限界を察知しにくい傾向がある。加えてサスペンションも全般的に固めで、滑らかさはもうひと手間かけたい印象。

ドライビングモードをスポーツ以上に設定するには、少し気持ちの準備が必要かもしれない。

「買い」か?

あくまでもラグジュアリーなロードスター

3代目となったBMW Z4も、魅力的な本物のスポーツカーを求めているひとではなく、ラグジュアリーな2シーターのロードスターを探しているひと向けのクルマだった。2代目とさほど変わらない結論だけれど。

しかし、BMWのモデルの中で最高の仕上がりとまではいえないものの、明確に煮詰められ、ドライバーズカーの理想像として、着実に価値を増していることも間違いない。隔世の進歩を感じられたことは事実だ。

BMW Z4 M40iのスペック

■価格 4万9050ポンド(726万円)
■全長×全幅×全高 4324×1864×1304mm
■最高速度 249km/h(リミッター)
■0-100km/h加速 4.6秒
■燃費 13.7km/ℓ
■CO2排出量 165g/km
■乾燥重量 1535kg
■パワートレイン 直列6気筒2998ccターボ
■使用燃料 ガソリン
■最高出力 339ps/5000-6500rpm
■最大トルク 50.9kg-m/1600-4500rrpm
■ギアボックス 8速オートマティック

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(AUTOCAR JAPAN マット・ソーンダース)

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