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ビートル、4ドア「EV」として生まれ変わるか フォルクスワーゲン

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ビートル、4ドア「EV」として生まれ変わるか フォルクスワーゲン

もくじ

ー ビートルEV、構想中
ー 優先課題は実用EV車
ー フレキシブルなプラットフォームがカギ

VW ザ・ビートル、来年販売終了 限定500台「エクスクルーシブ」 333万円 

ビートルEV、構想中

全く新しいフォルクスワーゲン・ビートルが現在構想中とみられ、もしフォルクスワーゲン内でゴーサインが出たとしたらバッテリー式のEVとなる見込みだ。

トレードマークであった2ドアのボディスタイルを捨て4ドア化されるとともに、1945年の初代ビートルと同じ後輪駆動になるかもしれない。このモデルにはIDシリーズと同じ「MEB」と呼ばれるフレキシブルな電動アーキテクチャーが採用されるだろう。

フォルクスワーゲンは2011年から販売している現行ビートルが来年に生産を終了し、後継車が準備されていないことを認めている。英国ではすでに受注を停止済みだ。

しかしハーバート・ディエスCEOは、標準的なモデルと並行して、より「エモーショナルな」モデルの発売に積極的だ。歴史あるネームプレートであるビートルの存続も前向きに検討されていることだろう。

優先課題は実用EV車

最初の「エモーショナル」なモデルは、マイクロバスのIDバズ(写真下)となるようだ。これは昔のワーゲンバスをイメージしたもので、2022年に登場予定だ。この時までに、メインストリームモデルのEVが複数投入される。ハッチバックのIDに加え、SUVのIDクロスやセダンのIDヴィジョン、それにより大型のSUVも計画中だ。

フォルクスワーゲンのデザインボスであるクラウス・ビショフは、ビートルEVの決定をするより前に通常のEV車に注力すべきだと指摘する。「われわれにとっての優先事項は、IDなどの量販車を軌道に乗せることです。これらのクルマは非常に複雑な技術を搭載しており、手を広げすぎることは危険です。エキゾティックカーや感性に訴えるクルマはその後になるでしょう」

ゼロエミッションのビートルが開発されるとしたら、室内空間と快適性確保の点でMEBプラットフォームの利点が非常に生きるだろうとも語る。「現在のビートルは非常に魅力的な2ドアクーペ/コンバーチブルです。しかし、ニッチなクルマゆえ販売台数は限定的なのも事実です」

「MEBプラットフォームを採用する最もホイールベースの短いモデルはハッチバックのIDです。これをビートルにも採用すれば多くのスペースを確保することができ、実用性の面での不満は解消されるでしょう。さらに魅力的なクルマとなります」

フレキシブルなプラットフォームがカギ

ビショフは、すでにMEBプラットフォームを使用した4ドアのビートルのスケッチを作成済みだと認めた。しかし、このクルマの開発について決定がくだされるには2年から3年程度を要するだろうとしている。

ビートルEVがIDと共通のアーキテクチャーを持つとはいえ、この2車が競合してしまう可能性はほぼ無いと見ている。「フォルクスワーゲンのカルチャーにおいては、同じセグメント内で2または3車種までは共存可能だと考えられています」

ディエスCEOも以前電動ビートルの可能性を示唆していた。「もしビートルEVを作れば、現行モデルよりもはるかに良いものができるでしょう。後輪駆動化されることで、さらに初代に近づけることもできます」

彼はMEBツールキットがエモーショナルなクルマを作る助けになるとも語る。「われわれは電動車について幅広い可能性を考慮しています。非常にフレキシブルなプラットフォームにより、効率的に派生モデルを作ることができるでしょう。後輪駆動、前輪駆動、そしてAWDと自在に設計できるのです」

今年に入ってからグループ全体のトップに立ったディエスは、「自動車産業における電動化のイニシアチブを取る」ことを戦略目標として掲げている。

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