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マセラティ・レヴァンテがマイナーチェンジ MY 2018「S グランスポーツ」に試乗

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マセラティ・レヴァンテがマイナーチェンジ MY 2018「S グランスポーツ」に試乗

もくじ

どんなクルマ?
ー レヴァンテ 売れるゆえの改善実施

マセラティ・レヴァンテGTS フェラーリV8搭載 価格はどうなる?

どんな感じ?
ー 質はそのまま 装備、安全性が高まる
ー ハンドリング 走りの印象は?

「買い」か?
ー 改良が奏功 マイチェンで一段と進歩

スペック
ー マセラティ・レヴァンテS グランスポーツのスペック

どんなクルマ?

レヴァンテ 売れるゆえの改善実施

新しいマセラティ・レヴァンテ。つい昨年、われわれはみなレヴァンテに驚かされたばかりだが、その2018年バージョンだ。

レヴァンテは、すでにマセラティの主力車種となっており、発売から15カ月間で全世界において2万5千台を売り上げている。2015年は、会社全体でも年間3万2千台しか売れなかったのに。

現在のポルシェにおけるカイエン、マカンと同様、将来にわたってマセラティのビジネスの根幹になるであろう。「何かをするより何かをしないほうがリスクが高い」とマセラティの前CEOハラル・ウェスターはよく言ったものだ。

よって、レヴァンテの競争力を磨き続けることはとても重要なのだ。そして実行あるのみ。

このような訳で、発表後わずか18カ月でレヴァンテにモデルイヤーのアップデートが行われた。主として安全性と快適性の拡充だが、スタイルとトリムレベルも変更されている。

一方のエンジン・ラインナップに変更はない。少なくとも世界的な意味では。英国には3.0ℓV6ツインターボガソリンエンジンには350psと430psの2種類があり、275psの3.0ℓV6ターボディーゼルも選択可能だ。

英国のような右ハンドルの国では、今までV6ディーゼルエンジンしか選べなかったが、今後は275psのディーゼルに加えて430psのレヴァンテV6 Sも販売される。小出力版のガソリンエンジンは少し遅れそうだ。

どんな感じ?

質はそのまま 装備、安全性が高まる

レヴァンテにはエントリーモデルのほか、ラグジュアリー志向の「グランルッソ」とパフォーマンススタイルの「グランスポーツ」がある。

グランルッソは標準で19インチホイールを履き、エクステリアはクロームのトリムで加飾される。グランスポーツは20インチホイールを履き、ピアノブラックのトリムと赤いブレーキキャリパーが外観の特徴である。

エレガントなサッシュレスのドアにはソフトクロージャーが備わる。力を込めてドアを閉めなくていいから助かる。中のキャビンは滑らかでカラフルなレザーで覆われており、フロントシートは座り心地がいい。

ライバルのSUVと比べると後席は多少狭いが、それでも普通の大人なら十分に快適だ。以前と同様、レヴァンテのインテリアは見た目も感じもリッチで高級だ。

しかし、品質と洗練にはがっかりする(コラムの軸や、いくつかのスイッチ、特にインフォテインメントシステムのグラフィック表示)。この点ではアウディQ7やボルボXC90に大きく遅れている。

マセラティはいくつかの安全装備も追加した。

例えば「ハイウェイ・アシスト・システム」。これは自動的に同一レーンをキープし、先行車との距離を一定に保つというもの。

また、新しいレーン維持支援システムや交通標識を認識するシステムも追加された。これらは他のライバル車にもあるので、レヴァンテの購入を検討しているひとには欲しい装備だ。

ハンドリング 走りの印象は?

パワーステアリングは油圧式から電動式に変わった。この新しいステアリングシステムは、パーキングスピードでは前より軽いが、スポーツモードに切り替えると重くなる。

ドバイの平滑で舗装された直線道路では、「ノーマル」モードのレヴァンテの乗り心地は良好で、この種のクルマにふさわしく遮音性も高い。

連続するカーブに備えるには「スポーツ」ボタンを2回押せばよい。1回目でパワートレインの準備が完了し、2回目でエアサスペンション(標準装備)のお尻は20mm下がる。さらに「スカイフック」電子制御ダンパーは硬くなり、ステアリングのアシスト量も減る。

このようにすると、レヴァンテは標準的なSUVよりもずっとソリッドかつ正確でステアリングも鋭くなり、正真正銘のドライバーズカーになる。

ポルシェ・カイエンほどの驚異的なコーナリング・バランスはないが、そんなに後れをとってもいない。新しいステアリングは前より少しダイレクトさに欠けるが、良く躾けられており重さも適度でフィールもしっかりしている。

にもかかわらず、スポーツ・ラグジュアリーSUVを買いたいと思っていた英国のユーザーを躊躇させる、平凡で古臭いVMモトリ製ディーゼル・エンジンを載せていないのもいい。

フェラーリが開発した3.0ℓV6ツインターボ・ガソリン・エンジンは極めて魅力的。ちょっとだけターボラグがあるが、430psのパワーのおかげで気になるほどではない。

エンジンは鋭く吹け上がり、楽々と回り、アクティブ・スポーツ・エグゾーストを通して本物の快音を聞かせる。ディーゼルエンジンと違い、V6ガソリンにはエグゾーストの演出用スピーカーなど必要ない。

「買い」か?

改良が奏功 マイチェンで一段と進歩

もしもあなたが、去年から買うのをためらっていたのなら、もちろん新たに検討すべきだ。なぜならマセラティは、何年にもわたり過去をしっかりと反省してみんなが期待するような花を咲かせたものだからだ。

ラグジュアリーなSUVとして、レヴァンテは相変わらず魅力的でひとを失望させない。

そのうえ、ドライバーズカーとしても、一段と成長した。まるで子どもから成人になったかのように。

マセラティ・レヴァンテS グランスポーツのスペック

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