現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > F1 Topic:“審議の必要なし”から一転、ルクレールにペナルティが科された経緯/F1日本GP

ここから本文です

F1 Topic:“審議の必要なし”から一転、ルクレールにペナルティが科された経緯/F1日本GP

掲載
F1 Topic:“審議の必要なし”から一転、ルクレールにペナルティが科された経緯/F1日本GP

 2019年のF1第17戦日本GPでは、シャルル・ルクレール(フェラーリ)へ対するペナルティに関しても、わかりづらい状況があった。

 事故はスタート直後の2コーナーで起きた。スタートで少し出遅れたルクレールが、2コーナーでアウト側を走るマックス・フェルスタッペン(レッドブル)と接触。ルクレールはそのままレースを続行させたが、押し出されたフェルスタッペンは後方まで後退した。

F1 Topic:日本GPで不問に処されたベッテルの“ジャンプスタート疑惑”。前戦ロシアでペナルティを受けたライコネンとの違い

 この事故は当初、「審議の必要なし」という裁定が下された。日本GPの正式なスタート時刻は午後2時13分。「審議の必要なし」の裁定が出されたのは、午後2時16分だったから、スタート3分後のスピード裁定だった。 その事実を無線でチームから知らされたフェルスタッペンは、「じゃ、僕は何をしたらよかったっていうの? あいつがこっちに突っ込んできただけなのに」と、怒りを露わにしていた。

 すると、その7分後の午後2時23分に、レース審議委員会から「ルクレールとフェルスタッペンの事故について、現在審議中」という情報が出る。レースディレクターのマイケル・マシによれば、「その後、審議すべき、新たな証拠が見つかった」という。そして、午後2時35分にフェルスタッペンがリタイアすると、レース審議委員会は「この件はレース後に調査する」と発表した(午後2時42分)。

 レース後、レース審議委員会は午後3時25分にルクレールとフェルスタッペン、そして両ドライバーが所属するチームの代表者(主にチームマネージャー)を召喚し、事情聴取を行なった。このような場合、両者が互いに自分に都合の良いよう言い訳する可能性が高く、そうなるとどちらの言い分が正しいのか判断しづらくなるため、事情聴取は両者を同席させて行う。

 その結果、ルクレールが自分の非を認めたため、午後6時5分に、レース審議委員会はルクレールに5秒のタイムペナルティを科す裁定を下した。
 また、レース審議委員会は、フェルスタッペンとの接触事故の後もダメージを負ったマシンで安全ではない状態で走行し続け、結果的に後方を走る複数のマシンに二次的な被害を与えたとして、ルクレールに10秒のタイムペナルティを追加。レース結果に合計15秒のタイムが加算されたルクレールは、6位から7位に降格した。

 レースディレクターのマシによれば、「1周目の終わりに、マシンのパーツが明らかに外れそうになっていたので、チームにルクレールのマシンをピットインするよう指示したにもかかわらず、彼らはそれを拒否して、3周も走り続けた」ということで、レース審議委員会はフェラーリに対しても、2万5000ユーロの罰金を科した。

 しかし、この裁定を巡って、後日またも一悶着が起きた。それは、ルクレールに10秒タイムペナルティを科す際に引用したレギュレーションに誤記があった。レース後に出されたレース審議委員会のリリースには、「F1競技規則、第38条 3項 d)」と記されていた。

 d)は、「10秒間のストップアンドゴー・タイムペナルティ」を意味し、このペナルティがレース終了後に科せられることになった場合には、10秒ではなく、レース結果に30秒が加算される。正しくは、d)ではなく、10秒タイムペナルティが加算される b)だったわけだ。

関連タグ

こんな記事も読まれています

BMWの4ドアクーペEV『i4』、改良新型は表情変化
BMWの4ドアクーペEV『i4』、改良新型は表情変化
レスポンス
トヨタEVの新型車「bZ3C」/「bZ3X」 北京モーターショー2024で世界初公開 知能化/電動化/多様化
トヨタEVの新型車「bZ3C」/「bZ3X」 北京モーターショー2024で世界初公開 知能化/電動化/多様化
AUTOCAR JAPAN
マツダ 新型EV2車種を北京モーターショー2024で初公開 今年度中に市場投入も 「EZ-6」/「アラタ」
マツダ 新型EV2車種を北京モーターショー2024で初公開 今年度中に市場投入も 「EZ-6」/「アラタ」
AUTOCAR JAPAN
”日本とちょっと異なる動き” ホンダ「e:NP2」/「e:NS2」 北京モーターショー2024でEV発表
”日本とちょっと異なる動き” ホンダ「e:NP2」/「e:NS2」 北京モーターショー2024でEV発表
AUTOCAR JAPAN
邪道とされた4シーターモデルが人気爆発!! ロータスに異端児「エラン+2」って知っている?
邪道とされた4シーターモデルが人気爆発!! ロータスに異端児「エラン+2」って知っている?
ベストカーWeb
まわりを巻き込む可能性もあるからヤメてくれ! 元教習所教官が語る「よく見かける」危険運転3つ
まわりを巻き込む可能性もあるからヤメてくれ! 元教習所教官が語る「よく見かける」危険運転3つ
WEB CARTOP
日産、バイドゥと協業 生成AIを用いた新機能を共同開発
日産、バイドゥと協業 生成AIを用いた新機能を共同開発
日刊自動車新聞
MotoGP、来シーズンからロゴを刷新へ。11月に新バージョンをお披露目予定
MotoGP、来シーズンからロゴを刷新へ。11月に新バージョンをお披露目予定
motorsport.com 日本版
RAYS FAN MEETING2024は圧巻の800台エントリー! 新製品も続々と注目のホイールデザインを初展示
RAYS FAN MEETING2024は圧巻の800台エントリー! 新製品も続々と注目のホイールデザインを初展示
レスポンス
ランドローバー、レンジローバー2025モデルの概要を発表
ランドローバー、レンジローバー2025モデルの概要を発表
月刊自家用車WEB
F1コミッション、ポイントシステム変更についての決定を延期。今季スペインGPでの新リヤカメラ導入では合意
F1コミッション、ポイントシステム変更についての決定を延期。今季スペインGPでの新リヤカメラ導入では合意
AUTOSPORT web
ラリー仕様の初代アルピーヌA110を手懐けてみた 求められるは「勇敢さ」 歴史アーカイブ
ラリー仕様の初代アルピーヌA110を手懐けてみた 求められるは「勇敢さ」 歴史アーカイブ
AUTOCAR JAPAN
【MotoGP】ヤマハ、カル・クラッチローによる3回のワイルドカード参戦を発表。イタリア、イギリス、サンマリノを予定
【MotoGP】ヤマハ、カル・クラッチローによる3回のワイルドカード参戦を発表。イタリア、イギリス、サンマリノを予定
motorsport.com 日本版
ホンダ「新型ミニバン」! 斬新「対面シート」&窓なしテールの「次期型オデッセイ」!? “超開放空間”実現の「スペースハブ」実現性は?
ホンダ「新型ミニバン」! 斬新「対面シート」&窓なしテールの「次期型オデッセイ」!? “超開放空間”実現の「スペースハブ」実現性は?
くるまのニュース
ランボルギーニのSUV『ウルス』に800馬力のPHEV登場…北京モーターショー2024
ランボルギーニのSUV『ウルス』に800馬力のPHEV登場…北京モーターショー2024
レスポンス
タフでおしゃれなアウトドア派クロスオーバー スマート「#5」初公開 年内市販化予定
タフでおしゃれなアウトドア派クロスオーバー スマート「#5」初公開 年内市販化予定
AUTOCAR JAPAN
もしや新型CX-5か!?  パキパキボディがイイね!!  しかもディーゼル廃止で全車電動化か!?【北京ショー】
もしや新型CX-5か!?  パキパキボディがイイね!!  しかもディーゼル廃止で全車電動化か!?【北京ショー】
ベストカーWeb
日産R35「GT-R」にコスパに優れた本格派ブレーキローターが誕生! 12ミリと14ミリのハブボルトに対応したスグレモノでした
日産R35「GT-R」にコスパに優れた本格派ブレーキローターが誕生! 12ミリと14ミリのハブボルトに対応したスグレモノでした
Auto Messe Web

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村