まもなく2019年のF1サマーブレイクも終わりを迎え、ベルギーGPでシーズン後半戦が幕を開ける。
2勝を挙げるなど、好調な形で前半戦を終えたホンダF1。このサマーブレイクを利用して日本に一時帰国した田辺豊治F1テクニカルディレクターに、話を訊いた。田辺は、ホンダF1の現場部隊を率いる立場である。
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「色々な意味で、非常に良い形で前半戦を終えることができたと思っています」
田辺テクニカルディレクターはそう語った。
「バルセロナでのテストから始まって、開幕戦で表彰台を獲るという、かなり良い形でシーズンをスタートすることができました。しかし、プラクティス、予選と、メルセデスやフェラーリとは非常に大きな差があるように思っていました」
シーズン序盤を、田辺テクニカルディレクターはそう振り返ったが、その後徐々にパフォーマンスは向上し、前述の通り2勝を挙げることになった。ハンガリーではポールポジションも獲得することができた。
「でも優勝するという結果があり、ポールポジションも獲ることができたという点では、その差は縮まってきている実感はあります」
「ただハンガリーでは、(ルイス)ハミルトンとメルセデスに、王者の貫禄を感じたというか、ねじ伏せられたということもありました。我々は2勝することができましたが、メルセデスはうまく噛み合っています。我々ももっとうまく噛み合って、戦えるような形にする必要があると思います。レッドブルも含め、前半の締めのテクニカルミーティングの中で、そういう話をしました」
そのハンガリーGPでは、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)の速さをねじ伏せるべく、メルセデスは戦略で対抗し、そして前に出ることになった。ある意味、メルセデスに”本気を出させた”とも言える。
「そうですね。ハンガリーは2秒近くラップタイムの差がないとオーバーテイクできません。そして2秒以内に入ってしまうと、タイヤがオーバーヒートしてついていくことができない……そういうサーキット特性もあったと思います。ただそういう中で、並びかけられてもポジションを譲らなかったマックスのドライビングは素晴らしかった。ただ、そこでスパッと戦略を切り替え、打って出てきたメルセデスの総合力……それが結果に表れたのかなと思っています」
ハンガリーGPではハミルトンが2ストップを選択し、フェルスタッペンとは戦略に差をつけてきた。これがレース終盤のオーバーテイクに繋がることになった。チームの中には、このハミルトンの動きに反応する考えはなかったのか? それについて尋ねると、田辺テクニカルディレクターは、当時の状況を次のように振り返った。
「反応しても、我々が後ろになってしまうのは目に見えていました」
「レース後のブリーフィングでも、その時の状況について振り返りました。あの時に我々もピットインしてしまうと、それで何かあったらまず守りきれなかった……今回我々が採った作戦が、できることのすべてだったという結論になっています。もしピットインして、ハミルトンに前に出られてしまったとしたら、ついていけたかどうかも分からない……離される一方だったかもしれません」
先日ツインリンクもてぎで行われたスーパーフォーミュラ第5戦の現場に、レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーであるヘルムート・マルコ博士の姿があった。マルコ博士はその際、motorsport.comの取材に対し、まもなく”新たなエンジン”が投入されるはずだと語っていた。
このパワーユニットのアップデート計画について田辺テクニカルディレクターは、次のように説明する。
「F1の夏休みも終わります。チームもドライバーが変わっていますから、頭も身体もスッキリしたところで、今までの状況とこの先の戦い方や戦略について話す上で、今後どうしていくかを決めていきたいと思っています」
投入するためのスペックは、もう準備できているのか? それについて尋ねると田辺テクニカルディレクターは「そんなような、こんなような状況ですね……」と明言を避けた。
田辺テクニカルディレクターの言葉にもあった通り、ホンダがパワーユニット(PU)を供給するレッドブルとトロロッソは、夏休み明けからドライバーが変わる。ピエール・ガスリーがレッドブルからトロロッソに事実上降格となり、アレクサンダー・アルボンがレッドブルのドライバーとして抜擢される。
「我々が関与する部分ではないので、コメントする立場にはありません」
そう田辺テクニカルディレクターは、ドライバー交代について語った。
「ただ両方のチームとも、私はずっと見てきています。ガスリーについては昨年から、アルボンについては今年から見ています。ですから、チームが変わっても、すんなりと溶け込めると思います。我々としてのサポートも、これまでと変わらずにできるようにしていきたいと思っています」
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