メルセデスは、ドライバーのルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスに異なる戦略を選ぶ自由を与えることで、どちらかを無意識にひいきすることがないようにしているという。
イギリスGPでは、ポールポジションからスタートしたボッタスがレースをコントロールしていたものの、ハミルトンが逆転。イギリスGP6勝目を飾った。
最初のピットストップを遅らせていたハミルトンは、20周目のセーフティカー出動時にピットインした。2ストップ戦略を選択し先に最初のピット作業を済ませていたボッタスの前に出ると、2度目のピットインを拒否。ハードタイヤでフィニッシュまで走り切るという、1ストップ戦略を成功させた。
ボッタスは、1ストップ戦略は”構想外”だったと明かし、ハミルトンがハードタイヤで走り続けることができるかどうかも分からなかったと認めた。
ハミルトンとボッタスの戦略が異なったことについてmotorsport.comが説明を求めると、チーム代表のトト・ウルフは”戦略の自由”は決勝日午前中に行われたドライバー主導の会議の結果だと語った。
「同じタイヤで同じ戦略を採れば、基本的にターン1か1周目で結果が決まってしまうというのが、我々が彼らと午前中に行ったディスカッションの結果だ」
「そして我々は、彼らの提案を受け入れたら、興味深いレースになるだろうと感じた。戦略については多くの可能性があり、戦略が違えばおそらく彼らが互いにレースをするだろうということは分かっていた。それが、我々のやったことだ」
ウルフはこの議論が、ふたりのドライバーが同じ戦略を実行するという傾向からの脱却を検討する上で、正しいモノだったと考えている。
「後から考えれば、この議論には価値があると思う。無意識のうちに誰かをひいきしていないか、検討する必要があるんだ。それは、我々が望んでいないことだ」
「将来的にどうしていくかを判断するための、経験とデータをもたらしてくれた」
ミディアムタイヤでスタートしたボッタスは、16周目にピットインし、新品のミディアムタイヤを装着してコースに復帰した。つまり、2スペックのタイヤを使用するという義務を消化しておらず、再度ピットインする必要があったのだ。
しかし、20周目にセーフティカーが出動した際、ボッタスはピットインしなかった。ボッタスと同じくミディアムタイヤを続けて装着していたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)や、ソフト→ミディアムと交換していたシャルル・ルクレール(フェラーリ)はこのタイミングでピットインし、ハードタイヤでフィニッシュまで走りきっている。
この件についてウルフは、ふたつの懸念があったと説明した。
「我々は1ストップ(ハードタイヤでレースの半分以上を走る)戦略が成功するか確信できていなかった」
「もうひとつは、私が間違っていなければ、彼(ボッタス)がセバスチャン(ベッテル)のすぐ後ろを走っていたということだ。セバスチャンと同じくピットに入れば、(ボッタスは)セバスチャンの後ろでコースに復帰することになっただろう」
「ピットインしないという決断が正しかったと私は考えている。しかし、バルテリは素晴らしいレースをしたと言わなければいけない。彼は勝利にふさわしい走りをした」
「どちらのドライバーも、今回のウイナーに値する。戦略とセーフティカーがバルテリに不利に働いた。ただの不運だったんだ」
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