開発責任者は黄色にしたくなかったという事実
1000度を超えても変色しない唯一の色だった
GT-R NISMO(2020年モデル)のブレーキキャリパーが黄色の理由を知っていますか?
2019年4月17日に発表されたR35GT-Rの2020年仕様。レギュラーモデルの「GT-R」、その延長線上にある50周年記念モデル「GT-R 50th Anniversary」、そして走りに特化した「GT-R NISMO」というキャラクターの異なる3モデルが用意されているが、今回注目したいのは「GT-R NISMO」に与えられたブレーキシステム。
市販車最大級のカーボンセラミックローター(ローター径:フロント410mm/リヤ390mm)を採用し、それに合わせてキャリパーも設計変更、パッドも最適な摩材がセットされるなど、和製スーパースポーツに相応しいスペックが与えられている。なお、このブレーキシステムは住友ではなく本家のブレンボ製なのだが、このブレーキの開発裏話を、GT-Rの開発エンジニアである日産自動車の田村宏志氏が特別に語ってくれた。
「通常、カーボンブレーキは温度が高くならないと効かないんです。でも、それだとGT-Rのキャラクターには合わない。低温領域から高温まで安定した効きを確保するためにイチから開発しました。運転するのはプロドライバーではなく一般ユーザーですからね。でも、カーボンブレーキの特性を知っている方が乗ったら驚くと思いますよ。本当に自信作です」と田村氏。
つづいて話はキャリパーの色に。
「正直に言いますと、黄色は下品で嫌でした。でも、この色しかダメだったんですよね(笑) R35GT-Rほどのクルマともなると、スポーツ走行時のブレーキローター温度は1000度を超えます。そうなるとキャリパーの塗装が変色してしまうんです。色や塗料を変えながらテストを繰り返しましたが、この色だけだったんです。変色しなかったのは…」。
少し残念そうに話す田村氏を見ていると、このキャリパーカラーは苦渋の決断であり、開発チーフにとっては望まない結果だったというわけだ。なお、このブレーキシステムは単体設定もされることになりそうだ。
「これが100%正確というわけではないですが、キットで450万円前後の設定だと思います。それと、GT-Rのトラックエディションを購入された方を対象に、プラス150万円でこのカーボンブレーキシステムにバージョンアップできるようにしました。絶対にバージョンアップをお勧めします。あ、それとキャリパー単体は意外と安いんですよ。15万円くらいですから。ビックリでしょ?」。
性能は世界最高峰、カーボンブレーキの常識を打ち破ったというGT-R NISMO専用のブレーキシステム。是非とも味わってみたいものだ。
●取材:HARUMI Night’19 JUNE(OPTION LAND主催セミナー)
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