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MotoGP日本GPで電動バイクを駆った原田哲也「MotoEならではの乗り方が必要」とフィーリング語る

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MotoGP日本GPで電動バイクを駆った原田哲也「MotoEならではの乗り方が必要」とフィーリング語る

 10月21日、ツインリンクもてぎで開催されたMotoGP日本GPで、2019年から新設される電動バイクレース『FIM Enel MotoE World Cup(MotoE)』のデモランが行われた。電動バイクの乗り味、そしてMotoEはどのようなレースになると予想されるのだろうか。デモランでライダーを務めた原田哲也氏に話を聞いた。

 MotoEはMotoGPをプロモートするドルナスポーツが、2019年から新たにスタートさせる電動バイクレース。マシンはイタリアの電動バイクメーカー、Energica Motor Company(エネルジカ・モーターカンパニー)が供給する『Energica Ego Corsa(エネルジカ・エゴ・コルセ)』のワンメイク。タイヤサプライヤーはミシュランが担い、2019年シーズンはMotoGPのヨーロッパグランプリとの併催で全5戦が予定されている。

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 新たなチャンピオンシップ開幕を間近に控え、2018年シーズンは各グランプリのMotoGPクラス決勝レース前にMotoEのデモランが行われている。ツインリンクもてぎで開催された第16戦日本GPでは、1993年のロードレース世界選手権(WGP)250ccクラスチャンピオン、原田氏がライダーを務めた。

 MotoGPクラス決勝レース前に姿を現したエネルジカの電動バイクは静かに、しかしキーン、という内燃機関のバイクとはまた違った甲高い音を発しながらツインリンクもてぎを周回。興味深げに見守るたくさんのMotoGPファンの前で、2周のデモランを行った。

 原田氏によると、今回デモランを行ったマシンはレース用ではなく、エネルジカの市販車スーパーバイク『Ego(エゴ)』だったとのこと。エゴはMotoEマシン、エゴ・コルセのベースとなる車両だ。

「乗っていて内燃機関のバイクとはフィーリングがまったく違います。まず、音が静かなところ(が内燃機関のバイクと違う)。エンジン音がせず風きり音だけですから。それから、内燃機関のバイクだと振動があるけれど、電動バイクはそれがないんです。すごくなめらかですね」

■ブレーキングにも影響するMotoEマシンの重量
 電動バイクには当然ながら、内燃機関のレーサーのようにトランスミッションがついていない。ディスクブレーキと回生ブレーキによってスピードを落とし、コーナーに入っていく。

「コーナーに入るときにシフトダウンしたいんですけど、電動バイクはそれがありません。そういうところのリズムが少し違うかな、という感じですね。回生ブレーキは強弱を選べるとのことでしたが、(乗った時間が短いので)そのあたりはまだなんとも言えないですね」

 エゴの車両重量は約280キロ。MotoEマシンであるエゴ・コルセの車両重量は、現在公表されているところでは約260キロとされている。内燃機関のバイクで言えば約1000ccほどの車格を持つエゴであるが、それにしてもその重さはかなりのものだ。原田氏も乗っていて、その重さを感じたという。

「重いですね。だから止まらない。切り替えしはそこまで走り込んでいないのでまだ感じなかったけれど、ブレーキングでとにかく止まらないんです。ブレーキを離してコーナーに入っていこうとすると、アンダーステアになってしまいます。スピードを上げてくるとハンドリングにも影響が出てくると思いますね」

 そんな電動バイクによるチャンピオンシップ、MotoEでは、どのようなレースが予想されるだろうか。そう原田氏に聞くとまず「レースになると、バッテリーがもたないと思います」とバッテリーマネージメントが必要だという答えが返ってきた。

「どうバッテリーを持たせるか、という走りを追求しなければいけないと思います。車両の重さもありますから、(内燃機関のバイクとは)乗り方を変えていかないといけないでしょうね。例えばライン取りだったり。MotoEの乗り方を追求しないといけないと思いますよ」

 電動バイクレースMotoEの全貌が、徐々に明らかになってきている。その幕開けは、もう間もなくだ。

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