セバスチャン・ベッテルの元ボスであるレッドブル・レーシングのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、ベッテルは2018年F1タイトル争いにおいて不利な立場になりつつあるものの、そこから挽回することが可能であると語った。
ベルギーGPで優勝したベッテルだが、続くイタリアでは4位、シンガポールでは3位にとどまった。一方でライバルのルイス・ハミルトンはこの2戦で連勝し、ベッテルとのポイント差を40点にまで拡大した。
ベッテル、2018年F1タイトルを諦めず。残り6戦全勝を目指す
今シーズン残りは6戦、ベッテルが圧倒的に不利な状況なのは間違いないが、彼とともに4度のタイトル獲得を成し遂げたレッドブルのホーナーは、ベッテルにはここから状況を覆す力があると考えている。
「明らかにルイスが主導権を握っているように見える。だがセブはプレッシャーにとても強いし、諦めることは絶対にないだろう」とホーナーはブラジルのGloboに述べた。
「フェラーリのマシンは非常に速い。まだあと6戦残っており、あと150ポイントが獲得可能なのだ。何が起きてもおかしくない」
「シーズン最後まで一貫した戦いをする必要がある。(フェラーリにとって)首位を取り戻すのは簡単ではないからね」
■ザナルディは、ベッテルのチャンスは事実上消滅との考え
一方、元F1ドライバーのアレックス・ザナルディは、シンガポールでの敗北で、ベッテルが王座に就く可能性は消滅したも同然であると考えている。
「これはひとつのレースにすぎないが、今シーズンの状態を反映したレースだった」とザナルディはLa Gazzetta dello Sportに語った。
「モンツァの後には、誰もが1度の勝利で事態は収拾するという印象を持った。しかしルイスは完璧で、ほとんど詩的ともいえるパフォーマンスを発揮し、ライバルたちを追い詰めた」
「パワーバランスが変わったことは、セブの表情から分かっただろう」
「数字的なことだけを考えるなら、フェラーリは(勝利を)信じ続けることができる。しかし現実的に考えると、ハミルトンが主導権を握りつつあることは明らかだ」
ベッテルが残り6戦で全勝し、ハミルトンがすべて2位に終わった場合、ベッテルは2ポイント差でタイトルをつかむことができる。ベッテルは、すべてのレースで勝つことを目指し、最後まで戦い抜くと語っている。
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