マクラーレンF1チームはMCL33のパフォーマンス向上に取り組んでいるが、風洞では問題が現れないため、コース上で試行錯誤しながら、空力の問題点を解決するしかない状況であるという。
2018年、マクラーレンは序盤5戦は連続入賞し、コンストラクターズ選手権においてビッグ3チームのすぐ下に位置していたが、その後、他チームに遅れを取りつつあり、3戦連続でノーポイントとなったことで、ランキングも5位に後退した。フェルナンド・アロンソは、この数戦、パフォーマンスが低下する一方だと述べている。
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チーフエグゼクティブのザック・ブラウンは、空力の問題点を特定しているものの、それが風洞では表れないため、解決に手間取っていると語った。
「問題があるエリアを特定した。空力の問題だ。風洞では問題は表れないので、風洞で問題を解決することができずにいる。問題の再現ができないからだ」
そのため、マクラーレンのエンジニアたちは、レースウイークエンドのプラクティスにさまざまなウイングやフロアを使い、実験を行わざるを得ないという。
「他のチームはプログラムに従って開発を進めているが、我々は問題解決に取り組まなければならない状況だ」とブラウン。
「どういった部分に問題があるのかは特定した。だが解決法はつかめていない」
一方で、従業員がチーム上層部のリーダーシップに不満を持ち、内紛が起きつつあるという報道もなされている。ブラウンは、レーシングディレクターの座から退任を強いらせるのではないかとのうわさもあるエリック・ブーリエを含め、上層部の体制を少なくとも今季いっぱいは変更するつもりはないと語った。
「レースチームに所属する全員が(最終戦)アブダビ戦にもいると断言できる」とブラウン。
「700~800人から成るレースチームの人事異動を行う予定はない。エリックはチームにとって貴重なメンバーだ。今我々がやらなければならないのは、空力パフォーマンスがなぜ不足しているのか、マシン開発がなぜ進まないのかを突き止めることだ」
フランスGPではアロンソとストフェル・バンドーンの両者が予選Q1で敗退、決勝ではアロンソがトラブルによりリタイア、バンドーンは12位フィニッシュと、マクラーレンはまたもやポイントを獲得できずに終わった。
マクラーレンはフランスGPの日曜、緊急ミーティングを行ったといわれている。チームメンバーは詳細について明かしていないが、バンドーンはベルギーの放送局RTBFに対して次のようにコメントした。
「話の内容については言えないが、チーム全員を励ますような言葉があった」とバンドーン。
「スタッフ全員が出席した。今、僕らは難しい時期にいるけれど、全員が努力している。すぐに状況は好転するだろう」
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