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NASCAR:TOYOTA GAZOO Racing 2018第1戦デイトナ500 レースレポート

掲載 更新
NASCAR:TOYOTA GAZOO Racing 2018第1戦デイトナ500 レースレポート

モンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ第1戦デイトナ
2018年シーズンNASCAR開幕。
トヨタ・カムリ勢に苦難もデニー・ハムリンが3位
 長いNASCARのシーズンが聖地デイトナで開幕。開幕戦デイトナ500では、序盤からトヨタ・カムリ勢に次々に不運が降りかかるなか、周回遅れから脱し首位争いに復帰したデニー・ハムリンが3位フィニッシュ。
 
 エクスフィニティ・シリーズとトラック・シリーズは、多重クラッシュ連発の荒れたレースとなるなか、それぞれトヨタ車が2台トップ10フィニッシュを果たしました。

Monster Energy NASCAR CUP SERIES
第1戦 Daytona 500
開催日:2月18日
2018年シーズンNASCAR開幕。
トヨタ・カムリ勢に苦難もデニー・ハムリンが3位

【動画】その差“0.000秒”。NASCARエクスフィニティ第1戦デイトナは歴史的展開に

 2月18日(日)、米国南東部フロリダ州デイトナビーチのデイトナ・インターナショナル・スピードウェイでモンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ第1戦『Daytona 500』が開催されました。
 
 昨年、トヨタ・カムリ勢はシーズン後半に猛烈な巻き返しを見せ、見事マーティン・トゥルーエクス・Jr.がチャンピオンを獲得しました。今季も有力ドライバーと若手ドライバーの組み合わせで、連続タイトル獲得を目指します。

 今年記念すべき60回目の開催となるデイトナ500。“ザ・グレート・アメリカン・レース”と呼ばれ、NASCAR最大のイベントでもある開幕戦デイトナ500は、他のシリーズ戦とは異なるフォーマットでグリッドが決定されます。
 
 1週間前に行われる“Clash”というレースで決勝最前列グリッドの2台のみがまず決定。このレースでは、トヨタ勢で過去唯一『デイトナ500』優勝経験(2016年)を持つデニー・ハムリンが2位に入り、最前列2番手グリッドを獲得しました。

 その後、決勝前々日の木曜日(15日)に2グループに分けてのレース“Duel”でそれぞれイン側、アウト側のグリッドを決定。シリーズフル参戦2年目の21歳、エリック・ジョーンズが8番手につけました。

 18日(日)午後3時6分、素晴らしく晴れ上がった空の下、超満員の観客の見守る前で、トヨタ・カムリのペースカー先導により2.5マイルオーバルを60周、60周、80周の3ステージ合計200周(500マイル:約800km)して争われる決勝レースのスタートが切られました。

 序盤は最前列2番手からスタートしたハムリンがトップを奪いましたが、最初のピットイン時に自分のピットエリアを行き過ぎてしまい、戻りきる前に給油したとしてペナルティ。周回遅れとなってしまいました。

 代わってトヨタ勢の最上位に浮上したのはエリック・ジョーンズ。チームメイトのカイル・ブッシュ、ダニエル・スアレツ、トゥルーエクス・Jr.もこれに続き、パワーが規制されるスーパースピードウェイならではの空気抵抗を避ける直列走行“ドラフティング”で上位を争いました。

 しかし、カイル・ブッシュは28周目に突然のタイヤパンクに見舞われスローダウン。ステージ1終盤にもふたたびタイヤトラブルから壁にクラッシュを喫し、レースには復帰したものの、3周遅れと優勝争いから脱落してしまいました。

 ステージ1のファイナルラップに入ったところで、上位争いが起因となり、9台が巻き込まれる多重クラッシュ“ビッグ・ワン”が発生。上位を争っていたエリック・ジョーンズとスアレツは車両に大きなダメージを負い、ここでレースを終えることとなってしまいました。
 
 このクラッシュによるイエローコーションでステージ1は終了。このコーション時にハムリンは“ラッキー・ドッグ(コーション発生時の周回遅れ最上位が首位と同一周回に戻れる救済措置)”を獲得し、リードラップへ復帰。
 
 また、このクラッシュに巻き込まれたものの、ダメージは軽微だったトゥルーエクス・Jr.はステージ2中盤のイエローコーション時にただ1台ピットインしない作戦を採り、首位に浮上。上位争いを繰り広げ、102周目に発生したこの日2度目のビッグ・ワンも間一髪でかわし、ステージ2は6位。ハムリンも10位までポジションを戻しました。
 
 ステージ3スタート時には、ハムリンがピットの素早い作業により4位へ浮上する一方で、トゥルーエクス・Jr.はピット作業ミスにより痛恨のペナルティ。順位を落としたものの、再スタート後、持ち前の速さを活かしてトップ10圏内へ復帰しました。
 トップ3をキープし続けたハムリンは、170周目に首位浮上。トゥルーエクス・Jr.もトップ5に加わり、最後の争いに。
 
 長い200周のレースも、ファイナルラップに入ろうかとしたところで、激しい首位争いバトルの末に多重クラッシュが発生。トゥルーエクス・Jr.を含む12台が巻き込まれ、レースは最後の2周“オーバータイム”で決されることに。
 
 先頭で再スタートを切ったハムリンでしたが、たった1台のトヨタ・カムリでの孤軍奮闘ではポジションを守り切れず、それでも3位でチェッカーを受けました。

 次戦第2戦は2月25日(日)、米国南東部ジョージア州ハンプトンのアトランタ・モーター・スピードウェイで行われます。

コメント
ドライバー デニー・ハムリン
「首位で最後の再スタートを切れただけに、勝てなかったのは確かに残念ですが、あの時点で勝てるかどうかはフィフティ・フィフティでした。どのラインで走るのがベストなのかは運でした。私は37号車(クリス・ブッシャー:シボレー)の後押しを得て、それは素晴らしかったのですが、別隊列の先行を許してしまいました」

「我々がいたのは勝てる隊列ではありませんでした。しかし、序盤周回遅れになりながらも、首位争いができるまでに戻してくれたチームを本当に誇りに思います」


NASCAR XFINITY SERIES
第1戦 PowerShares QQQ 300
開催日:2月17日

「オーバータイム」5回の大乱戦。
トヨタ・カムリ勢は2台がトップ10フィニッシュ

 2月17日(土)にNASCARエクスフィニティ・シリーズの第1戦『PowerShares QQQ 300』がデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで開催されました。

 今季のエクスフィニティ・シリーズには、昨年キャンピング・ワールド・トラック・シリーズでチャンピオンに輝いた23歳、クリストファー・ベルがステップアップしフル参戦。トヨタ・カムリでの初挑戦となったデイトナの予選で、トヨタ勢最上位の13番手グリッドを獲得しました。
 
 今大会は他に、カップ・シリーズのレギュラー2年目となった2016年のシリーズチャンピオン、ダニエル・スアレツが出場し予選は17番手、今季よりトヨタに移籍、決勝翌日に21歳の誕生日を迎える期待の若手、ブランドン・ジョーンズが18番手グリッドからのスタートとなりました。

 17日(土)午後2時50分、2.5マイルオーバルを30周、30周、60周の3ステージ合計120周(300マイル:約480km)して競われる決勝レースのグリーンフラッグが振られました。
 
 トヨタ勢は序盤からじりじりとポジションを上げていきましたが、10周目に8台が絡むビッグ・ワンが発生。ベル、スアレツ、ブランドン・ジョーンズの3台も巻き込まれ、中でも車両ダメージが大きかったベルは、早くもレースを終えることとなってしまいました。
 
 レース再開後はスアレツが速さを見せてポジションを取り戻し、ステージ1は8位、ステージ2は4位でフィニッシュ。ブランドン・ジョーンズは、序盤のクラッシュによるダメージを修復しながらのレースが続きましたが、終盤には上位へと浮上。スアレツとともにトップ10圏内でフィニッシュを目指しました。
 
 レースは残り3周の時点でクラッシュにより最後の2周で決するオーバータイムへ突入しましたが、再スタート直後に18台もの車両が巻き込まれるビッグ・ワンとなる大荒れの展開に。
 
 その後も、再スタートが切られるとクラッシュやスピンでイエローコーションが連続し、5度にわたってオーバータイムが繰り返された結果、予定よりも23周も延長された143周でレースはチェッカー。
 
 スアレツが8位、ブランドン・ジョーンズが10位でチェッカーを受け、トヨタ・カムリは大波乱の開幕戦で2台がトップ10フィニッシュを果たしました。

 次戦第2戦は2月24日(土)、アトランタ・モーター・スピードウェイで行われます。

コメント
ドライバー ダニエル・スアレツ
「我々のトヨタ・カムリの仕上がりは良く、トップ5は狙えるレベルでしたが、残念ながら運に恵まれず、最後は燃料も足りませんでした。それでも勢いは感じられましたし、ライバルをパスすることができたので、楽しいレースでした」


NASCAR CAMPING WORLD TRUCK SERIES
第1戦 NextEra Energy Resources 250
開催日:2月16日
19歳スペンサー・デイヴィスがデビュー戦で7位
 NASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ第1戦『NextEra Energy Resources 250』が2月16日(金)にデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで開催されました。
 
 2004年の参戦開始以来、トヨタにとって今季で15年目のシリーズ参戦となるトラック・シリーズは、今季はチーム体勢の変更もあり、これまで以上に若手主体の参戦体制に。
 
 そのメンバーの中には、昨年6戦に出場し、3位を含む3回のトップ10フィニッシュを果たすなど期待の17歳、トッド・ギリランドが含まれていますが、規定により、18歳になるまでは1周1.25マイル以上のオーバル戦には出場できないため、今大会を含む、彼が18歳になるまでの数戦は、彼の実父であり、カップ・シリーズでも戦っているベテランのデイビッド・ギリランドが代わりに参戦することとなりました。

 16日(金)、夜の闇に包まれたコースをカクテルライトが照らし出した午後7時43分、2.5マイルオーバルを20周、20周、60周の3ステージ合計100周(250マイル:約400km)して競われる決勝レースがスタートしました。

 カップ・シリーズで10年以上のキャリアを持つ42歳のベテラン、デイビッド・ギリランドは、3年ぶりの出場となったトラック・シリーズ戦で速さを見せ、ポールポジションスタートから序盤戦首位を快走。ステージ1でトップフィニッシュ、ステージ2も3位に入りました。
 
 ステージ3は数周毎に多重クラッシュ、ビッグ・ワンが連発する荒れた展開となりましたが、デイビッド・ギリランドは巻き込まれることなく、順調に上位をキープ。
 
 終盤にはアウト側隊列の先頭で首位を争い、その後方に今大会がトラック・シリーズデビューレースの19歳、スペンサー・デイヴィスが続いてのドラフティング走行となりました。
 
 しかし、残り7周というところで後から押されてバランスを崩したデイビッド・ギリランドが壁にヒット。デイビッド・ギリランドはピットインを強いられることとなりましたが、イエローコーションは出ずレースは続行。
 
 ファイナルラップでは、デイヴィスを含む9台ほどが団子状態でチェッカーへ向かうなかで接触が発生し、数台がスピンしながらの波乱のチェッカー。トヨタ勢はデイヴィスがスピンを喫しながらも最上位の7位でフィニッシュ。自身トラック・シリーズのデビュー戦で見事トップ10フィニッシュを果たしました。

 次戦第2戦は2月24日(土)にアトランタ・モーター・スピードウェイで開催されます。

コメント
ドライバー スペンサー・デイヴィス
「この週末を迎えるのをどれだけ待ち焦がれたか、とても言葉では表せません。今日はレースを通して、トラブルや“ビッグ・ワン”に巻き込まれずに、最後まで走り切ることを意識しました」

「最後の再スタートでは攻めるチャンスだと思い、前を行くデイビッド・ギリランドとともに本当に良い走りができたのですが、残念ながらちょっと強く押し過ぎ、彼はコントロールを失って壁にヒットしてしまいました」

「ファイナルラップは接近戦のなかで行き場を失い、イン側のグラスエリアにコースオフを喫しましたが、それでも最後まで走り切り、トップ10フィニッシュを果たせました。本当に嬉しい結果です」


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