F1の2022年カレンダーが発表され、3月中旬から11月中旬までに史上最多の23戦が行なわれる予定となった。すでにいくつかのチームから、この厳しいスケジュールによりスタッフがストレスや負担を受けることになると指摘されている。
レース数は今と比べて少なかったものの、テストが多かった時代にF1にデビューしたセバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)は、F1がレース数を増やしていくことには弊害があると主張している。
■F1、全23戦の2022年カレンダー案発表、日本GPは10月9日決勝予定。中国GPがカレンダー落ちに
「これは僕の意見に過ぎないし、それ以外の価値はないけど、あれほど多くのレースを行なうべきではないと思う」
motorsport.comをはじめとする一部メディアのインタビューで、ベッテルはそう語った。
「それにはいくつか理由がある。ひとつは、みんなが見るにはレースが多すぎるということ。こんなにたくさんレースがあると、もはや特別ではなくなるからね」
「ふたつ目は、スタッフに関することだ。僕たちドライバーは、水曜日の夜に到着して、日曜日の夜にフライトなどが見つかれば帰ることができるという、恵まれた環境にいる」
「しかし、チームはもっと多くのストレスを抱えている。月曜日か前週の土曜日に現地に到着して、ガレージを作りクルマを準備し、さらにフルウィークを戦った後、荷造りをして、すべてを送り返して、ファクトリーに戻って次に向けた準備しなければならない」
「彼らは平日はもちろん、週末もほぼ毎日忙しく、自分の時間を持てない仕事なのだ。今は、人生は雇用者のものではなく、自分のものなのだという意識が高まっている時代だと思う」
カレンダーの拡大や負担の多い3連戦などの影響もあって、すでに一部のスタッフは、現場からファクトリー勤務への転換や、F1業務から離れるといった動きを見せている。
ベッテルはF1がより多くのレースを求めることで、スタッフを疲弊させてしまうのは間違いだと考えている。
「僕が責任を持っているわけではないし、もちろん他のことに興味を持っている人もいるだろうけど、家での生活と離れた場所で過ごす時間のバランスを取りたいという人々はいるんだ」
「僕は情熱を何年も持ち続けることができ、2年や3年で疲れ果ててしまわないような、持続可能なレース数であるべきだと考えている」
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