米ジャンクヤード探訪記
米国中西部ミネソタ州の秘境、ローナーズ・オート・パーツ(Rohner’s Auto Parts)へようこそ。
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80エーカー(約32万平方メートル)の広大な敷地には、主に部品取りや解体を待つ何千台ものクルマが並んでいる。
このジャンクヤードは以前、『巨大ジャンクヤードで見つけた味わい深い廃車 40選』という記事でもご紹介した。今回はその続編として、さらに興味深い廃車の数々を写真とともに紹介していきたい。
はじめに
ローナーズ・オート・パーツ(以下、ローナーズ)には、1990年代から2000年代にかけて生産された車両が多いが、この写真をご覧いただければわかるように、古い米国車、欧州車、日本車も並んでいる。
リンカーン・タウンカー・リムジン
取材班はこの1990年代のリンカーン・タウンカーで敷地内を巡りたかったのだが、「Not for Hire(自家用)」のステッカーと「No Drinking(飲酒禁止)」のサインに気づき、肩を落とした。
見た限りでは、このリムジンの最期はそれなりに物悲しいものになりそうだ。おそらく、このまま破砕機に一直線だろう……。
AMCペーサー
AMCペーサーにつけられたニックネームの1つは「空飛ぶ金魚鉢」だった。残念なことに、金魚はすべてこのクルマのフロントガラスを突き破って逃げてしまったようだ。
3ドアのコンパクトカーであるペーサーは、1975年から1980年まで合計28万台が販売された。
フォルクスワーゲン・シロッコ
1970年代半ばに発売されたフォルクスワーゲン・シロッコは、カルマンギアの後継となる渾身のクーペだった。この車両はシロッコIIで、細長いウェッジシェイプのボディ、ソフトなライン、リアウィンドウ上部のスポイラーによって識別できる。米国での販売は1988年に終了したが、欧州では1990年代初頭まで続き、全世界で79万5734台が販売された。
シロッコは2008年に第3世代として待望の復活を遂げたものの、大西洋を渡ることはなかった。
ポンティアック・グランドビル(1972年)
ポンティアック・ボンネビルのトリムパッケージであるグランドビルは、1971年から1975年までの5年間で29万327台が生産された。しかし、この写真のような1972年型クーペは2万台にも満たなかった。
この個体はまだ使えるパーツがたくさん残っているが、傷だらけでボロボロのボディパネルは救いようがない。
オールズモビル・ジェットスター88(1964年)
1964年、オールズモビル・ジェットスターの「ホリデー・ハードトップ」はわずか1万9325台しか生産されなかった。この個体はジェットファイア・ロケットと呼ばれるV8エンジンを失って久しいが、当時は0-97km/h加速約9秒、最高速度は時185km/hと謳われた。
ルノー・フエゴ
希少性が価値につながるとすれば、ローナーズは4台のルノー・フエゴで大金を手にすることになる。1982年から1986年の間に、AMCのディーラーを通じて9万4000台が販売された。
しかし、現実はそう単純なものではなく、誰も欲しがらないフランス車が4台もあるのだ。フエゴは南米でも組み立てられ、1990年代まで生産が続けられた。
シボレー・ベガ・カムバック
ローナーズには、石を投げれば当たるほどシボレー・ベガ・カムバックがたくさんある。魅力に欠けるモデルかもしれないが、色で補って余りある。この団体には修復可能なものはないようだが、希少なスペアパーツの宝庫である。
ポンティアック・サンバード・サファリ
一見すると、これもベガ・カムバックのように見えるかもしれないが、実際はもっと希少なポンティアック・サンバード・サファリだ。1978年に8424台、1979年に2902台が生産された。いずれにせよ、実に希少なクルマである。この1台をさらに珍しいものにしているのは、ウッドパネルである。
ビュイック・スカイホーク(1975年)
初代ビュイック・スカイホークは、シボレー・ベガをベースにしたクルマである。サブコンパクトのハッチバックとして1974年に世に送り出され、1980年まで生産された。
カメラに最も近いオレンジ色の個体は1975年型のようで、同年に生産された2万9448台のうちの1台ということになる。後ろに写っているのは、その数年後輩と思われる。
ビュイック・インヴィクタ(1963年)
1963年に販売されたビュイック・インヴィクタはわずか3495台で、他の部品取り車が見つかる可能性は限りなく低い。
ラテン語で「無敵」を意味するインヴィクタの名がビュイックのラインナップに初めて登場したのは1959年のこと。ルセーバーをベースに大排気量エンジンを搭載したインヴィクタは、当初さまざまなボディスタイルで提供された。しかし、1963年までにはほとんどがワイルドキャットに置き換えられ、ステーションワゴンのインヴィクタだけが残った。
オールズモビル・トロネード(1980年代)
この1980年代初頭に生産されたオールズモビル・トロネードは、2002年に現役を引退している。第3世代(1979~1985年)のモデルで、前世代よりもかなり小型化されている。ガソリンエンジン仕様に加え、5.7L V8ディーゼルも用意されていた。残念ながらこのエンジンは信頼性が低いことで有名で、オールズモビルの評判を大きく傷つけた。
ポンティアック・サンバードGT
コンバーチブルはハードトップよりも生存率が高い傾向にあるが、それでもこのポンティアック・サンバードがローナーズにたどり着くのを妨げることはできなかった。写真のGTモデルは1988年と1989年にのみ生産された。
ボディワークはしっかりしていて、隠しヘッドランプも残っているが、ソフトトップはボロボロで、インテリアも痛んでいる。
三菱モンテロ
三菱モンテロが初めて米国のショールームに姿を現した1983年当時、SUVというジャンルはまだ黎明期にあった。最初の6年間は2ドアモデルのみが提供され、1989年に4ドアが登場した。世界のほとんどの地域では「パジェロ」として知られているが、一部のスペイン語圏の市場ではあまり好ましい響きではなく、モンテロあるいは「ショーグン」として販売された。
オペル・オリンピア・レコルト
1953年から1957年にかけて生産された2ドアのオペル・オリンピア・レコルトは、ドイツで2番目に売れる人気車だったが、それでもフォルクスワーゲン・ビートルに2対1の割合で負けていた。デトロイト風のスタイリングで、質素な米国の消費者にも人気があった。何十年もの間、このヤードに放置されていたにもかかわらず、部品はあまり出ていないようだ。
サンビーム・アルパイン
2シーターの英国流スポーツカーであるサンビーム・アルパインは、5つのシリーズで合計6万9251台生産された。この個体は1725ccモデルで、わずか1万9122台しか生産されていないシリーズV(1965~1968年)のうちの1台である。
1964年から1967年にかけては、キャロル・シェルビーにインスパイアされたV8エンジン搭載バージョンも生産された。サンビーム・タイガーとして知られる魅力的なモデルだが、7083台が売れたのみである。
トヨタ・クレシーダ・エレガンテ
この珍しい「ランドー」スタイルのルーフをご覧あれ。1980年代初期のトヨタ・クレシーダ・エレガンテのもので、おそらくローナーズ・オートパーツで最も希少な1台だろう。我々の知る限り、数百台しか販売されておらず、すべて米国のトヨタディーラーで改造されたものだ。
レザーまたはベロアのシートが選択可能で、この個体は後者である。
ビュイック・リーガル(1977年)
こちらもランドースタイルのルーフを持つ、1977年型ビュイック・リーガル・クーペだ。このモデルは初代(1973~1977年)の最後のモデルで、17万4560台を販売したベストセラー車。翌年、リーガルは大幅にダウンサイジングされ、年間販売台数をさらに6万台以上押し上げた。
AMCコンコード
数十年間この場所に置かれていたにもかかわらず、このAMCコンコードはほとんど部品が取り外されていない。これは、クラシックカーのコレクターの間で、いかに魅力がないかを示している。1978年から1983年の間に、ホーネットの後継車として40万台以上が生産されたが、その生存率は驚くほど低い。
(翻訳者注:この記事は、後編の『廃車の天国 米巨大ジャンクヤードで見つけた「お宝」 40選 後編 日本車も多数発見』に続きます。)
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