GM→gmに 小文字になった理由
text:Kenji Momota(桃田健史)
【画像】ブロンコにワゴニア そしてハマー 懐かしの名前が復活【詳細】 全177枚
editor:Taro Ueno(上野太朗)
あれ、いつから小文字になったのか?
アメリカのゼネラルモーターズは「GM(ジーエム)」という略称が、日本を含めて世界での常識だ。その表記がアメリカで2021年1月から大文字ではなく、小文字となった。
さらに、「m」の下には小さな横線が引かれているが、これはプラグインハイブリッド等の電動車による充電をイメージしたという。
またロゴマーク全体のカラーは、これまでのブルーを継承しているが、新旧ブルーを比較してみると、小文字の新ロゴでは明るめのブルーに変化していることがわかる。
主力戦略=EV 5年で合計30車種
企業ロゴマークの刷新は、日産でもおこなわれているが、gmも日産も企業イメージを変える大きなきっかけとして電動化が共通項に思える。
こうして、新生gmを強調するゼネラルモーターズだが、具体的な新事業について、世界最大級のIT・家電の見本市「CES 2021」のキーノートスピーチ(基調講演)として、gmのメアリー・バーラCEOがオンライン会見をおこなった。
主力戦略となるEVでは、2020年に公表しているEV専用プラットフォーム「アルティウム」の拡充を強調。
電池パックには、モデルによって電池モジュールの構成を変えることで対応。2025年末までの今後5年間で合計30のEVモデルを発売すると明言した。
その筆頭は、GMCハマーだが、日本市場での影響はどうなるか?
日本のシェア、1%にも大きく及ばず
GMCハマーについて考える前に、まずはgmの日本市場規模を見ておきたい。
2020年の輸入車新規登録台数は、31万7933台。このうち、タイから輸入されている日産キックスなどの日本車を除く海外メーカーは25万6096台である。
ブランド別で見ると、トップはメルセデス・ベンツで5万7041台(シェア17.94%)。
以下、フォルクスワーゲン3万6576台(11.50%)、BMW 3万5712台(11.23%)、アウディ2万2304台(7.02%)、BMW MINI 2万0196台(6.35%)とドイツ車が上位を占める。
さらに、ボルボ、ジープ、プジョー、ルノー、フィアットなどがいて、フェラーリ、マセラティ、ランボルギーニなどのスーパーカー・メーカーが続き、さらにその下にgmのキャデラック479台(0.15%)、シボレー444台(0.14%)となる。(日本自動車輸入組合しらべ)
こうした数字が示すように、gmは日本で知る人ぞ知る希少車、というイメージが強い。
見方を変えると、希少価値が高ければ特定の市場で販売を一気に伸ばす可能性があるともいえる。
その法則に、GMCハマーが当てはまるのか?
時代を振り返ってみると、2000年代の初代ハマー時代には六本木などの都心で大径ホイールでドレスアップしたハマーH2が増殖した。
あのような光景が再び、EV化した新生GMCハマーによって再現されるのだろうか?
気になるGMCハマーの価格
gmホームページで掲載されているGMCハマーの米価格は、2021年秋発売のハマーEVエディション1が11万2595ドル(1ドル104円換算、1171万円)だ。
3モーター搭載、最高出力1000ps、停止状態から時速60マイル(約96km)加速が3秒、さらに後輪の操舵機能による斜め横方向に進行できるクラブウォーク(カニ歩き)など、圧倒的なパフォーマンスの高さからすれば、1000万円強の値札に割安感を持つセレブ層は多いはず。
すでに初回予約分は完売している。
次いで、2022年秋に800psのハマーEV 3x(9万9995ドル/1040万円)、2023年春に2モーター625psハマーEV 2x(8万9995ドル/936万円)、そしてエントリーモデルのハマーEV2(7万9995ドル/832万円)と計画的な日程で市場導入が進む。
日本市場では、人気の新型シボレー・コルベットの値付けを考えると、GMCハマーも北米価格に比べて導入当初はかなり高めの設定となることが予想される。
最上級EV SUV「リリック」
この他には、キャデラック最上級EV SUVとして「リリック」が登場。また、今回のCES 2021ではリリックのセダンをイメージされるEVセレスティックの存在も明らかになった。
さらに、いわゆる空飛ぶクルマとして、キャデラックブランドを活用することも発表した。
日本のユーザーにとっては、こうしたgmの多彩な新事業を直接的に感じる機会は当面少なく、最大のポイントはGMCハマーEVになりそうだ。
日本人が知らないgm 日本以外の実績
では、日本以外でgmの販売実績はどうなのか?
地元アメリカ市場では、シボレー、ビュイック、GMC、キャデラックの4ブランドでの2020年1~12月総販売台数は254万7339台となった。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、春から夏には販売が落ち込んだがその後徐々に回復し、前年比では12%減にとどまった。
なかでも堅調だったのは、83万9691台を売り上げたフルサイズピックアップトラックのシボレー・シルバラード、GMCシエラだ。
また、フルサイズSUVのシボレータホ、サーバーバン、GMCユーコンの人気は根強い。
一方で、北米市場よりも販売台数が多かったのが、世界最大自動車市場である中国で、実績は290万台を超えた。
新型コロナウイルス感染症について世界の中でいち早く状況が改善された、との報道が多い中、gmの販売も夏以降に一気に回復し、通年では前年比14.1%減にとどまった。
ブランド別では、最も売れたのはビュイックで88万5000台。MPV(マルチ・パーバス・ヴィークル)のGL8が人気の他、中国政府の電動化戦略に沿ってSUVのヴェライトがEVとプラグインハイブリッド車としてラインナップされる。
この他、gmはブラジルなど南米でもシェアが高い。
こうしたgm世界戦略が今後、日本市場にどう影響するのか注目していきたい。
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