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開幕までに知識を増やそう。カーナンバーとチーム名の由来を知る:TGR TEAM SARD

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開幕までに知識を増やそう。カーナンバーとチーム名の由来を知る:TGR TEAM SARD

 新型コロナウイルスの感染拡大に揺れる国内モータースポーツ界。2020年はGT500クラスへのクラス1車両の導入、年間2戦の海外開催、熾烈さを増すGT300クラスなど数多くのトピックスがあったスーパーGTも、開幕から5戦が延期となってしまった。ただ7月の開幕を前に、ちょっぴり知識をつけておけば、来たる開幕がより楽しく迎えられるはずだ。そこで、不定期連載となるがスーパーGT参戦チームのチーム名とカーナンバーの由来をお届けしよう。第7回目は、GT500クラスの古豪、TGR TEAM SARDだ。

■TGR TEAM SARD
マシン:DENSO KOBELCO SARD GR Supra
ドライバー:ヘイキ・コバライネン/中山雄一
カーナンバー:39
監督:脇阪寿一
タイヤ:ブリヂストン

開幕までに知識を増やそう。カーナンバーとチーム名の由来を知る:Modulo Drago CORSE

 1994年にスタートしたJGTC全日本GT選手権。スカイラインGT-RやフェラーリF40、ポルシェ911 RSRなどが参戦していたGT1クラスにシーズン途中から参戦したのが、TRDとサードが持ち込んだトヨタ・スープラGT。TRD製の市販車用エアロ、IMSA用の3S-Gエンジン、グループCカーのトヨタTS010の足回りなどを流用しながら作られたマシンは、今は亡きジェフ・クロスノフのドライブで、初戦から高いパフォーマンスを発揮した。

 このSUGOでのレースが、TGR TEAM SARDのJGTC/スーパーGT最初のレース。ちなみに、現在参戦するGT500のトヨタチームのなかで、初年度から参戦しているのはTGR TEAM SARDだけだ(トムス、セルモは2年目から)。

 そんなTGR TEAM SARDは、日本で最初にル・マン24時間に参戦したシグマ・オートモーティブが母体。トヨタ出身の加藤眞代表が1972年に興し、1985年にSARDが設立された。ちなみにSARDは『シグマ・アドバンスド・リサーチ・アンド・デベロップメント(SIGMA Advanced Research & Development)』の略だ(他にも異なる解釈が散見されるが、これが正解だそう)。『シグマ』は集積記号のΣからとられている。

 SARDの活躍で特に思い出深いのは、ル・マン24時間への挑戦だ。1990年から参戦を開始し、1992~94年はトヨタ製グループCカーで挑戦。特に1994年は残り1時間までトップを走りながら、無念のトラブルで2位となった。その後、MR2をベースとしたMC8Rを投入したほか、JGTC用マシンがベースのスープラGTもル・マンに挑んだ。

 一方JGTCではトップチームとして活躍したものの、1997年(影山正美/谷川達也)がランキング2位、2004年(ジェレミー・デュフォア/アンドレ・クート)が2位、8年ぶりの優勝を飾った2012年(脇阪寿一/石浦宏明)がランキング3位と、なかなかチャンピオンには手が届かなかった。

 そんなSARDにとって初めてのチャンピオン獲得が、2016年にヘイキ・コバライネン/平手晃平組DENSO KOBELCO SARD RC Fによって成し遂げられたのは記憶に新しいところだ。

 そしてTGR TEAM SARDのカーナンバーと言えば『39』がおなじみだ。グループC時代、オリジナルマシンで参戦していたころ(1986~89)は19や50が使われてきたが、1989年以降、トヨタ・チーム・サードとして活動してからは、トムスの36、37に続く『38』を使用してきた。

 ただ、JGTCに参戦してからは『39』を一貫して使っている。これは、JGTCと同じ年に始まったJTCC全日本ツーリングカー選手権が関係しているようで、このときセルモがトヨタのワークス勢として『38』と『39』を使っていたため、SARDとしては『38』を譲ったというのが実際のよう。1995年のJGTCにセルモが参戦してから38を使っていることからも分かる。

 しかしSARDにとっては、いまやすっかり『39』は定着しており、チームとしてはいつも熱く応援してくれるファンの皆さんへの感謝の気持ちを伝える『サンキュー(=39)』を表す数字としているのだ。

 2020年は脇阪寿一監督を迎え、2016年以来のチャンピオンを目指すTGR TEAM SARD。伝統を受け継ぐカラーリングとカーナンバーををまとったDENSO KOBELCO SARD GR Supraの活躍を大いに期待したい。

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