現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 【試乗】光岡「ビュートストーリー」ハイブリッドと先進運転支援を手に入れた“理想の旧車”(萩原文博レポート)

ここから本文です

【試乗】光岡「ビュートストーリー」ハイブリッドと先進運転支援を手に入れた“理想の旧車”(萩原文博レポート)

掲載 更新
【試乗】光岡「ビュートストーリー」ハイブリッドと先進運転支援を手に入れた“理想の旧車”(萩原文博レポート)

日産マーチをベースにしたクラシカルな英国車風デザインで根強い人気のあった光岡「ビュート」。その4代目モデルがトヨタヤリスベースとなって登場しました。最新のハイブリッドや安全装備を手に入れた新型「ビュートストーリー」の紹介と試乗インプレッションを、自動車評論家の萩原文博さんのリポートでお届けします。

旧車ブームで光岡が再び熱い!

【2023年最新版】カーリースのメリット・デメリットを徹底解説!

クラシカルなアメリカンSUVを彷彿とさせるバディはRAV4ベース

トヨタRAV4をベースとした「バディ」やマツダロードスターをベースとした「ロックスター」など、最新の国産車をベースに旧車のようにハンドメイドでカスタマイズし、販売している光岡自動車。大型のメッキグリルを採用したアメリカンスタイルのバディは納車まで1年以上という人気を誇っています。

日産マーチベースだった先代のビュート 先代に途中で追加されたハッチバックタイプのビュートなでしこ

その光岡のエントリーモデルとなるのが「ビュート」です。1993年に登場したビュートは、国産コンパクトカー、日産マーチをベースに英国の名車であるジャガーMk1/Mk2を彷彿させる外観に仕立てクラシカルな雰囲気漂うモデルでした。5ドアハッチバックのマーチをベースとしていますが、ボディを延長し独立したトランクをもつノッチバックスタイルに変更。当初のモデルはこのトランクに重量制限がありましたが、日産Be-1から始まった当時のレトロデザインブームに乗って人気を集めました。

ベースがトヨタ「ヤリス」に刷新されハイブリッドモデルも登場

ビュートは2005年と2012年にベースの日産マーチのモデルチェンジに対応してモデルチェンジを行いました。そして2023年9月に4代目が登場。ベース車を日産マーチからトヨタヤリスへと変更し、ボディタイプもセダンを廃止、車名もビュートストーリーへと変わっています。今回は1.5Lハイブリッドシステムを搭載したビュートストーリーに試乗できましたので、インプレッションを紹介します。

先代のビュートに搭載されていたパワートレインは1.2L直列3気筒エンジン+CVTの1種類でした。しかし新型のビュートストーリーは1L直列3気筒エンジン+CVTをはじめ、1.5L直列3気筒エンジン+6速MT/CVT、そして1.5L直3エンジン+モーターのハイブリッドの3種類を用意。ヤリスベースとなったことで燃費の良いハイブリッドモデルを設定したのが大きなトピックです。駆動方式は2WDを中心に1.5LガソリンエンジンのCVT車とハイブリッド車で4WDを選ぶことができます。ビュートストーリーの車両本体価格は308万円~429万円となっています。

今回試乗したのは、最上級モデルのビュートストーリーハイブリッドLX2WD車で、車両本体価格は410万3000円です。オプション装備の専用レザーシート、38万2800円をはじめ、専用加飾パネルセット8万2500円。コンフォートシートセット6万2700円、パノラマビューモニター3万3000円などが装着されている仕様です。

レトロ感は相変わらず

外観では、丸型LEDヘッドライトやハート型のグリル、メッキバンパーを採用し、人懐こい表情に仕立てています。サイドはヤリスの面影が色濃く残るもののボディのキャラクターラインにシルバー加飾を施し、エレガントさ強調しています。リアは丸型のテールランプとウィンカーを内蔵したメッキバンパーを採用し、レトロ感を全身で表現しています。

先進感と懐かしい雰囲気が同居するインテリア

インテリアもインストルメントパネルやドアトリムにボディ同色のカバーを採用。全グレードで合成皮革を採用した専用レザーシートをオプションで設定しています。クラシカルな外観デザインとは異なり、インテリアは大型ディスプレイを採用し先進感が漂っています。ただし、メータパネルはアナログメーターを採用しているので、最近のクルマとしてはまだ懐かしい雰囲気を持っています。

先進運転支援などの安全装備も飛躍的にアップデート

ベース車がマーチからヤリスとなり、ビュートストーリーは大幅にアップデートされた安全装備を手に入れました。全グレードでプリクラッシュセーフティやオートマチックハイビームなどをパッケージ化した先進安全装置を標準装備しています。また運転支援も高速道路で追従走行が可能なレーダークルーズコントロールを1L車以外に標準装備。また、一部のグレードには急アクセル時加速抑制機能のプラスサポートをオプションで設定し、高齢者に多い運転ミスをクルマが感知して未然に防いでくれます。

その走り静かでスムーズ!取り回しもよし!だってヤリスだもの

高い熱効率を実現した1.5Lダイナミックフォースエンジンを採用したハイブリッドシステムはヤリスハイブリッドそのもの。信号待ちなどの発進加速もモーターのトルクを利用してスムーズかつ静かです。モーターのみの走行からエンジンが掛かる際もエンジン音や振動が抑えられているので快適です。10年以上前のマーチから最新のヤリスベースとなったことの恩恵は非常に大きいと感じました。

外観はカスタマイズされていますが、全長4,090mm×全幅1,695mm×全高1,500mmとベース車のヤリスと同じ5ナンバーサイズなので、日本の道路事情にマッチしており非常に取り回ししやすいのも美点です。

旧車にも最新のハイブリッドや安全装備は欲しい人に最適

最近は国産、輸入車問わず旧車がブームとなっています。しかし本当の旧車だと故障なども多く購入の心理的ハードルはなかなか高いというのが実際のところ。しかし最新モデルをベースに外観を旧車に仕立てているビュートストーリーのようなモデルであれば、トラブルなどなく付き合うことが可能です。ビュートストーリーは最新のハイブリッドや安全装備は欲しいけれど、かわいくて個性的な外観のクルマに乗りたいという人のニーズに見事に応えてくれます。こういったカスタマイズはニッチな市場と思われがちですが、実は販売開始から10年で1万3000台以上がデリバリーされています。

光岡自動車の販売しているクルマはハンドメイドで作っているので大量生産ができません。それでも年間で1000台以上も販売されているということはそのニーズの高さがわかります。旧い英国車に仕立てるカスタマイズは変わりませんが、ベース車がマーチからヤリスに変わりドライバーへのサポート力があがったビュートストーリー。老若男女問わず似合うオシャレなコンパクトカーが生まれたと言えるでしょう。

※記事の内容は2023年11月時点の情報で制作しています。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

美しい! 速そう!! カッコいい!!! 幻の日産フラッグシップ「Q80インスピレーション」市販可能性
美しい! 速そう!! カッコいい!!! 幻の日産フラッグシップ「Q80インスピレーション」市販可能性
ベストカーWeb
めっちゃカッコいいぞ!?? スズキ新型SUVをトヨタへ供給&日本導入ってマジか
めっちゃカッコいいぞ!?? スズキ新型SUVをトヨタへ供給&日本導入ってマジか
ベストカーWeb
軽快スポーツフルフェイス「Z-8」シリーズに新グラフィック「YAGYO」が追加!パーツ怪異イラストがかわいい!  
軽快スポーツフルフェイス「Z-8」シリーズに新グラフィック「YAGYO」が追加!パーツ怪異イラストがかわいい!  
モーサイ
【SHOEI】システムヘルメット「NEOTEC 3」に新グラフィックモデルの「ANTHEM(アンセム)」が設定された!   
【SHOEI】システムヘルメット「NEOTEC 3」に新グラフィックモデルの「ANTHEM(アンセム)」が設定された!   
モーサイ
「青の位置が矢印の信号機」ってなんだ? 更新で消えゆく超激レアモデルだった! 【信号機マニア・丹羽拳士朗の偏愛日記 #1】
「青の位置が矢印の信号機」ってなんだ? 更新で消えゆく超激レアモデルだった! 【信号機マニア・丹羽拳士朗の偏愛日記 #1】
くるくら
光岡自動車、シビックベースの「M55ゼロエディション」発売 イメージは1970年代 6速MTのみ 808万円
光岡自動車、シビックベースの「M55ゼロエディション」発売 イメージは1970年代 6速MTのみ 808万円
日刊自動車新聞
三重県の「北勢バイパス」、2024年度内に四日市の中心部まで開通! 通勤ラッシュの緩和にも期待。 【道路のニュース】
三重県の「北勢バイパス」、2024年度内に四日市の中心部まで開通! 通勤ラッシュの緩和にも期待。 【道路のニュース】
くるくら
ヒョンデが独占!? 「2025カー・オブ・ザ・イヤー」、新型「サンタフェ」が「年間ベストカー賞」など複数受賞
ヒョンデが独占!? 「2025カー・オブ・ザ・イヤー」、新型「サンタフェ」が「年間ベストカー賞」など複数受賞
LE VOLANT CARSMEET WEB
BYDの勢いが止まらない! 新エネルギー車の生産台数が世界初の1000万台を突破
BYDの勢いが止まらない! 新エネルギー車の生産台数が世界初の1000万台を突破
THE EV TIMES
【ユーズドカーチェック】17枚の画像とともにBMW 3シリーズGT(F34)の中古モデルをわかりやすくレビュー!
【ユーズドカーチェック】17枚の画像とともにBMW 3シリーズGT(F34)の中古モデルをわかりやすくレビュー!
AutoBild Japan
ソロキャンプに嬉しい! 飯ごうにぴったり重なる調理用鉄板「Stacking iron plate」が発売
ソロキャンプに嬉しい! 飯ごうにぴったり重なる調理用鉄板「Stacking iron plate」が発売
バイクブロス
新生ジャガー「DESIGN VISION CONCEPT」のティーザー画像が公開
新生ジャガー「DESIGN VISION CONCEPT」のティーザー画像が公開
カー・アンド・ドライバー
レクサス新型「最上級セダン」に大反響! 「デザインに驚いた」「“V8”の方がいい」「流麗でカッコイイ」の声も! “24年後半”発売の「LS」米国で登場!
レクサス新型「最上級セダン」に大反響! 「デザインに驚いた」「“V8”の方がいい」「流麗でカッコイイ」の声も! “24年後半”発売の「LS」米国で登場!
くるまのニュース
岐阜‐福井の“最短新ルート”24日トンネル開通! 冠山峠貫く国道417号、開通1年でさらにスイスイ時短
岐阜‐福井の“最短新ルート”24日トンネル開通! 冠山峠貫く国道417号、開通1年でさらにスイスイ時短
乗りものニュース
ついに航続距離750kmを実現! DSオートモビルの新モデルが登場
ついに航続距離750kmを実現! DSオートモビルの新モデルが登場
LE VOLANT CARSMEET WEB
ホンダの“原付二種”スクーター「リード125」がマイナーチェンジ! 7年ぶりのデザイン変更でスタイリッシュになった新型の魅力とは?
ホンダの“原付二種”スクーター「リード125」がマイナーチェンジ! 7年ぶりのデザイン変更でスタイリッシュになった新型の魅力とは?
VAGUE
モータリストがアウトドアブランド「JAGUY/ヤガイ」の取り扱いを開始!
モータリストがアウトドアブランド「JAGUY/ヤガイ」の取り扱いを開始!
バイクブロス
新生ジャガーを予告するティーザー画像公開!ブランドの未来にインスピレーションを与える「DESIGN VISION CONCEPT」
新生ジャガーを予告するティーザー画像公開!ブランドの未来にインスピレーションを与える「DESIGN VISION CONCEPT」
LE VOLANT CARSMEET WEB

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村