フォードのモータースポーツプログラムを担うフォード・パフォーマンスは、2024年1月5~19日にサウジアラビアで開催されるダカールラリーに向け、ピックアップトラック『レンジャー』のレース仕様である『フォード・レンジャーT1+』を開発し、同イベントに参戦することをを明らかにした。
過去ル・マン24時間をはじめ、モナコGP、デイトナ24時間、フィンケ・デザートレースからエンセナダをスタートするバハ1000まで、さまざまなレースを制してきたフォード。アメリカのメーカーはこれに新たな歴史を加えるべく、ダカールラリーへの挑戦を開始する。
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フォードによる、地球上でもっとも過酷なレースのひとつとされるラリーレイド・イベントへの挑戦は、複数年にわたるプログラムによって計画されている。この中では、フォードと長年にわたって協力関係にある2社、南アフリカのニール・ウールリッジ・モータースポーツ(NWM)とWRC世界ラリー選手権でタッグを組むMスポーツの三者の間でパートナーシップが結ばれた。
このグループのダカールラリー参戦に向けた計画の第一歩は、MスポーツとNWMと共同で行う車両開発および整備、イベント運営の面で協力しながら『フォード・レンジャーT1+』で初年度のラリーを完走すること。そして、翌年以降に成長するための学習をすることだ。
「究極のグローバル・オフロード・イベントのひとつであるダカール・ラリーで主導権を握ることは、つねに私たちの目標だった」と語るのは、フォード・パフォーマンス・モータースポーツのグローバル・ディレクターを務めるマーク・ラッシュブルック。
「私たちは、目の前にある挑戦の巨大さを過小評価することはできない。まずはMスポーツやNWMのような専門知識を持ち寄るパートナーとともに『レンジャーT1+』でラリーを完走し、学ぶことが必要だ」
「私たちは一緒にアラビア半島の砂丘で驚くべきことを成し遂げることができると信じている」
フォード・パフォーマンス、Mスポーツ、NWMの合同チームは、2023年まで一連の開発フェーズを実施し、先代のフォード・レンジャーをベースに3.5リットル・エコブーストエンジンを搭載した『フォード・レンジャーT1+』のテストを続けている。このクルマは7月にスペインで行われるバハ・エスパーニャ・アラゴンでのテスト参戦が予定され、10月にはモロッコのラリー・デュ・マロックに出場した後、年明けのダカールラリーで“本戦”にデビューする予定だ。
なお、これと並行してフォード・パフォーマンスとMスポーツは2025年のダカールに向け、T1+クラスのレギュレーションに合わせて設計・製造された、まったく新しいカスタムメイドの『フォード・レンジャー・ラプターT1+』を開発しているという。
Mスポーツの創設者でありマネージングディレクターでもあるマルコム・ウィルソンは、「ダカールラリーは、まさに世界のオフロードレースの最高峰に位置するイベントのひとつだ。私たちはWRCでフォードと長年にわたって大きな成功を収めてきた。それと同じレベルの集中力、エネルギー、努力をダカールラリーに挑戦する『レンジャー』に注ぐことができるのを楽しみにしている」と語っている。
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