現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 新型ベントレー・フライングスパー 雨のグッドウッド・ヒルクライムを体験

ここから本文です

新型ベントレー・フライングスパー 雨のグッドウッド・ヒルクライムを体験

掲載 更新
新型ベントレー・フライングスパー 雨のグッドウッド・ヒルクライムを体験

もくじ

ー プラットフォーム、パナメーラと共有
ー 豪華な車内で感じる強烈なパフォーマンス
ー 2568万2400円という価格にも納得

新型ベントレー・フライングスパー 超高級スポーツサルーンに 最高速333km/h

プラットフォーム、パナメーラと共有

7月7日の朝10時45分、AUTOCARは雨が降る中、グッドウッドの名物ヒルクライムに参加した。

それまで多くの旧いバイクやクルマが濡れた路面にふらついたり蛇行しながら走る様子を散々見てきた後のことだった。

だが、心配はしなかった。われわれが乗る新型ベントレー・フライングスパー(最高出力635psのW12エンジン搭載)を運転するのは、クルーに本拠を置くベントレーでヴィークル・ダイナミクス部門のトップを務めるアンドリュー・アンスワースという本物のエキスパートだったからだ。

そしていずれにせよ、この恐ろしいクルマのスタビリティおよびトラクション・コントロールは、このような難しい状況に備えてチューニングされている。

さらに言えば、このフライングスパーは、フォルクスワーゲン・グループの大型車用プラットフォームであるMSBアーキテクチャをベースに、完全に新設計された。つまり、多くの要素をポルシェ・パナメーラと共有しているということだ。

これに対し、先代のフライングスパーは、今は亡きフォルクスワーゲン・フェートンと関係性が深かった。そのため、パッケージングやタイヤ・サイズなどの点で、設計に多くの制限が課せられていた。

しかし、間もなく発売される新型フライングスパーでは、シャシーやサスペンションのセットアップがMSBのプログラムに含まれているため、ベントレーのエンジニアはポルシェとの密接な協力のもとに開発することができた。

「実際には、一般的な意味で言う単なるプラットフォームではありません」とアンスワースは語った。

「なぜならMSBは非常に柔軟性が高く、開発するクルマに合わせてディメンションをまったく変えることができるのです」

豪華な車内で感じる強烈なパフォーマンス

われわれはゆっくりと、スタートラインに向けて並ぶ多くのクルマの後についた。クルマを愛するひとたちに囲まれながら出走する時を待った。

グッドウッドに来場するひとたちの知識や情熱には、毎回ながら圧倒され、そしてこちらも一緒に熱狂させられる。

新型ベントレーのさらに優雅なプロポーションが、魅力を増したことは明らかだ(多くのひとからそんな言葉を耳にした)。

間もなく出走する順番が巡ってきた。車内から前方を見ると、汚れた路面が多くのクルマをふらつかせていたのだが、フライングスパーの四輪駆動と高度なトラクション・コントロールは何の問題もなく、わずかに半回転ほどホイールスピンさせただけで、そのパワーを路面に押しつけた。

われわれはかなりの勢いで飛び出し、グッドウッド・ヒルクライムの最初の複合コーナーに向かった。レザーで覆われた豪華な車内(ベントレーではそれが普通)からはまったく計り知れない、強烈なパフォーマンスだ。

しかもエンジンからは、滑らかでよく調教された咆哮が聞こえてくる。

2568万2400円という価格にも納得

こんな状況下で物事を考えることなどできやしない。しかし、わたしには3つのことが印象に残った。

1つめは、新型フライングスパーが、このような難しいコンディションで、パワーとトルクを路面に伝える能力が並外れているということ(日曜日にわれわれが乗ったフライングスパーのタイムは、多くのスーパーカーに恥をかかせた)。

2つめは、このクルマの長いホイールベース(3194mm)がもたらす快適性と安定性が、スポーツカーとは一線を画すということ。良い意味で。

そして3つめは、ベントレーの究極的な洗練と最上級パフォーマンスの組み合わせは、やはり非常に特別なものであるということだ。

このクルマの開発に3年間かかわってきたというアンスワースは、完璧なデモンストレーション・ドライバーだった。

しかし、彼ほどの腕前を持つドライバーでなくても(例えば、あなたの不器用で謙虚な運転手であっても)、このクルマはどんな状況でも素晴らしい性能を発揮するに違いないと、わたしは感じた。

さらにこの美しいスタイリングと路上における並外れた存在感を考えれば、2568万2400円という価格(もちろん、そのほかにオプションの代金が必要になる)も、それだけの価値があるとすぐに納得できるだろう。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

『頭文字D』愛が爆発。パンダカラーで登場のグリアジン、ラリージャパンで公道最速伝説を狙う
『頭文字D』愛が爆発。パンダカラーで登場のグリアジン、ラリージャパンで公道最速伝説を狙う
AUTOSPORT web
トヨタ勝田貴元、WRCラリージャパンDAY2は不運な後退も総合3番手に0.1秒差まで肉薄「起こったことを考えれば悪くない順位」
トヨタ勝田貴元、WRCラリージャパンDAY2は不運な後退も総合3番手に0.1秒差まで肉薄「起こったことを考えれば悪くない順位」
motorsport.com 日本版
日産「新型ラグジュアリーSUV」世界初公開! 斬新「紫」内装&オラオラ「ゴールド」アクセントで超カッコイイ! ド迫力エアロもスゴイ「QX60C」中国に登場
日産「新型ラグジュアリーSUV」世界初公開! 斬新「紫」内装&オラオラ「ゴールド」アクセントで超カッコイイ! ド迫力エアロもスゴイ「QX60C」中国に登場
くるまのニュース
エコの時代に逆行!? 「やっぱ気持ちいいのは大排気量のトルクだよね」……800馬力超のエンジンが吠える「アメ車」マッスルカーの“クセになる世界”とは
エコの時代に逆行!? 「やっぱ気持ちいいのは大排気量のトルクだよね」……800馬力超のエンジンが吠える「アメ車」マッスルカーの“クセになる世界”とは
VAGUE
変化と進化──新型ロールス・ロイス ゴースト シリーズII試乗記
変化と進化──新型ロールス・ロイス ゴースト シリーズII試乗記
GQ JAPAN
加熱する中国高級SUV市場、キャデラック『XT6』2025年型は「エグゼクティブシート」アピール
加熱する中国高級SUV市場、キャデラック『XT6』2025年型は「エグゼクティブシート」アピール
レスポンス
メルセデス、ラスベガス初日の好調は「なんでか分からない」予選に向けて”ダスト乞い”?
メルセデス、ラスベガス初日の好調は「なんでか分からない」予選に向けて”ダスト乞い”?
motorsport.com 日本版
Moto2チャンピオンに輝いた小椋藍、日本人初となる『トライアンフトリプルトロフィー』を受賞
Moto2チャンピオンに輝いた小椋藍、日本人初となる『トライアンフトリプルトロフィー』を受賞
AUTOSPORT web
フィアット新型「600e」と暮らしてみたら「500L」との2台体制を夢見てしまい…ファミリーカーとしてオススメの1台です【週刊チンクエチェントVol.47】
フィアット新型「600e」と暮らしてみたら「500L」との2台体制を夢見てしまい…ファミリーカーとしてオススメの1台です【週刊チンクエチェントVol.47】
Auto Messe Web
なんとも物騒な「煤殺し」ってなんだ!? トラックドライバー御用達アイテムの正体とは
なんとも物騒な「煤殺し」ってなんだ!? トラックドライバー御用達アイテムの正体とは
WEB CARTOP
東京海上日動、顧客連絡先不明の代理店を新たに2社確認 合計124社に
東京海上日動、顧客連絡先不明の代理店を新たに2社確認 合計124社に
日刊自動車新聞
WRC最終戦「ラリージャパン2024」開幕! 日本勢の「TGRチーム」活躍に期待! 会場はすごい熱気に! 高橋プレジデントや太田実行委員長が語る! 今大会の「見どころ」は?
WRC最終戦「ラリージャパン2024」開幕! 日本勢の「TGRチーム」活躍に期待! 会場はすごい熱気に! 高橋プレジデントや太田実行委員長が語る! 今大会の「見どころ」は?
くるまのニュース
アストンマーティン、技術責任者ファロウズ更迭は今季の不振が理由と説明「彼は2023年のマシン開発に大きな影響を与えたが……」
アストンマーティン、技術責任者ファロウズ更迭は今季の不振が理由と説明「彼は2023年のマシン開発に大きな影響を与えたが……」
motorsport.com 日本版
ブルーインパルスがラリージャパン2024開幕を祝う航空ショー。6機が豊田スタジアム上空で華麗なスモーク
ブルーインパルスがラリージャパン2024開幕を祝う航空ショー。6機が豊田スタジアム上空で華麗なスモーク
AUTOSPORT web
[15秒でニュース]首都高速八重洲線通行止め…10カ年計画の新環状線プロジェクト
[15秒でニュース]首都高速八重洲線通行止め…10カ年計画の新環状線プロジェクト
レスポンス
GMのF1計画に新たな動き。アンドレッティの設備引き継ぎ、2026年からキャデラックブランドで参戦か?
GMのF1計画に新たな動き。アンドレッティの設備引き継ぎ、2026年からキャデラックブランドで参戦か?
motorsport.com 日本版
約148万円! スバル新型「軽ワゴン」発表! “水平対向”じゃないエンジン&スライドドア搭載! ”大開口“実現の「シフォン」が販売店でも話題に
約148万円! スバル新型「軽ワゴン」発表! “水平対向”じゃないエンジン&スライドドア搭載! ”大開口“実現の「シフォン」が販売店でも話題に
くるまのニュース
アウディ Q6 e-tronの中国専用「ロング版」はただ長いだけじゃない…広州モーターショー2024
アウディ Q6 e-tronの中国専用「ロング版」はただ長いだけじゃない…広州モーターショー2024
レスポンス

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2546.53979.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

437.03190.0万円

中古車を検索
フライングスパーの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2546.53979.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

437.03190.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村