FIA世界耐久選手権(WEC)は、現在のGTEクラスに変わって、GT3車両をベースにした(仮称LMGTとも呼ばれる)プレミアムカテゴリーを創設すると発表した。
GT3規定は、SROがFIAと創設した市販車ベースのカテゴリーであり、多くの自動車マニュファクチャラーがマシンを製造、GTレースの主流となっている。
■WEC、GTEに代わる新設GT3クラスについて説明。“プレミアムキット”導入での他選手権との差別化は賛否を呼ぶ?
WECで2024年からスタートするLMGTでは、通常のGT3規格の車両ではなく、GT3規格の車両に”キット”で改造を施したマシンにすることが検討されている。この変更は、パフォーマンスに大きな影響を与えるものではなく、通常のGT3マシンと区別することを目的としているという。
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SROのステファン・ラテル代表は、WECのこうした動きを前向きに考えている。
「新しいものが生まれるし、目新しさは決して悪いことではないからだ」と、ラテルはmotorsport.comに語っている。
「クールな見た目のクルマが生まれる可能性があるだろう。それはル・マンの伝統だ。ロングテールの”モビー・ディック”ポルシェ935のようなクルマが、常に存在してきたんだ」
モビー・ディックは、ロングノーズとロングテール化された1978年型のポルシェ935/78であり、最強の911とも呼ばれた。その年のル・マン24時間レースで366km/hというトップスピードをマークしている。
「これはACOのDNAであり、WECにGT3を導入するという話が持ち上がったときから、常に議論の対象になっていたこちだ。我々はレギュレーションの詳細を知らないので、どう異なるマシンになるかは分からないが、何か特別なモノを生み出すことができるだろう」
ラテルはGT3マシンを改造するというアイデアは、参戦するオーナーにとって魅力的なモノになると考えている。
「GTレースの強さのひとつは、マシンが良い投資先となることだ」と、ラテルは説明する。
「オーナーは特別なクルマを手に入れることになる。LMGTは、おそらく世界中の他のGT3よりも高い価値を持つだろう。そうしたクルマが何百台もあるわけじゃない。エリートになるんだ」
WECは、LMGTの改造キットのコストを5万ユーロ(約713万円)以下にした上で、通常のGT3車両に容易に戻せるようにする意向を示している。
ラテルは、GT3車両をアップグレードする費用が、WECやその関連シリーズ(ヨーロッパ・ル・マン・シリーズなど)への参入の障壁になるとは考えていないようだ。
「チームはGTE車両ではなく、GT3車両を走らせることで大幅にコストを節約できる。1キロメートルあたりのコストが格段に低いんだ」
まだラテルは、チームが同じシャシーで複数のシリーズに参戦できることの重要性を強調した。
「スパ24時間(GTワールドチャレンジ・ヨーロッパの1戦)と同じマシンでル・マンに参戦できるのはいいことだと思う」
ラテルにとって唯一の疑問点は、来年からSROが運営に携わることになるアジアン・ル・マン・シリーズにこのルールが採用されるかどうかということだ。
アジアン・ル・マン・シリーズのGTクラスはすでに純粋なGT3ルールで運営されており、ラテルは「この新しいマシンと通常のGT3を混ぜるのは少し複雑だ」と示唆した。
ラテルが新クラスを支持する背景には、GT3に参戦している多くのメーカーが、LMGTに批判的であるという現状もある。
アストンマーチン・レーシングのボスであるジョン・ゴーはmotorsport.comに次のように語った。
「それは必要なことではない。なぜ、今あるものにこだわらないのか?」
「もし本当のボディキットなら、5万ユーロよりずっと高いものになるだろう」
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