現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > ホンダCB1300SF/SB:“プロジェクトBIG-1”栄光の30年〈開発者インタビュー前編〉

ここから本文です

ホンダCB1300SF/SB:“プロジェクトBIG-1”栄光の30年〈開発者インタビュー前編〉

掲載 更新 1
ホンダCB1300SF/SB:“プロジェクトBIG-1”栄光の30年〈開発者インタビュー前編〉



「プロジェクトBIG-1」の名のもとに初代CB1000スーパーフォアが誕生したのは1992年の秋。その思想は現在もCB1300スーパーフォア/スーパーボルドールに受け継がれ、2022年で30周年を迎えた。数あるホンダCBの中でも最長を誇るロングセラーモデルとなったBIG-1の魅力とは何か? 歴代BIG-1を生み出した開発者に話を聞いた。

ワークマンが「パワースーツ」と「冷暖房・着るエアコン」を発表!! 来年2月まで267アイテムの価格据え置きも決定



バイク大国日本を体現したフラッグシップネイキッド

時は遡ること30年前の1992年。レプリカブームの衰退に代わって巻き起こったネイキッドブーム、そしてビッグバイクブームの大本命として誕生したのが、初代BIG-1=CB1000スーパーフォアだった。故本田宗一郎氏がCB750フォアを前に語った「こんな大きいのに誰が乗れるんだ?」という名言を彷彿とさせるようなその圧倒的な存在感は、日の丸を体現したかのような鮮烈なカラーリングと相まって、まさしくバイク大国日本を象徴するフラッグシップとしての強烈な輝きを放っていた。

―― 【’92 HONDA CB1000 SUPER FOUR(SC30)】CBR1000Fベースの直4を鋼管ダブルクレードルフレームに搭載。フロントサスペンションにはRC30の技術をダイレクトに受け継ぐΦ43mmの大径カートリッジフォーク、リヤサスにはリザーバータンク付きの2本サスを採用して、ダイナミックかつエキサイティングな走りを実現。ビッグネイキッドの新たな時代を創造した。■全長2220 全幅785 全高1130 軸距1540 シート高800(各mm) 車重260kg ■水冷4スト並列4気筒 998cc 93ps 8.6kg-m ■タイヤサイズF=120/70R18 R=170/60R18 ●当時新車価格:92万円

その後もBIG-1は台頭するライバルたちを前に、1998年には排気量をさらに増した1300へ、2003年には現行のベースとなる2代目1300へと進化。その揺るぎない価値観は多くの支持を集め、時代が移ろうとも常にジャパニーズネイキッドの王道ド真ん中を突っ走り続けてきた。2022年10月には30周年記念車も登場。その鮮烈な輝きが、最強CBの伝説をさらに未来へとつないでいく。

―― 【’23 HONDA CB1300 SUPER FOUR SP 30th ANNIVERSARY】30周年記念車はオーリンズ&ブレンボ装備の上級版SPを特別カラーで装飾。■全長2200 全幅795 全高1135 軸距1520 シート高790(各mm) 車重266kg ■水冷4スト並列4気筒DOHC4バルブ 1284cc 113ps/7750rpm 11.4kg-m/6250rpm 燃料タンク容量21L ■ブレーキ形式F=Wディスク R=ディスク ■タイヤサイズF=120/70ZR17 R=180/55ZR17 ●色:白×赤 ●車両価格:195万8000円 ●発売日:2022年12月15日(2023年1月9日までの受注期間限定)

究極のCB=BIG-1はこうして生まれた。~BIG-1を作った男たち~

プロジェクトBIG-1の30周年を記念して、その生みの親である原国隆氏をはじめ開発メンバーが当時の想いを振り返った。

―― 【中央:原国隆氏】CB1000SFおよびCB1300SF(’98~’03)の開発責任者(ラージプロジェクトリーダー)を担当。耐久レーサーRCB/VF1000R/X4/ホーネットなども手がけた。【左:岸敏秋氏】CB1000SFおよび2代目CB1300SF(’03)のデザインを担当。CB400SF/RC45/X4/CBR1100XXなど有名マシンのデザインも氏の手によるものだ。【右:工藤哲也氏】CB1300シリーズ(’04~)完成車まとめを担当。オンロードだけでなくCRF1000Lアフリカツインなどオフロードまで数多くのテストに携わった。

◆気が付いてみると、乗りたいCBがない!

初代BIG-1ことCB1000SFから現在のCB1300SF/SBまで、そのプレスリリースには変わらぬ“5つの感動”が記されている。これこそがプロジェクトBIG-1の原点であり、自分たちが乗りたいものを作りたいと願った開発者たちの思いであった。究極のCB=BIG-1はどうやって生み出されたのか。その開発に携わった彼らが当時のことを振り返る。

原「私は昭和26年生まれの現在71歳。1968年の東京モーターショーにCB750フォア(K0)が出たときに、台上に飾られたマシンを来場者が羨望の眼差しで覗き込んでいる写真を雑誌で見たときの感動を今でも覚えています。それまで72/250/450とずっとCBを乗り継いできた私は、自然に次に乗るにはこれしかないとK0を手に入れ、やがてはホンダに入社するまでとなりました。入社式のときも500人ほどいた中で私ひとりそのK0で乗りつけ、門番さんに一般人と間違われて注意されたのも懐かしい記憶です。

やがて、浜松製作所勤務を経て研究開発に携わるようになり、市販車はもちろんモトクロッサーから耐久レーサーまで、あらゆるバイクを手がけました。でも、マシンの性能がどんどん進化していく一方で、私個人としては自分がK0の後に乗るバイクがないなと悶々と感じるようになっていったんです。K0で得たときの感動がどうしても忘れられなかったのです」

こんな記事も読まれています

新型ヴェゼル詳細チェック&ライバル比較
新型ヴェゼル詳細チェック&ライバル比較
グーネット
暫定4位のマルティに30秒のタイムペナルティ。VSC中のピットストップ敢行と判定/FIA F2第7戦レース2
暫定4位のマルティに30秒のタイムペナルティ。VSC中のピットストップ敢行と判定/FIA F2第7戦レース2
AUTOSPORT web
ハンドリングは世界レベル!! リッター30km超えの[カローラ]はデザイン重視も意外な弊害って?
ハンドリングは世界レベル!! リッター30km超えの[カローラ]はデザイン重視も意外な弊害って?
ベストカーWeb
【大阪府】自己と向き合い勝運を祈る勝ちダルマの寺 ~男を磨くデイドライブ~
【大阪府】自己と向き合い勝運を祈る勝ちダルマの寺 ~男を磨くデイドライブ~
グーネット
【北海道】 住宅街にたたずむ古民家カフェで至福の一杯を ~男を磨くデイドライブ~
【北海道】 住宅街にたたずむ古民家カフェで至福の一杯を ~男を磨くデイドライブ~
グーネット
【兵庫県】レストランクルーズ船で贅沢なひとときを ~男を磨くデイドライブ~
【兵庫県】レストランクルーズ船で贅沢なひとときを ~男を磨くデイドライブ~
グーネット
【大阪府】豊かな感性とイマジネーション育む図書施設 ~男を磨くデイドライブ~
【大阪府】豊かな感性とイマジネーション育む図書施設 ~男を磨くデイドライブ~
グーネット
【大阪府】全国のバーテンダーが惚れ込む、プロ御用達の洋酒専門店 ~男を磨くデイドライブ~
【大阪府】全国のバーテンダーが惚れ込む、プロ御用達の洋酒専門店 ~男を磨くデイドライブ~
グーネット
[空飛ぶクルマ]6輪車で登場か!? 実用化なれば結構アリかも!! でも意外な欠点とは?
[空飛ぶクルマ]6輪車で登場か!? 実用化なれば結構アリかも!! でも意外な欠点とは?
ベストカーWeb
自動車界の生きた化石、モーガン「4/4」に中学時代から憧れて…念願かなって16年前に購入!「オリジナルのまま乗り続けるのが目標です」
自動車界の生きた化石、モーガン「4/4」に中学時代から憧れて…念願かなって16年前に購入!「オリジナルのまま乗り続けるのが目標です」
Auto Messe Web
定年間近のクルマ好きの方から「定年後にポルシェ911を買いたい」と聞かれてマジレスした話
定年間近のクルマ好きの方から「定年後にポルシェ911を買いたい」と聞かれてマジレスした話
旧車王
家の中で愛車を楽しむ!クルマを飾れるギャラリー付きマンション誕生 東京・千歳船橋
家の中で愛車を楽しむ!クルマを飾れるギャラリー付きマンション誕生 東京・千歳船橋
グーネット
シトロエン ありがとう「C3」! 日本販売ラストを飾る限定車「メルシー!」は人気カラー採用
シトロエン ありがとう「C3」! 日本販売ラストを飾る限定車「メルシー!」は人気カラー採用
グーネット
ホンダ ポータブル電源「パワーポッド e:」発売 着脱バッテリーで長時間の連続使用も可能に
ホンダ ポータブル電源「パワーポッド e:」発売 着脱バッテリーで長時間の連続使用も可能に
グーネット
ポルシェ 新型「タイカン」六本木ヒルズで初公開!大谷翔平選手とのコラボキャンペーンも
ポルシェ 新型「タイカン」六本木ヒルズで初公開!大谷翔平選手とのコラボキャンペーンも
グーネット
まるで走りはスーパーサルーン! アストン マーティンDBX707へ試乗 タッチモニター獲得で誘引力UP
まるで走りはスーパーサルーン! アストン マーティンDBX707へ試乗 タッチモニター獲得で誘引力UP
AUTOCAR JAPAN
なぜホンダ新型「ヴェゼル」は純正のタイヤ銘柄が増えた? 辛口モータージャーナリストがFFと4WDの走りの進化を検証します
なぜホンダ新型「ヴェゼル」は純正のタイヤ銘柄が増えた? 辛口モータージャーナリストがFFと4WDの走りの進化を検証します
Auto Messe Web
マクラーレン育成ボルトレートが初優勝。マシントラブル相次ぐ一戦に/FIA F2第7戦レース2
マクラーレン育成ボルトレートが初優勝。マシントラブル相次ぐ一戦に/FIA F2第7戦レース2
AUTOSPORT web

みんなのコメント

1件
  • あのタンクを中心にした張り感、存在感は圧倒的だったね。
    限定解除落ちまくってた頃が懐かしい。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村