現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > 北米から世界へ。新選手権『ナイトロ・ラリークロス』が9月始動。盟主は6台体制で参戦へ

ここから本文です

北米から世界へ。新選手権『ナイトロ・ラリークロス』が9月始動。盟主は6台体制で参戦へ

掲載 更新
北米から世界へ。新選手権『ナイトロ・ラリークロス』が9月始動。盟主は6台体制で参戦へ

 かつてはGRXグローバル・ラリークロスやARXアメリカズ・ラリークロスなどシリーズ戦が開催された北米大陸で、2021年9月より待望の新選手権『Nitro Rallycross(ナイトロ・ラリークロス/NRX)』が発足。全5戦の初年度に続き、2022年にはヨーロッパと中東を加えた全10戦が計画されている。その新シリーズに向け、ラリークロス界の盟主でもあるオルスバーグMSEは6台体制を敷くとアナウンス。さらに来季から導入予定のEVクラス“FC1-X”プロジェクトの開発にも関与すると明かした。

 フォードやホンダとともに2011年から北米のラリークロス・シーンでも活躍してきたスウェーデンの名門ビルダーは、名手タナー・ファウストやトーマス“トピ”ヘイキネン、そして代表アンドレアス・エリクソンの子息であるセバスチャン&ケビン兄弟らを擁して数々のタイトルと勝利を獲得してきた。

WorldRXで2022年導入予定の“RX1e”をアンドレアス・ミケルセンがテスト「まったく別次元」

 GRCが消滅した2017年以来、そのアメリカ大陸での活動を中断していた彼らだが、北米主導でARX後継シリーズとして考案されたNRXに向け、エリクソン兄弟に加え2019年ARX2チャンピオンのフレイザー・マッコーネルと、こちらもWolrdRX世界ラリークロス選手権優勝経験者オリバー・エリクソンの起用を発表。

 2台のフォード・フィエスタRXスーパーカー、そして2016年からホンダ・レッドブル・OMSEとして参戦したホンダ・シビック・クーペRXスーパーカーの2台、計4台のRXスーパーカーと、スーパーカー・ライト相当のNRX NEXTクラスに2台のマシンを投入する。

 この新シリーズはX Games(Xゲームズ)で複数のゴールドメダリストに輝き、5度の北米ラリー選手権王者も獲得したスタント・ドライブの第一人者、トラビス・パストラーナの発案によるもので、北米で絶大な人気を獲得するMTVのリアリティショー、Nitro Circus(ナイトロ・サーカス)からの派生シリーズに位置付けられる。

「我々はその初期段階からNRXのコンセプトに携わってきた。これこそが『ラリークロス2.0』の未来の姿だと確信しているんだ」と語るのは、オルスバーグMSE創業CEO兼チームプリンシパルのアンドレアス・エリクソン。

「トラビス(・パストラーナ)のダイナミズムとエネルギーは、この競技に新たな空気を吹き込む新鮮な息吹だ。彼の計画に賛同したNRXのクルーと一緒に、このプロジェクトが実現する瞬間にとてもワクワクしている。我々にとって、これは真に長期的な戦略の最初の段階に過ぎないんだ」と続けたアンドレアス。

「現在、我々はスペインのQEVテクノロジーズやFIAとともに、ワンメイクEV車両のRX2eを開発したところで、現在開催中のラリーX・ノルディックでは複数のスーパーカーとともにこのマシンを走らせた」

■万全の体制を整え「GRC、WorldRXに続くハットトリックを達成したい」とOMSEチーム代表

「そのオペレーションと並行して、今回我々は非常に慎重な決断を下している。この(短期決戦スケジュールの)ラリーX・ノルディックを終えたら、2021年はOMSEファクトリー契約ドライバーのヨーロッパでの活動を制限する」

「これにより、初年度NRXの準備に完全に集中できるようになる。9月の開幕に向け万全の体制を整え、GRC、WorldRXに続くハットトリックを達成したい。それは素晴らしい瞬間になるだろうね!」

 そのアンドレアスの言葉どおり、シリーズ初年度は9月に始まりユタ州からネバダ州、ミネソタ州、アリゾナ州、フロリダ州と北米を横断する壮大な専用トラックでの5ラウンドが予定されている。

 また初年度に続く2022年には前述のとおりグローバル戦に拡大し、ヨーロッパと中東でのイベントをカレンダーに追加し全10戦を計画中。OMSEとQEVが共同開発している画期的な『FC1-X』と呼ばれるフルエレクトリックSUVを中心に、新たな電動クラスが導入される予定となっている。

 その前段階的な施策として、OMSEが現在参戦中の2021年ラリーX・ノルディックシリーズでは、第2戦から従来の内燃機関スーパーカーが中心となるオープン4WDクラスで、フルEVマシンと正式に競合できるよう競技規則が改訂。ポイント対象外ながら、STARD製のERX車両やRX1e用プロトタイプも参戦が可能となった。

 従来どおりのクラス分けで実施された5月1~2日の開幕戦デンマークは、ジャマイカ出身の伏兵マッコーネルがWolrdRX王者ヨハン・クリストファーソンを下して初優勝をマーク。続くスウェーデンの“聖地”ホーリエスで開催された第2戦では、このラウンドから参戦のニクラス・グロンホルムがGRXのヒュンダイi20で連勝を果たしている。

 その同じ週末には、実戦投入間近である『RX2e』のデモンストレーションとして“Superteam Challenge(スーパーチーム・チャレンジ)”も実施され、豪華オールスターがチーム戦でこのワンメイクEV車両をシェア。アンドレアス・バッケルド/ケビン・ハンセン/アントン・マルクランド組と、オリバー・エリクソン/ケビン・ハンセン/マーカス・グロンホルム組に対し優位に立った、クリストファーソン/ティミー・ハンセン/セバスチャン・エリクソン組が勝利する結果となった。

 2021年ラリーX・ノルディックシリーズは引き続き2戦が予定され、6月5~6日にはフィンランドの北極圏に近いオウルゾーンで第3戦の2ヒートを、そして8月13~15日には最終戦としてスウェーデンのアルビカでタイトル決定戦が催される。

こんな記事も読まれています

『ランクル40 / 70』にもピッタリ! トーヨータイヤ『OPEN COUNTRY A/T III』がラインアップ拡充
『ランクル40 / 70』にもピッタリ! トーヨータイヤ『OPEN COUNTRY A/T III』がラインアップ拡充
レスポンス
寒いとバカっ速! ラスベガスで完勝ワンツーのメルセデス、懸念のグレイニングも一切出ず「不思議だね」とウルフ代表
寒いとバカっ速! ラスベガスで完勝ワンツーのメルセデス、懸念のグレイニングも一切出ず「不思議だね」とウルフ代表
motorsport.com 日本版
約99万円! トヨタ新型「“軽”セダン」発表! 全長3.4m級ボディで4人乗れる! 安全性向上&寒さ対策UPの「ピクシス エポック」どんな人が買う?
約99万円! トヨタ新型「“軽”セダン」発表! 全長3.4m級ボディで4人乗れる! 安全性向上&寒さ対策UPの「ピクシス エポック」どんな人が買う?
くるまのニュース
夢だけで終わらせたくない「マイ・バイクガレージ」 たぐちかつみ・マイガレージ回顧録 VOL.01
夢だけで終わらせたくない「マイ・バイクガレージ」 たぐちかつみ・マイガレージ回顧録 VOL.01
バイクのニュース
「(次期)セリカ、作ります!」ラリージャパン会場でトヨタ中嶋副社長が明言!! 開発開始を宣言、次期86も「出す」
「(次期)セリカ、作ります!」ラリージャパン会場でトヨタ中嶋副社長が明言!! 開発開始を宣言、次期86も「出す」
ベストカーWeb
スズキ・フロンクスが月販目標の9倍も受注! 絶好調な理由は小さくて安いのに感じられる「高級感」!!
スズキ・フロンクスが月販目標の9倍も受注! 絶好調な理由は小さくて安いのに感じられる「高級感」!!
WEB CARTOP
車載電池のノースボルト、米国で破産法を申請 事業継続にめど
車載電池のノースボルト、米国で破産法を申請 事業継続にめど
日刊自動車新聞
【初試乗!】さらにスポーティになった「メルセデスAMG GT 63 PRO」はポルシェとのGT対決に終止符を打てるか!?
【初試乗!】さらにスポーティになった「メルセデスAMG GT 63 PRO」はポルシェとのGT対決に終止符を打てるか!?
AutoBild Japan
レクサス新型「FF最大・最上級セダン」世界初公開に大反響! めちゃ“斬新グリル”&一文字ライト採用! “6年ぶり”に内外装刷新の「ES」中国に登場!
レクサス新型「FF最大・最上級セダン」世界初公開に大反響! めちゃ“斬新グリル”&一文字ライト採用! “6年ぶり”に内外装刷新の「ES」中国に登場!
くるまのニュース
20年前の個体なのに走行距離301キロ!? 555台の限定車 BMWアルピナ「ロードスターV8」がオークションに登場 極上車の気になる予想価格とは
20年前の個体なのに走行距離301キロ!? 555台の限定車 BMWアルピナ「ロードスターV8」がオークションに登場 極上車の気になる予想価格とは
VAGUE
完璧なシーズンでも届かない、王者の背中。ノリス「たとえミスがなかったとしてもタイトルを手にできたかどうか……」
完璧なシーズンでも届かない、王者の背中。ノリス「たとえミスがなかったとしてもタイトルを手にできたかどうか……」
motorsport.com 日本版
苦手な「前向き駐車」なぜコンビニで推奨されるのか? 「もちろんやってる」「出る時が怖い…」賛否あり!? バック駐車じゃない理由への反響は?
苦手な「前向き駐車」なぜコンビニで推奨されるのか? 「もちろんやってる」「出る時が怖い…」賛否あり!? バック駐車じゃない理由への反響は?
くるまのニュース
今でも現役! いろんなバイクに採用されています。「SOHC」とは?【バイク用語辞典】
今でも現役! いろんなバイクに採用されています。「SOHC」とは?【バイク用語辞典】
バイクのニュース
ダイハツ『タフト』安全性能向上で仕様変更、138万6000円から
ダイハツ『タフト』安全性能向上で仕様変更、138万6000円から
レスポンス
BMW 2シリーズクーペ【1分で読める輸入車解説/2024年最新版】
BMW 2シリーズクーペ【1分で読める輸入車解説/2024年最新版】
Webモーターマガジン
レクサスの末っ子LBXに、次世代モダンインテリア空間を表現したElegantが新登場
レクサスの末っ子LBXに、次世代モダンインテリア空間を表現したElegantが新登場
カー・アンド・ドライバー
荷台が“伸びる”ダイハツ「斬新軽トラ」登場! “画期的”発想の「超ロングボディ仕様」がスゴい! まさかの「実車化」果たした衝撃のモデルでWRCをサポート
荷台が“伸びる”ダイハツ「斬新軽トラ」登場! “画期的”発想の「超ロングボディ仕様」がスゴい! まさかの「実車化」果たした衝撃のモデルでWRCをサポート
くるまのニュース
新車で買える!? トヨタ「シエンタ“SUV”」がスゴイ! 5人乗り仕様もある「小型SUVミニバン」が台湾で人気すぎるワケとは
新車で買える!? トヨタ「シエンタ“SUV”」がスゴイ! 5人乗り仕様もある「小型SUVミニバン」が台湾で人気すぎるワケとは
くるまのニュース

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村